祖父・宮部久蔵は魔物?「永遠の0」14日は尾上松也、中村蒼、工藤阿須加らが熱演!第2夜あらすじと予告動画、1夜考
原作も映画も大ヒットしたこともあって、昨夜の第1夜放送後、ネットには様々な感想が寄せられているドラマ「永遠の0」!映画版に比べてテレ東のドラマ版は、エピソードの前後はあるものの、より原作に忠実につくられていた…2月14日(土)の第2夜では、「臆病者」と証言された宮部(向井理)像に、新たな「勇敢」という証言が!ますます膨らむ佐伯姉弟(広末涼子・桐谷健太)の疑問!第2夜予告動画は番組公式サイトで視聴できる。
第1夜のあらすじと記者会見などはコチラで詳しく紹介⇒【「永遠の0」関連記事】
■前回を振り返って
より原作に忠実だったドラマ版。現代パートの主役でもある佐伯姉弟の描かれ方も、映画版では三浦春馬が演じた弟・健太郎に焦点を絞り司法浪人生の彼の成長記としても見て取れたが、ドラマ版では、第1夜を見る限り広末涼子が演じた姉・慶子のロマンスの方に重きを置いて描いていた。第2夜では、桐谷健太演じる健太郎も慶子の恋愛事情に言及する。
また、笹野高史、津嘉山正種、近藤正臣、小林克也といったベテラン俳優の中で、彼らの青年時代を担当した中尾明慶、満島真之介、賀来賢人らイケメン若手俳優たちの好演が目立った。千原せいじや澤部佑(ハライチ)のお笑いタレントも大阪弁を封印しての熱演に好感が持てた。第2夜では歌舞伎俳優の尾上松也をはじめ、金井勇太、工藤阿須加、中村蒼、大和田健介らが戦争パートに登場し、お笑い界からは木下隆行(TKO)も参戦する。
主演の向井理の演技もなかなかよかった。もっとも映画版の日本男児を見事に演じた岡田准一(V6)に比べ、向井の宮部は若々しくスマートな現代風に映った。これは、キャスト陣が着用した衣装やセットがきれいすぎたことも影響したのかも。同様に、妻の松乃を映画版では井上真央がその強い眼差しで耐える日本の女を演じたが、ドラマ版の 多部未華子は、着物の裾さばきもにぎやかにチャーミングに演じていた。もっとも、この二人の若々しい演技は、原作通りに結婚して1週間で離れ離れになった設定の宮部夫婦の関係をうまく具現していた。さあ、第2夜で二人が絆をどう深めていくのか注目したい。
本作は、現代パートと戦争パートの2段構えで物語が展開するが、随所に差し込んだ当時の映像に二度と戦争を起こしてはいけないというメッセージが感じ取れた。だが、その映像がリアルなだけに演者たちが乗る戦闘機や小道具に造りもの感を覚えてしまい、リアル映像が戦争パートから独立した再現パートとして見えてしまったのも事実。とはいえ、制約の多い枠内でドラマ「永遠の0」は、丁寧に作りこんだ見ごたえのある作品だった。第2夜以降が早くも楽しみだ。
14日(土)の第2夜では、「非常に勇敢な、恐れを知らない戦闘機乗りだった」という新たな証言も出てきて、宮部姉弟に更なる疑問がわいてくる。
■第2夜あらすじ
「終戦六十周年プロジェクト」のために、自分たちの祖父・宮部久蔵(向井理)について調べる佐伯姉弟の慶子(広末涼子)と健太郎(桐谷健太)は、戦時中の宮部を知る人々から話を聞いた。祖父と同じパイロットだった長谷川梅男(笹野高史)や伊藤寛次(津嘉山正種)は宮部を「死を恐れる臆病者」と言い、志願制の特攻隊で戦死したとは信じられないと言った。また、宮部に命を救われたという井崎源次郎(近藤正臣)や整備兵だった永井清孝(小林克也)からの証言では、「生きて、家族のもとに帰ること」が夢だと語っていたことを聞き、臆病者と呼ばれても生きて妻や娘のもとに帰ろうとした祖父が特攻に志願した理由がますますわからなくなった。
