サイエンスフロンティア21全57話
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国際共同研究事業(ICORP)の一つ、「青野ナノ量子導体アレープロジェクト」。日本側は青野正和博士(NIMS)を研究統括に、イギリス側はマーク・ウェランド教授が率いています。走査トンネル顕微鏡を中心とした研究の中から、新事実が次々と明らかにされてきました。私達の社会に拓かれようとしている新しいナノエレクトロニクスの時代、そんな将来を描きつつある研究成果をご紹介します。
今世紀最大の環境問題ともいわれる地球温暖化。地球温暖化は、50年、100年先に影響の現れる問題であるとともに、CO2と人類の活動を切り離す技術的なブレークスルーなくしては、根本的な解決が困難な問題であると言われています。環境・省エネに貢献するためにも、今までの発想とは異なる高効率なシステムが必要となっています。そうした中で、エネルギー変換効率ほぼ100%の高効率モータがあります。それは体長わずか2マイクロメートルの細菌が持つタンパク質の分子で出来たモータ。この細菌べん毛という超分子ナノマシンは、ナノテクノロジーのヒントの宝庫であり、将来の人工ナノマシン設計にとって、すばらしいお手本になるものです。大阪大学の難波啓一教授が率いる、ICORP超分子ナノマシンプロジェクトでは、エール大学のロバート・マクナブ教授、メイ・マクナブ 研究教授(リサーチファカルテイ)と国際共同プロジェクトを組み、べん毛の各部分の構造と機能を解き明かしていきました。研究で明らかになったダイナミックな構造を研究者のインタビューを交え紹介していきます。
情報通信技術を支える半導体と磁性体、その特性を1つのデバイスで同時に発揮できたら、まったく新しい機能を創出できるのではないか?…それがスピントロニクスです。スピンとは、電子が自転することで生まれる磁力のこと。東北大学のERATO大野半導体スピントロニクスプロジェクトでは、この原子レベルのスピンを制御することで、新たな半導体デバイスや情報通信技術、量子コンピュータ実現を目標に、基礎的研究が進められてきました。その研究成果をお伝えします。
朝顔の蔓、巻貝、竜巻…自然界において「らせん」の構造は数多く見られます。その中でもっとも高機能ならせんがDNAです。ERATO八島超構造らせん高分子プロジェクトは、DNAのような自己複製や情報伝達機能など、高い機能を持ったらせん高分子の開発に挑んできました。「対の分子」で構成されたらせん高分子の開発、らせん高分子を直接「見る」ことへの挑戦など、らせん高分子研究の最前線を紹介していきます。
私達にとって、「食物や酸素」を環境から取り込むことが、身体に対するストレスとなっています。山本環境応答プロジェクトは、こうしたストレスを感知し解毒していくシステム=環境応答のメカニズムを分子レベルで解明してきました。この番組では、こうした分子レベルの反応をCGばかりでなく、生細胞中の遺伝子に蛍光遺伝子を直接組み込んだ実験系を使ってミクロ撮影で視覚化しています。そして、環境応答の巧妙な仕組みや、その研究が拓く未来への展開を描いていきます。
感染症は「21世紀に持ち越された最大の医学的課題の一つ」です。一方で私たちは、細菌やウイルスを体の中で攻撃する力が備わっており、この働きが免疫と呼ばれるものです。1990年代後半まで単純と考えられていた自然免疫が、実は複雑であると同時に合理的であることを解明し、自然免疫の重要性を世に知らしめた大阪大学の審良静男教授の研究を、免疫学の歴史を振り返りながら紹介します。
世界有数の真珠の産地であり、日本夕景100選に選ばれるほどの景勝地「英虞湾」。しかし閉鎖性海域の宿命から、いつしか海は疲弊し、生活や産業に暗い影を落としていました。「自分たちからできることを始めよう」。ある真珠養殖業者が立ち上がりました。彼の活動は仲間たちに広がり、やがて産学官民という大きな枠組みのプロジェクトへと発展したのです。「英虞湾方式」と名付けられたこのプロジェクト、研究テーマは「新しい里海の創生」。人と技術と環境が新しい関係を築きながら、英虞湾の再生にかけた物語を紹介していきます。
東京大学大学院教授片岡一則さんは、ナノレベルという微小な世界で工学と医学を融合させた新しい医療に挑戦しています。片岡先生の研究から生まれた高分子ミセル。体の目的の場所にだけ薬を運ぶ“ドラッグデリバリーシステム”はすでに実用化に近づいており、さらに遺伝子による治療の領域へ踏み込んでいます。様々なジャンルの科学者の共同研究によって広がりを見せる高分子ミセルの研究を紹介します。
科学技術振興機構(JST)が推進する基礎研究事業ナノテクノロジー分野別バーチャルラボ(CRESTタイプ)の研究課題「非線形ナノフォトニクス」(研究代表者 河田聡 大阪大学教授)の研究をお伝えする番組です。光の波長限界を超えた分解能が可能となる近接場効果とラマン散乱を組み合わせた、ナノスケールの分解能を持つ新型顕微鏡の研究開発を紹介します。
科学技術振興機構(JST)が推進するチーム型研究CREST「デジタルヒューマン基盤技術」(研究リーダー 金出 武雄 産業技術総合研究所 デジタルヒューマン研究センター センター長)の研究をお伝えする番組です。人間の様々な機能(生理解剖、運動機械、認知心理)を観察し、それを計算機上に再現する研究を紹介します。
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