仁は龍馬暗殺の無い歴史を作り出せるのか…ドラマ「仁‐JIN- 完結篇」第8話あらすじと第9話予告動画-TBS

2011年06月11日09時37分ドラマ

6月12日、TBS系のドラマ「仁‐JIN-」は第9話を放送、予告動画が公開されている。仁(大沢たかお)はやっとのことで坂本龍馬(内野聖陽)の暗殺の日が11月15日だと知る事が出来たものの、その日は刻々と近づいていた。しかしながら、自分が江戸に来た事で少しずつ歴史が変わっている事を実感している仁は、龍馬が暗殺されない歴史を作り出すべく奔走する。一方で龍馬を狙う幕府方の動きは止まず、恭太郎(小出恵介)も新たな任を負う事になる。そしてとうとう、11月15日を迎える。

第8話あらすじ
龍馬についての諜報活動を命じられていた恭太郎は、仁友堂と龍馬は関わりを絶っていると報告し、仁友堂に忍び込んだ際に盗み取った仁と龍馬の写真を秘密裏に燃やしてしまう。一方、仁は未だに龍馬暗殺の日を思い出せずにいた。そんな中でも必死に龍馬に龍馬へ忠告の手紙を書こうとするものの、また激しい頭痛に襲われてしまう。その状態でも必死に「土の龍 道に果てつる寒き京 ご注意を」と書き終え、乱れた筆致のまま龍馬へ宛てて飛脚を出した。その頃龍馬は船の中で草案をしたためていた。そしてそれには9つ目の項目があるようだった。
1867年も秋に入る。10月に野風が出産を迎えることから、その準備で仁友堂は慌しかった。咲(綾瀬はるか)は来るべき日に備えてあちこちで産婆の手伝いを行い、経験を積んでいた。ある日長崎で講義を行った際に知り合った発明家の田中久重から、仁に宛てて荷物が届いた。そこには無尽灯が入っており、仁友堂の医師たちは夜の手術に便利だと沸き立つのだった。そうした中でも龍馬を案じている様子の仁に、咲はある日もう一度文を出すように声を掛けてみる。仁は、手紙が届かないのも歴史の修正力かもしれないとするが、咲は既に仁の知る未来(中谷美樹)が生まれてこなかったのではと指摘、これから野風が出産する子によって違う歴史となり、修正力が及ばないこともある可能性を挙げて仁を励ました。そしていよいよ野風は臨月に入り、出産の日まで仁友堂で過ごすためにやってきた。

ある日松本良順(奥田達士)に呼び出され、仁は西洋医学館を訪ねた。松本によると将軍・慶喜が仁を奥医師に指名しているとのこと。更に続けて、幕府へ逆らう動きは仁友堂のためにならないと、暗に龍馬との関係を絶つようにと忠告するのだった。仁友堂の立場を考え、奥医師の話に思い悩む仁だったが、そこへ声を掛けるものがいた。かつて野風を誤診した三隅俊斉(深水三章)であった。今は奥医師の身であり、かつて仁に誤診を指摘されたからこそ初心に立ち返り今の自分がいるとうそぶく三隅を、仁はさして気にも留めず一礼して去っていく。その後姿を見つめながら三隅は「もうすぐ全てを失う」と挑発的に呟いた。
京にいる龍馬は、大政奉還についての建白書を出したことで四方から責められる日々だった。ついには薩摩屋敷に引き立てられ、西郷隆盛(藤本隆宏)ら薩摩藩士に囲まれてその真意を糾弾される。始めは、幕府が建白書の要求を通すわけが無いので、却下されたら武力蜂起の理由が出来ると説明するが、それは建前である事を西郷に見破られてしまう。龍馬はかつて仁に言われた言葉を思い出し、出来るだけ争いの無い世にするべく主張を続けた。近江屋へ戻った龍馬は、相変わらず中岡慎太郎(市川亀治郎)から大政奉還を勧めたことをなじられるが、東修介(佐藤隆太)だけは龍馬の意見を支持した。紛糾している中、ついに二条城で大政奉還についての評定が始まったとの知らせが入り、龍馬は喜びに沸き立つ。

