カンヌ国際広告祭・金賞!Web映像広告「ラブ・ディスタンス」を見る

2009年07月07日13時10分商品・CM

恋愛における男と女の適切な距離とは何なのか!? 「カンヌ国際広告祭」PR部門、フィルム部門の両部門で名誉ある金賞に輝いたWeb映像広告「LOVE DISTANCE -僕らは、10億ミリ離れていた-」は思いがけない手法でそれを問い掛ける。

「ラブ・ディスタンス」の主人公となるのはひと組のカップル、イオリとショーヘイ。だが、彼らの恋愛は一筋縄ではいかない。遠距離恋愛中なのだ。ふたりは東京と福岡に離れて住み、およそ1000キロ=10億ミリという物理的な距離がふたりの間に横たわっている。ふたりは聖夜に会うことを約束する。新幹線や飛行機を使えば、その約束はカンタンに叶えられる。しかし、彼らは「走る」ことを選ぶ。会いに行くために、自分の足でひたすら走り続ける。1000キロの道のりをお互いの足を使って歩み寄っていくのだ。まるで恋愛版メロス!

Love Distance 01Love Distance 02ゆえにその道のりにはさまざまな困難があり、アクシデントがあり、サプライズがある。Web映像広告「ラブ・ディスタンス」はイオリとショーヘイが走り続ける毎日をライブ映像で伝えている。ふたりがTV電話する様子や実際のメールのやりとりも明かされた。このシナリオの存在しないリアル・ドラマに多くの人々が共感を寄せた。恋愛における距離に悩んだり、励まし合ったりするふたりは主人公であると同時に我々にとって非常に身近な存在だ。そしてふたり遂に運命の聖夜を迎える。これらの映像は90秒TVCMとして編集され、08年12月26日からサイト上にて公開。12月31日にTVCMとして放映された。

ふたりがどんな聖夜を迎えたのか、それは敢えてここでは書かない。それは「ラブ・ディスタンス」サイトでチェックしてみて欲しい。「ラブ・ディスタンス」サイトにはいくつものサプライズがある。サイトに訪れると、まず訪問者の性別が男であるのか、それとも女であるか尋ねられる。それにクリックで回答すると、自分が答えた性別の視点からイオリとショーヘイの恋愛を様々な動画を通じて追いかけられるようになっている。その手法は舌を巻くほど巧みだ。視聴は下記リンクより。

この「ラブ・ディスタンス」サイトはある企業のキャンペーンサイトとされたが、ふたりが聖夜を迎えるまで広告主の企業名は明かされなかった。そんなPR手法も斬新であり、それもカンヌの評価に繋がった。その広告主とは相模ゴム工業。世界最薄のコンドームというアイテムのキャラクターが、「恋愛における男と女の適切な距離とは何なのか」というテーマを導き出したのである。なお、この「ラブ・ディスタンス」は、世界三大広告賞の一つ“カンヌ国際広告賞”のフィルム部門およびPR部門において金賞を受賞したが、それは“One Show Interactive”のMicrosites - Campaigns部門の銅賞に続いての受賞であり、世界的広告賞を連続受賞する名誉ある快挙となった。カンヌ国際広告賞のフィルム部門での金賞以上の受賞は、1996年の日清食品の「シーフードヌードル」」及び大阪市の「シガレット/バスストップ」以来、13年ぶりの快挙である。

「LOVE DISTANCE」