開戦を巡る家臣の駆け引きと西太后、光緒帝の思い…ドラマ「蒼穹の昴」第14話と前回のあらすじ-NHK
12月26日NHK総合のドラマ「蒼穹の昴」は第14話「変革の波」を放送、予告動画が公開されている。日本との開戦に向けてのやりとりの中で、一時は気持ちを通わせあったかに見えた西太后と光緒帝であったが、敗戦、そして不平等条約である日清講和条約(いわゆる下関条約)の締結など対外的に清朝の威信がゆらぐ中で政治的にもまた異なる志を持つようになる。
日本との戦に大敗を喫した事で、新年を迎えても人々の心には暗い思いがのしかかっていた。内に抱える苦悩を誰にも告げられない西太后をよそに、北京の市井には様々な議論があふれ、改革へ向けた意見が飛び出す。その中でも目を引くのが科挙合格者の康有為による論文である。今こそ改革の時と士気も新たに国づくりに燃える光緒帝の姿がそこにはあった。
<第13話「日清開戦」あらすじ>
西太后の還暦の祝いのための「万寿節」に向けて、宮廷では2年も前から準備が行われてきた。豪奢で盛大な祝賀行事を行うための計画図を西太后に披露する栄禄であったが、日本と清国の緊張が高まる情勢の中で浮ついた気分になれない西太后にはそれすらも憂鬱であった。苛立ちを抱える日々の中で、春児との語らいやその芝居が西太后にとって唯一心を晴らすひと時であった。
還暦祝いを無事に行いたいために講和に向けて動こうとする西太后の側近たちだったが、梁文秀ら光緒帝の若き部下たちはあくまでも開戦を主張した。開戦を上奏する文をしたためた文秀だったが、立場上、旧守派と改革派の仲立ちとなるべき人物だと順桂に諭される。結果、開戦を意見する上奏文は順桂の名義で提出される事となったが、見事に皇帝から開戦の決意を引き出すことが出来た。西太后の下に開戦の是非を問うべく赴いた光緒帝が見たものは、西太后が書にした「戦」の文字であった。これによって日本と清朝の戦いが始まった。
しかし清朝の威光を過信して軍備を充実させる事の無かった清朝軍は、じりじりと交替を迫られるという体たらくだった。文秀はこうした事情から万寿節の祝賀行事を中止する上奏文を書き、今度こそ自分の意見として皇帝に伝える。その意見に同意する気持ちはあるもののひるむ光緒帝に、文秀は上奏文を手許に留めるよう申し出る。上奏文が1通足りない事を春児から西太后に知らせ、西太后自らその上奏文を見せるよう光緒帝を呼びつけた。そこで上奏文の内容を知った西太后は、祝賀行事の規模を大幅に縮小して行うという折衷案を出す。この結果、上奏文の提出者である文秀に対し、祝賀行事を潰された栄禄は激しい憎しみを向ける。春児の他愛も無いおしゃべりに心を動かされ、西太后は祝賀行事の計画図を灰にする。こうして西太后と光緒帝の目指すところが同じ向きとなったものの、戦は清国の大敗という結果で幕引きを迎える事が告げられるのだった。
<第14話みどころ>
この回は清朝末期の改革の志士・康有為が登場する。中国の歴史において歴史的な転換を迫る日清戦争での敗北が宮廷の人々にどんな影響を及ぼすのか見守りたい。敗戦を機に立ち上がろうとする光緒帝がクローズアップされ、若き皇帝の見せ場の多い回となるので光緒帝ファンは期待しよう。
ドラマ「蒼穹の昴」第13話は12月26日(日)よる11時から放送。予告動画は番組公式サイトの「あらすじ」で視聴出来る。
あらすじ|NHKドラマ「蒼穹の昴」
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