大漢風 項羽と劉邦全43話
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長楽宮に戻った劉邦（りゅうほう）の怪我は、悪化の一途をたどるばかりだった。紀元前１９５年、漢の高祖１２年、平民から皇帝となり漢王朝を興した希代の名君漢の高祖劉邦は、長安の長楽官で崩御した。天下を争った楚の項羽（こうう）と漢の劉邦、不世出の２人の英雄はついにこの世から消えた。呂雉（りょち）とその息子の劉盈（りゅうえい）たちのその後は…。
?CCTV 中国中央電視台
韓信（かんしん）に謀叛の意があるとして、呂雉（りょち）は韓信を何度も呼びつけていた。しかし韓信が呂雉に応じることはなかった。そこで旧友である蕭何（しょうか）を遣って、韓信を宮中に呼び出すことにする。ためらう蕭何だったが、行かなければ自身に叛意があると疑われる。そこでしぶしぶ韓信を宮殿に連れて来る。こうして韓信は呂雉によって捕えられてしまい…。
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すっかり落ちぶれた韓信（かんしん）は、数年ぶりに月姫（げっき）と再会する。月姫は出家して清風道士となっていた。月姫は韓信に子供がいることを知ると、子供を育てさせてほしいと頼む。反対する君姫（くんき）をよそに、韓信は月姫に自分の子供を託す。一方洛陽の劉邦は疑心暗鬼に陥り、諸侯の密談を謀叛と疑い、木の陰を刺客と勘違いして大騒ぎするようになっていた。
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劉邦（りゅうほう）は周に倣って洛陽に遷都しようと考えていた。そこで隠居中の張良（ちょうりょう）に助言を求めに行く。張良は関中の地形や物産が洛陽に勝り、都とするには最良であると助言する。しかし劉邦は関中が秦の古都であるため将達が関中を嫌うことを懸念していた。そこで張良は関中を長安と改称して都とすることを提案すると、劉邦はその提案を受け入れることにする。
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劉邦（りゅうほう）は韓信（かんしん）の兵を奪い、領地替えをして楚王に封じた。そして自ら帝とならず、諸王に推挙されるのを待っていた。自ら皇帝を名乗っては必ず反抗の声が上がる。諸王が推挙すれば、後日謀反を企んでも大義名分は立たないという考えからだった。その折、張良（ちょうりょう）が長年の転戦に疲れたと隠居したい旨を、劉邦に申し出る。そしてついに諸王が推挙し、劉邦は皇帝に即位する…。
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一艘の船は、楚の民だった。項羽（こうう）に船に乗るよう勧めるが、江東の郷の者にあわせる顔がないと愛馬の騅（すい）だけを託す。壮絶な戦いを繰り広げるが、項羽軍は全滅、項羽も自ら首を切って自害する。こうして覇王の死と同時に西楚王国も滅亡した。劉邦（りゅうほう）のもとに項羽が自刎した知らせが入る。項羽の首に賞金がかかっていたため、項羽の遺体は５つに刻まれ形を留めていなかった。
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劉邦（りゅうほう）に降った項伯（こうはく）は、項羽（こうう）を許して欲しいと頼む。劉邦は項羽が降伏するならば命を保証するという。一方虞姫（ぐき）は疲弊した楚兵たちをみて、胸を痛めていた。楚軍の兵はわずか数千となり、酒をあおる項羽。それをみた虞姫は、結婚記念日を祝おうと項羽と一緒に酒を飲む。虞姫は自分の一時の慈悲の心が項羽の大業を阻害し、項羽にとって重荷だった自分が悔まれると心情を吐露した。
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韓信（かんしん）の「十面埋伏（まいふく）の計」は見事成功する。項羽（こうう）は兵の撤退を余儀なくされ、未曾有の敗北を喫し多数の死傷者が出た。そこで張良（ちょうりょう）は戦わずに楚軍の士気を挫く作戦を提案する。楚陣営の四面より楚歌を歌うというのだ。楚軍は疲労に加え、連敗が続いている。糧秣も不足している今、故郷への想いに楚歌を聞けば勝利はないと思うだろうというのだ。
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韓信（かんしん）は故郷の淮陰（わいいん）に戻り、妻の君姫（くんき）とともに以前月姫（げっき）と過ごした家を訪れていた。そして自分の大業が成就した今、月姫を迎えたいという心情を君姫に吐露した。君姫も韓信の強い想いを酌み、月姫を探すよう励ます。 一方漢軍と楚軍が一戦を交えてから一ヶ月が過ぎようとしていた。その折、君児（くんじ）が虞姫（ぐき）に何も言わずいなくなる。
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漢と楚の和平によって、呂雉（りょち）らは劉邦（りゅうほう）のもとへ戻ることになる。その前に呂雉は自分と一緒であれば天下が取れると、項羽（こうう）に自分を后として側に置くよう求めた。しかし項羽は自分には虞姫（ぐき）しかいないと断る。和平によって天下は太平になり、項羽は虞姫と共に江東へ帰ることにする。虞姫は配下を使って君児（くんじ）の子供を劉邦に届けさせる。
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