TBS「日曜劇場」の大型企画「おやじの背中」、明日20日放送の第2話は、役所広司と満島ひかりがボクシングを通して熱いぶつかり合いを愛情たっぷりに描く「ウェディング・マッチ」を元裕二の脚本でお届け！予告動画は番組公式サイトで視聴できる。第1話「圭さんと瞳子さん」は、20日（日）昼2時から アンコール放送されるので見逃した方は必見！

前回「圭さんと瞳子さん」では、過去にも父娘役で共演した田村正和と松たか子による優しく温かい親子の物語だった。愛情のぎっしり詰まった物語と二人の名演技で上質なドラマに仕上っていた。妻を亡くして娘と二人穏やかに暮らす父は、結婚適齢期を充分過ぎてしまった娘の将来を気にしながらも、妻の死が原因でパニック障害を抱える娘をなかなか手放せない。そして亡き母の分まで父を愛する娘。この二人の絆の強さを、『アナと雪の女王』で証明した松たか子の美声が効果的に見せてくれた。パニックしょうがを起こしながら懸命に歌った「虹の彼方に」（『オズの魔法使』より）。圭さんが駆けつけるシーンでは、2人の演技に涙腺決壊となった視聴者も多かったようだ。（原曲試聴⇒The Wizard of Oz: Over the Rainbow）

とはいえ、このままではいけないと、娘を安心させるために偽デートを計画する父。負けじと娘も偽デートをでっち上げる。お互いを思いやる傑作な勘違いの場面では、笑いながらもオー・ヘンリーの『賢者の贈り物』を思い出した。
ここでえらい迷惑を被むる瞳子の同僚・奥住を演じた芸人バカリズムの好演も光った。
とはいえ、視聴者は父娘の共依存が心配になったのでは？そんな二人の関係を、作者は、瞳子の結婚で解決した。これまで結婚に興味のなかった瞳子が、父との待ち合わせ前のほんの短い時間に、1人の男性と恋におち、結婚することになった。

ロケ地、父娘の暮らす家、小道具の一つ一つに至るまでどこか懐かしく、映像も美しいドラマは、思い出のシーンも含めて全編優しいテイストで描かれていた。
明日20日放送の第2話は、圭さんと瞳子さんとは正反対の過激な親子の熱いぶつかり合いを愛情たっぷりに描く。


■第2話
元プロボクサーの 草輔 (役所広司) と娘の 誠 (満島ひかり) は、誠が小さい頃からボクシングのオリンピック出場を目標に二人三脚で歩んできた父子。年頃の誠の恋も草輔がことごとく邪魔をしてきた。誠はそんな父に反発しながらも普通の女の子の楽しみは諦め、トレーニングに励んできた。
ところが草輔には娘よりも年下の恋人・亜利沙 (山本美月) の存在が発覚。問い詰める誠に草輔は亜利沙とは結婚の約束までしているという。ボクシング一筋で何もかも封印して練習してきた誠は、父親に怒りをぶちまける。
草輔は亜利沙と別れ、二人三脚でトレーニングを再開するが…。

TBS日曜劇場の第2話は、明日20日夜9時から放送。予告動画は番組公式サイトで視聴できる。第1話のアンコール放送は、同局にて昼2時から。

■シリーズ脚本家、出演者紹介
・第1話「圭さんと瞳子さん」
　脚本：岡田惠和、出演：田村正和＆松たか子、演出：山室大輔
・第2話「ウェディングマッチ」
　脚本：坂元裕二、出演：役所広司＆満島ひかり、演出：鶴橋康夫
・第3話「なごり雪」
脚本：倉本聰、出演：西田敏行、演出：石橋冠
・第4話「母の秘密」
　脚本：鎌田敏夫、出演：渡瀬恒彦＆中村勘九郎、演出：山室大輔
・第5話「ドブコ」
　脚本：木皿泉。出演：遠藤憲一＆堀北真希、演出：北川雅一


◇TBS日曜劇場「おやじの背中」番組公式サイト