「トンイ」第24話あらすじと見どころ:新王妃と小説「謝氏南征記」!

2011年09月17日19時03分ドラマ

チャン・オクチョンが禧嬪(ヒビン)から王妃に任命されて4か月がたった…晴れて中殿となったオクチョン、捕盗大将にのし上がったヒジェ、すべてがオクチョンの願った通りとなった。しかし、オクチョンは夢に現れるトンイに怯えていた。番組サイトには次回予告動画が公開されている。

(以下、NHKBSプレミアムにて2011年04月~2012年06月放送時に紹介したものです)

【「トンイ」を2倍楽しむ】で、時代背景や実在の人物、各話のあらすじ(ネタバレあり、なし)、見どころ、豆知識などまとめて紹介している。



トンイ(c) 2010 MBCトンイは依然として行方不明。オクチョンが見た夢とは、どんな夢だろう?オクチョンの息子は粛宗が王位後継者、世子として定めたが、清国から承認されていないのを理由に、仁顕(インヒョン)王妃を擁護してきた対立派勢力の西人は認めていない。そして世間では粛宗と現王妃オクチョンを皮肉った小説「謝氏南征記」がもてはやされていた。

一方、ソ・ヨンギとチョンスは秘かにトンイを捜し続けていた。実は、粛宗はトンイに会い、すべてを聞き本当の決断を下そうと考えていた。そして失踪したトンイを捜させるために、“発兵符”といういつでも出兵できるという権限を与え、ソ・ヨンギ従事官を免職にしたのだった。ヨンギは、王命のとおりチョンスと共にトンイを捜していた。
その頃、トンイは、義州にあるピョン商団の行首(ヘンス、代表)に一命を助けられ、商団の仕事を手伝っていた。トンイの聡明さと度胸の良さは、商団の仕事にも大いに役立ち、ピョンはトンイを重宝がっていた。もちろんトンイは、都のソ・ヨンギやチョンスに手紙を出していたが、迎えは一向に現れない。
ピョン行首を演じたのは、ドラマ「イ・サン」で悪の限りを尽くしたミン・ジュシクを演じたチョン・ホグンだ。今度は親切な人の役かと思ったが、そうは問屋がおろさない。ピョンは、トンイに商団の仕事をいつまでも手伝わせるため、都への手紙を握り潰していた。今回も悪役だ!それに気づいたトンイは、商団から逃げようとするが、その時、都からある人物が現れる。一方チョンスとヨンギも、行商の情報によってトンイが義州にいることを知り、義州に向かう。果たして、その人物とは?

今回からピョンの商団に流配された両班のシム・ユテクがドラマに参加する。演じたのは、キム・ドンユン。2004年のシチュエーションコメディ「ときどきチェンジ」のロミオ役でブレイクした期待の俳優。トンイ相手にとぼけたやり時が絶妙。今後彼がどんな役回りをするのか楽しみだ。

ところで、粛宗と現王妃(オクチョン)を揶揄する小説「謝氏南征記(サシナムジョンギ)」が市井に出回ったが、これは、インヒョン復位を物語仕立てにした小説。朝鮮王朝の小説家の金萬重(キム・マンジュン)によってハングルで書かれた実在した小説。ドラマ「張禧嬪(チャン・ヒビン)」では、ソン・イルグク演じるキム・チュンテクが叔父のマンジュンに“ハングル”で書いてもらっている。(詳しくはコチラで紹介している。)当時ハングルは既にあったが、正式な文書はすべて漢文だった。チュンテクは市中の隅々にまでこの小説をはやらせるために、敢えてハングルで書いてもらったのだ。彼は、この小説を仲間と手分けして書き写し、街中はおろか宮廷の女官たちにも読ませた。読んだ者はそれを3冊書き写し市中にばら撒く。“不幸の手紙”の要領で都中に広めた。
その内容は、明国に名士がいたが、妾の色香に溺れ、細君を追い出して妾と暮らした。そして結局は改心して妾を追い出し、元の鞘に戻るという内容。もちろん妾がオクチョンで、細君は仁顕王妃。色に溺れたダメ名士は粛宗王のこと。小説では、この顛末を事細かに書き記している。その中の重要なキーワードに牡丹の花が出てくる。ドラマ冒頭でオクチョンが、仁顕の好きな花を、自分の好きな牡丹に植えかえさせているが、ひょっとしてこの小説にあやかっているのだろうか?
とにかく、「トンイ」も、「イ・サン」同様、全く息が抜けない見どころ満載のドラマだ。小説の詳しい内容を知りたい方は、「謝氏南征記」で検索すると詳しいサイトが検索できるので、チェックしてみてはどうだろう。

NHKBSプレミアム「トンイ」番組サイト

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