慶子に調査を依頼した高山は、これまでの取材記録を見て「終戦六十周年プロジェクト」の目玉企画になると面白がるが、慶子は複雑な心境。そんな慶子に高山は元海軍中尉の谷川正夫(石橋蓮司)を取材するように伝え、この仕事が終わったら結婚しようとプロポーズ。それを聞いた健太郎は、高山のことが本当に好きなのか、藤木秀一(原田泰造)のことが好きだったのではないかと慶子に問うが、慶子は藤木には告白もされていないし、二人きりでデートしたこともないと答える。
谷川は老人ホームに入居しており、宮部が特攻に志願して亡くなったことを知り、驚いたという。谷川は中国で会った宮部を「非常に勇敢な、恐れを知らない戦闘機乗りだった」と語り、慶子と健太郎はこれまでとは違う「勇敢」という証言に驚く。だが4年後にフィリッピンで再会した宮部の様子はまるで違っていたと証言。
昭和19年初頭、フィリピンの航空母艦「瑞鶴」に着艦したばかりの谷川(金井勇太)は宮部と再会。宮部と谷川は、飛行機に厚い防弾版を装備し、不時着した搭乗員を助けるために潜水艦を配備しているアメリカ軍と、機体の飛行時間を優先し防弾版を装備せず、訓練の足りない若い搭乗員が空母から飛び立てればそれでいいとする日本軍の、兵士への考え方、日本の人命軽視の思想を語り合う。その発言は、中国にいたころの宮部からは想像がつかないものだった。
その年、日本統治下のサイパンをアメリカ軍が攻撃、マリアナ沖海戦が始まった。しかし日本の連合艦隊は戦力の大半を失い、アメリカ軍のサイパン上陸を防ぐことができなかった。そこで日本は、次の標的となったフィリピンのレイテ島を守るため、敵空母の飛行甲板に機体もろとも突撃する「特別攻撃(特攻)」を生み出した。「特攻」は失敗するが、その作戦は終わらない。その後、谷川が配属されたフィリピンのマバラカット基地では搭乗員が集められ「特攻」の志願者が募られる。上官の言葉は絶対、逆らうことは死に値するという習性が身についていた谷川やほかの兵たちは、「志願する者は一歩前に出ろ」という言葉に従っていたが…。
健太郎は、強制的な志願だったのなら宮部が特攻で亡くなったのも仕方ないと考えるが、谷川はそれは違うと言う。なぜなら、当時の状況下で上官に逆らい、志願しなかった宮部の姿を見たからだった…!
■ドラマスペシャル「永遠の0」放送日
2月11日(水・祝)夜8時54分から
2月14日(土)夜8時58分から
2月15日(日)夜8時54分から
◇テレビ東京開局50周年特別企画 ドラマスペシャル「永遠の0」番組公式サイト
【冬ドラマ一挙紹介】 【「永遠の0」関連記事・各回あらすじ】
■出演者
宮部久蔵…向井理
松乃…多部未華子
佐伯健太郎…桐谷健太
佐伯慶子…広末涼子
佐伯清子…高畑淳子
大石賢一郎…伊東四朗
【戦時編】
谷川正夫…金井勇太
武田貴則…工藤阿須加
大石…中村蒼
景浦介山…尾上松也
六藤学…大和田健介
司令官…木下隆行(TKO)
【現代編】
谷川正夫…石橋蓮司
武田貴則…山本圭
景浦介山…柄本明
高山隆司…山口馬木也
藤木秀一…原田泰造
■スタッフ
【原作】百田尚樹「永遠の0」(太田出版 刊)
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【脚本】櫻井武晴
【監督】佐々木章光
【音楽】栗山和樹
【主題歌】MISIA「桜ひとひら」(Ariola Japan)
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■協力
防衛省、陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊、鹿屋市
■制作
テレビ東京/テレパック
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