スラムダンク全101話
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「真のエースの登場だ(田岡)」リバウンドを制した花道の活躍で最大のピンチを切りぬけた湘北。どうにか気力で後半に臨むが、三井の消耗は予想以上にひどいものだった。だが今までノーマークだった花道が「リバウンド王」としてその資質を開花させたため、試合は幸運にも湘北ペースで進んでいく。さらに流川のシュートにより36対35で逆転に成功すると、危機感を抱いた翔陽の藤真はついに決断を下した。そしてベンチから出ると、選手としてコートに入り瞬く間に逆転のシュートを決めていくのだった。
(C)井上雄彦・アイティープランニング・東映アニメーション
「たったひとり、藤真が入っただけで翔陽はインターハイ常連チームの顔になる(牧)」プレイヤーとしてコートに入った藤真の活躍はめざましかった。それまでリバウンドを一本たりとも翔陽に譲らなかった花道だが、そんな彼ですら自分のお株を奪われるなど、まるで別のチームに生まれ変わったような活躍を見せる。そのせいで湘北は6点もの差をつけられるが、安西がタイムアウトをとったことでどうにか助かるのだった。わずかな休憩でできるだけ体力回復させようとするものの、三井の消耗はすでに限界のようで、ただうなだれたまま肩で息をするのみ。そんな三井にライバル心を燃やすのは、中学の頃は彼の足元にも及ばなかった翔陽の長谷川だった。それぞれの想いを胸に、再び闘いの火蓋が切って落とされる…。
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「この試合のカギを握っているのは、桜木くんと三井くん。この二人です(安西)」長谷川の執拗なチェックを受けていた三井は、体力の限界に達していたこともあり、もはや気力だけで立っているような状態だった。後半戦も残り10分を切り、スコアは46対40で翔陽がリード。総力戦の様相を呈す展開の中、安西は三井と花道が状況を打破すると読む。しかし花道はついに4つ目のファウルをとられて退場のピンチに陥り、これまでのように積極的なプレーができなくなってしまった。一方の三井も、長谷川のチェックを振り切ることができず我慢の時間が続く。花道のパワフルなプレーで翔陽の花形が流血するなど、試合は壮絶を極めていた…。
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「ここで働けなきゃ、俺はただの…ただの大バカヤロウだ!(三井)」中学時代の三井のプレーを見て以来、彼を上回ることを目標に練習してきた翔陽の長谷川は、三井を5点以内で押さえるのだと激しいチェックをしていた。すでに疲労がピークに達していた三井だが、それに屈することなく食い下がる。そして中学時代の活き活きとしていた自分の姿を思い出して自分に最後の喝を入れた。その気力が限界を超えて彼を突き動かし、3ポイントシュートやフリースローを次々と得点につなげていく。気が付くとスコアは58対55の3点差まで追いつき、湘北ベンチにも活力が戻った。だが花道だけは4ファウルの影響で、いまだ積極的なプレーができずにいた。
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「なに縮こまってやがる、らしくねーんじゃねーのか(流川)」三井の気力の活躍で3点差にまで追いついた湘北。もはや彼の勢いは止まることなく、翔陽は4ファウルで積極的なプレーを怖がっている花道にターゲットを移した。だが「桜木がディフェンスの穴だ」と言われても花道の迷いは消えず、なかなか復活のきざしが見えてこない。その最中、執念でボールを追った三井が、勢い余って翔陽ベンチに突っ込むというアクシデントを発生させてしまう。そこでタイミングを見極めた安西は、三井と木暮の交代を指示。そのちょっとした時間に流川は花道に言う。「らしくねーんじゃねーのか?」。それに触発された花道は、なんとコートの床に頭を叩きつける!それがきっかけでようやく自分を取り戻すのだった。
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「惜しかったな、てめーにしては(流川)」後半残り2分30秒でスコアは60対60。気力が勝利につながる局面で、最初にリードしたのは湘北だった。そしてボールは花道の手に渡り、一気にゴールへと持ち込んでいく。シュート体勢に入る花道。立ちふさがる花形たち2枚の壁。会場のすべての視線が、そして晴子の目が注がれた中、花道は2枚の壁をモノともせず、豪快にリングの中へとボールを叩きつけた!それこそまさに、花道がずっと望んできたスラムダンクの瞬間だった。誰もが一瞬、息を殺して魅入った見事なスラムダンク。しかし無常にもファウルのホイッスルが吹かれ、花道は5つ目のファウルで退場になってしまう。花道のスラムダンクは幻となってしまったものの、そこで試合は終了し湘北は見事に勝利を収めたのだった。
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「昨日…やっぱりオレ、けっこう…スゴかった…?(花道)」翔陽戦から一夜明けて、花道は初めて放ったスラムダンクの余韻を改めてかみ締めていた。そしてガラにもなく自分の成長を静かに実感する。そんな彼も、翔陽戦でのスラムダンクが新聞記事の写真として使われていると晴子から教えられ、いつもの調子で大騒ぎするのだった。その花道と同じ出身中学で、海南と対戦することになった武園学園の小田。彼こそ花道がフラれた50人目の女の子、葉子が想いを寄せる人物で、花道と戦うためにも打倒・海南を誓うライバルのひとりだった。しかし小田は前の試合で受けた足の傷を隠しており、そのことで葉子を悩ませてしまう。
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「決勝リーグで待ってるぜ、海南なんかに負けんじゃねぇぞ!(花道)」花道がフラれた50人目の女の子・葉子。彼女の意中の人物でバスケのライバルでもある武園学園の小田は、試合で受けた足の傷を隠して海南戦に挑もうとしていた。偶然路地で会った葉子の様子がおかしかったことから、花道は小田との不和のために元気がないのだと勘違いする。そして洋平らを連れ立ち、練習をサボって武園学園へと赴いた。そこで小田の口から真実を聞いた花道は、足の怪我を心配して腕ずくでも出場をやめさせようとする。だが海南に勝利し、コートの上で花道と闘いたいと強く願う気持ちを察して、おとなしく引き下がろうと考えるのだった。
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「100点開こうが、200点開こうが関係ねえ! 試合はまだ終わっちゃいねえんだ!(花道)」誰もが王者・海南大付属高校の勝利を信じる中、ついに小田がレギュラーを努める武園学園の試合が始まった。海南は主力である牧や高砂らをベンチに下げた二軍構成にも関わらず実力は折り紙つき。足のダメージを抱えた小田が実力を発揮できないこともあり、武園に絶望的な状況が続いた。そしてついにやって来る「限界」。ここで試合を諦めようとする小田だが、それを花道が許すはずはない。花道は檄を飛ばす、「諦めるな!」。それで気力を回復した小田と武園は最後まで全力を尽くすものの、完全な敗北を喫してしまう。だがそこに後悔はなかった。
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「絶対勝つ!(赤木)」決勝リーグは、湘北・海南・陵南・武里の4校で争われることになった。その中で全国に行けるのはたったの2校。湘北の初戦の相手は海南で、花道たちにも闘志がみなぎる。一方の海南はキャプテンの牧だけは気持ちを引き締めるものの、チーム全体にどこか油断の空気が漂っていた。彦一の姉で「週刊バスケットボール」の記者・弥生が注目する中、入場直後にも関わらず早くもコートの真ん中で激しい火花を散らせる両者。試合が開始されると、さらに激しく、よりパワフルなプレーが展開していく。それはとても高校生とは思えない、スーパープレーの連続だった。
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