仁友堂では、野風が産気づいてその準備が着々と進められていた。胎児は仁友堂に来てから逆子になっていたが、それを戻すように周囲は必死に手を尽くしたが、正常の位置に戻る前に陣痛が始まったことで胎児は頭からではなく手から先に出てきてしまった。江戸にある麻酔薬では胎児が耐えられ無い事から帝王切開は無理とし、胎児より母体を助ける方向で手術を行うように仁は準備を始めた。しかしそれを察知した野風は麻酔の道具を床に叩き落とし、腹を切ってでも子供を取り出すように懇願した。そのためには麻酔無しで手術をせねばならず、周囲は反対するものの咲だけは帝王切開を主張した。母であればどんな痛みにも耐えられると説得し、かくて麻酔無しでの緊急帝王切開手術が始まった。
帝王切開の経験が無い仁は不安が大きかった。そんな仁の手を、咲は手術前であるため触れぬようにそっと包む形を取って勇気付ける。咲の言葉に後押しされて仁は意を決して帝王切開手術を開始した。手術は困難を極めた。野風はひたすら激痛に耐え忍んだ。やっとの事で取り出した胎児は、産声を上げなかった。咲は胎児の足を持ち、「泣きなさい!」と声をかけながらその臀部を必死で叩いた。数回叩くうちに胎児の口から羊水が吐き出され、それと同時に泣き声が手術室に響き渡った。仁たちが喜んだのも束の間、野風の脈が停止していた。その時再び仁をあの頭痛が襲った。仁は周囲に処置の指示をしつつ、必死で心臓マッサージを施しながら野風に呼びかけ続けた。野風の脈は戻り、見事息を吹き返した。その後も処置は無事行われ、野風は新しい命を抱くことが出来たのだった。
野風の子が無事に生まれたその頃、龍馬の元にも大政奉還が決まった知らせが届いた。それは龍馬にとって新しい日本の産声でもあり、喜びのうちに寝入ってしまうのだった。翌朝、屋外で酔いつぶれた龍馬の首に刀を当てるものがいた。東であった。刃先で龍馬の首筋に軽く触れるものの、龍馬は気付く事無く眠り続けている。殺そうとするかのように刃を立て続ける東だったが、「もうよいですよね。兄上」と呟いた東はその刃をようやく収めた。龍馬はまだ眠りこけている…。

仁友堂には、娘を抱いて幸せそうなルロンの姿があった。そこには生まれたばかりの娘への贈り物として「安寿」と彫られた銀のスプーンがあった。日本語では幸いを、フランス語では天の使いを意味するその名に、野風は幸せに満ちた笑顔を浮かべていた。そんな微笑ましい光景を見る仁だったが、その時脳裏にかつての未来の言葉が蘇った。「坂本龍馬が死んだのは、誕生日」。やっとその日が分かると急いで仁は勝海舟(小日向文世)のもとへ駆けつける。仁が訪れると、勝は大政奉還が成功したことを告げられた。歴史では「船中八策」と呼ばれる龍馬のしたためた建白書には、何故か九項目目が存在した。八つ目までの項目は勝や他のものが教えを授けたものだと分かるが、九番目だけは仁が知恵をつけたのかと勝が尋ねた。見ると、九つ目の項目は保険制度について記されていた。これを見て仁は、歴史を変えられる部分がある事を実感するのと同時に、龍馬の想いに喜びを覚える。しかし勝に龍馬の誕生日を尋ねると11月15日であることを教えられる。それまでにはあと一月しか無かった…。

第9話みどころ
この物語の一つの命題である龍馬暗殺の歴史に向けていよいよクライマックスへと突入する。歴史の修正力をいかに仁がかいくぐるか。京都を舞台にした幕末の混迷が描き出されるのも歴史ファンならみどころだろう。
ドラマ「仁‐JIN-」は12日(日)よる9時から放送。予告動画は番組公式サイトの「あらすじ」で視聴出来る。


あらすじ|TBSテレビ:日曜劇場「仁‐JIN-」

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