加速器の世界全12話
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地下深く、あるいは山奥に巨大要塞や秘密基地のごとく点在する「加速器」。加速器とは、いわば人類が手に入れた究極の目。極小の素粒子の世界を探り、また医療や農業の分野にも貢献する最先端技術の粋を結集した施設です。大型放射光施設「spring-8」、超伝導リングサイクロトロン「RIビームファクトリー」、大強度陽子加速器施設「J-PARC」などが次々登場。巨大建造物「加速器」の威容とメカニズムを徹底的に解き明かすシリーズ番組です。
第二回は、J-PARCの「物質・生命科学実験施設MLF」を紹介します。J-PARCでは、大強度の陽子ビームから生まれるミュオンや中性子と呼ばれる粒子を使って、物質の極微の世界の構造を調べる研究が行われています。薬品や新素材の開発研究にもつながる、中性子やミュオンを作り出す加速器とはどんなものなのでしょう。その秘密に迫ります。
第三回は、「重イオンビーム育種」を紹介します。「重イオンビーム育種」は、リングサイクロトロンで得た重イオンビームを植物の種や茎、穂などに照射し突然変異を誘発し新しい品種を作ること。従来の品種改良に比べ大幅な時間の短縮が図れます。すでに様々な花の商品化もされ業界の注目を浴びています。また塩害に強い稲の改良も進められており食料問題の決め手になると期待されています。今、世界から注目を浴びる重イオンビーム育種の現況を紹介します。
第四回は、「分子イメージング」を紹介します。「分子イメージング」とは私たちの体を作っている分子を生きたまま観察することです。そのためには加速器を使って特殊な薬を作り、体の中にいれ、その薬の動きをペットカメラで撮影します。この薬の動きでがんの場所や大きさが分かるのです。千葉県にある放射線医学研究所は3台の加速器を使い様々な用途の放射性薬剤と使った最先端の分子イメージングの研究を行っています。今注目を浴びる分子イメージングの現況を紹介します。
第五回は、「重粒子線加速装置HIMAC」を紹介します。「HIMAC」は、炭素イオン(重粒子線)を光速の80%まで加速し、ガンに照射する装置です。重粒子線によるガンの治療は一般の放射線に比べ効果が高く、また体への負担も少ないガンの治療法として注目されています。重粒子線のがん治療に使う巨大な加速装置HIMAC。それは一体どんな加速器なのでしょうか?
第六回は、タンパク質を調べる加速器について紹介します。人間の全ての遺伝情報を解読する『ヒトゲノム計画』は、2003年にほぼ完了したとされています。それに続く次世代のテーマとも言われているのが、タンパク質の構造や機能に関する研究です。私たちの体の中にあるタンパク質とは?さらに今、生物の生命現象を原子レベルで解明しようという研究も、進められています。SPring-8を舞台に繰り広げられている生命科学研究を追います。
第七回は、「超伝導リングサイクロトロンSRC」を紹介します。「SRC」は、この世に存在するすべての原子核を加速できる世界最高峰の重イオン加速器です。理化学研究所の他の加速器と組み合わせることで4000もの新しい原子核の生成が可能といわれています。新元素発見の期待がかかる超伝導リングサイクロトロンSRC。それは一体どんな加速器なのでしょうか?
第八回は、「RIビームファクトリー」を紹介します。「RIビームファクトリー」は、超伝導リングサイクロトロンを中心にいくつもの加速器が段階的に加速する多段式リングサイクロトロン。水素からウランまで地上に存在するすべての元素を世界最大強度で加速することができます。ここでは宇宙を構成するすべての原子核の生成が可能といわれています。「RIビームファクトリー」それは一体どんな加速器なのでしょうか?
第九回は、大型放射光施設・SPring-8を紹介します。バイオテクノロジー、ナノテクノロジー、ITなど、現代の先端研究に欠かせない放射光。現在、第3世代・大型放射光施設と呼ばれるものは、世界中に3箇所しかありません。そのうちのひとつが、日本にあるSPring-8です。その性能は世界最高とも言われ、海外からも注目されています。放射光とは一体どういうものなのか?世界から注目される理由とは?SPring-8の全貌に迫ります。
第十回は、「大強度陽子加速器施設 J-PARC」を紹介します。茨城県東海村に建設が進む「J-PARC」。ここでは、陽子ビームから得られる様々な粒子「中性子・ミュオン・K中間子・ニュートリノ」等を利用して、世界最先端の研究が行われます。物質の極微の構造から宇宙の謎まで、どのような研究が行われるのか、そしてどんな加速器が活躍するのか、世界最強の陽子ビームを有する加速器と実験施設群「J-PARC」の全貌に迫ります。
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