始皇帝 -勇壮なる闘い-全45話
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趙高と結託した徐福は、不老不死の霊薬を得るためだと、始皇帝に莫大な資金を要求し、直道建設へ影響を及ぼす。蒙恬は費用を捻出しようとするが、労役に従事する人々の食糧は横領され、指揮系統は乱れていくばかり。一方始皇帝は、玉娘にうり二つの胡姫に耽溺し政務を顧みない。実は胡姫から幻覚薬を飲まされていたのだ。霊児の策が功を奏し正気を取り戻した始皇帝は、胡姫を斬り捨てる。直道建設の現場では飢えに加え、洪水が起こり混乱を極めていた。
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大雨で混乱する直道の建設現場で野狼たちが暴動を起こす。韓騫は、蒙恬の管理責任を問う書簡を都に送る。蒙毅は直道の資金集めに奔走するが、趙高と李斯親子からは融資を断られる。趙高の土地売買の証拠をつかみ、金を徴収しようとする蒙毅は、李由から梁山宮の存在を改めて聞く。建設現場では疫病が発生。李賢は、喬女に病原菌に汚染された井戸水を飲ませようとするが、思いとどまる。しかし何も知らない阿香が喬女にその井戸水を飲ませてしまう。
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伝染病に感染した原因が李賢にあることを知りながらも喬女は、自分が李賢と扶蘇の夫婦生活を奪ったことに対する当然の報いだと李賢を責めることはなかった。死ぬ前に直道を見たいと願う喬女を連れて、扶蘇は直道を訪れる。壮大な直道を目にした喬女は感嘆の声をあげ、「李賢を大切に」と扶蘇に言い残して息を引き取る。咸陽では、趙高の数々の悪事を突き止めた蒙毅が、趙高の莫大な財産を直道建設の資金に充てるべく、趙高を追いつめていた。
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李由の不正蓄財を見逃してもらおうと財産の献上を申し出る李斯。蒙毅は始皇帝を通じて李斯の献金を公表し、朝廷の臣下からも献金を得ることに成功する。直道の工事は進み、蒙恬の働きを喜んだ始皇帝は、霊児を蒙恬に嫁がせようとする。狼狽する蒙毅と霊児。二人の仲を知る蒙恬は、皇帝の命令に逆らわぬため形式的な結婚はするが霊児には指一本触れないと蒙毅に誓う。一方、一命を救われた趙高は、直道建設の現場で肉体労働に苦しんでいた。
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囚人として働く趙高は蒙恬と扶蘇の前では低姿勢でいた。李賢は、喬女の死に関わったことを扶蘇に打ち明けてしまう。直道の建設は進み、匈奴の領土の直前まで延びていた。頭曼は伊丹による神のお告げを受け、秦と和議を結ぼうと蒙恬に使者を送る。匈奴の使者を歓迎する蒙恬と扶蘇。返礼の使者を匈奴に派遣しようとするが、冒頓と韓騫に妨害される。やむなく、蒙恬が使者に化けて匈奴へ行き、頭曼と友好的に会談を進めるが、冒頓は使者の正体を疑う。
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正体を見破られた蒙恬は冒頓に襲われるが、扶蘇の援軍に救われる。後日、頭曼一行が秦を訪れ、蒙恬と頭曼は平和を誓いあう。一方で、匈奴の公主銀玳は蒙恬に想いを寄せていた。直道の建設が進むにつれて秦と匈奴の交易は増え、辺境の地は活気にあふれていた。呂班は、貨幣の不足の解消と交易の発展のために、造幣所の必要性を蒙恬に進言。蒙恬も賛同する。扶蘇と蒙恬の配慮で、趙高は酒場で働くことになる。そこには野狼と沙狐がいた。
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造船の指揮を執る胡亥は父・始皇帝を喜ばそうと躍起になる。暗愚な胡亥が太子になることを案ずる蒙恬は、胡亥に警戒するよう扶蘇に忠告する。直道の建設工事は折り返しを迎え、蒙恬は霊児、扶蘇、李賢と杯を交わす。そこへ韓騫が、盗まれた矢じりの鋳型を握る脱走兵を連れてくる。匈奴の関与を疑った蒙恬と扶蘇は、冒頓の襲来に備え武器の製造を急がせる。咸陽に戻れることになった趙高は、お尋ね者だった高漸離の護送役を買って出る。
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直道の労役を解かれ咸陽へ戻った趙高は、高漸離を始皇帝に差し出す。始皇帝は、筑の名手である高漸離を宮中の楽隊に入れる。ある日始皇帝が街へ出かけると、民衆から袋叩きにあっている趙高に出くわす。かつて始皇帝の側近として権勢を振るい、民を苦しめていたからだ。始皇帝は同情し、趙高を宮廷に呼び戻す。一方、扶蘇と霊児を心配する玉娘は直道を訪れる。護衛として同行した蒙毅との再会にはしゃぐ霊児を見て、玉娘は先行きを案じるのだった。
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これまで以上に対立を深める冒頓と頭曼の様子に、満珠は身ごもったことを冒頓に告げようとしない。蒙恬の要請で母子湖を訪れた伊丹大師が祝福し、呂班が計画した交易所は順調に建設される。一方、蒙毅は呂班を訪ね、禁書である「呂氏春秋」を焼き捨てるよう警告する。呂班は自分が呂不韋の甥であることを認め、命日の祭祀まで待ってほしいと懇願する。野狼と沙狐は、韓騫から依頼され玉娘暗殺を図るが、扶蘇と蒙毅の奮戦によって未遂に終わる。
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玉娘の北方訪問は終わりを迎え、別れを惜しむ蒙毅と霊児。その姿を、李賢と阿香が目撃してしまう。宮廷に戻った趙高は、始皇帝の死に対する恐怖心をあおり、徐福が霊薬を探しに行く計画を促そうとする。蒙恬と良好な関係を築いた頭曼は秦との和議を堅持、交戦を主張する冒頓と衝突する。冒頓は部下たちの訓練を開始し「自分が矢で射たものは、何であろうと射よ」と命令。その訓練のために満珠をも犠牲にする。ついには冒頓の矢は、頭曼に向けられる。
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