“空書”があまりにも美しい「美の壺」タイトル映像を見る-NHK
みなさんはご存じだろうか? あまりにも美しい、「空間」刻む“書”、すなわち“空書”の存在を。ここで言う“空書”とは、平面に対して書くものではなく、「空間」に対して描く立体的な“書”であり、墨跡が持つ情感が宙(そら)に刻まれていくさまは、芸術的であまりにも美しい。
現在、NHKで好評放送中の教養番組「鑑賞マニュアル 美の壺」では、さまざまな芸術様式や庭園、陶器などの美を鑑賞するすべを伝えるという番組のコンセプトを反映するカタチで、見事な“空書”駆使する印象的なタイトル映像を採用している。書は、同番組の題字を担当するほか、浜崎あゆみのミュージックフィルム「月に沈む」題字などさまざまな分野で活躍する女性書家・紫舟(ししゅう)。美の壺のタイトル映像を制作したTEAM★LAB(チームラボ)によれば、「伝統的な書を、現代の解釈で、空間に、立体的に再構築しました」としている。事実、アート・ブレイキーのジャズ「モーニン」をバックに、立体的に生成されていく墨の文字はあまりに美しくて息をのむ。言に偽りナシである。圧巻の美だ。
この印象的なタイトル映像は、「鑑賞マニュアル 美の壺」番組HPにて配信されているので、下記リンクより視聴できる。そこでは、ひたすら文字が生成されていくさまだけを収めた「書のみの映像」も公開されているので必見だ。どちらの映像も、観る者に対して“美しい”と唸らせるだけではなく、心をも豊かにする力が宿っている。
NHK 「鑑賞マニュアル 美の壺」タイトル映像