【時代背景】「不滅の恋人(原題:大君)」は「王女の男」のクーデター(癸酉靖難)を新解釈で描いたロマンス史劇!

2019年01月27日23時46分 
(2019年06月17日11時04分 更新)
ドラマ
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<魔女宝鑑>のユン・シユン、<オクニョ>のチン・セヨン、<善徳女王>のチュ・サンウク主演の韓国ドラマ「不滅の恋人」(原題:大君~愛を描く~)は、朝鮮王朝建国の動乱期を乗り越えて再び起ったクーデターを舞台に、切ない三角関係を描いたロマンス史劇!今回はそんな舞台背景をご紹介、Youtubeにて予告動画が公開されている。

「不滅の恋人(原題:大君~愛を描く~)」は、兄・首陽大君(スヤン大君、後の朝鮮王朝第7代王・世祖)と弟・安平大君(アンピョン大君)の争いをモチーフに、ひとりの美女との三角関係を描いたロマンス時代劇。各話のあらすじとみどころ、ドラマの時代背景や豆知識、取材会レポートなどは【「不滅の恋人」を2倍楽しむ】で紹介していく。

※以下、駆け足で時代背景を紹介します。詳しく知りたい方は【「王女の男」を2倍楽しむ】「(2)時代背景」で詳しく解説。また以下、人物・事象の青文字クリックで詳細ページにジャンプします。

■時代背景(参照⇒朝鮮王朝系図
朝鮮王朝は高麗の武将・李成桂(イ・ソンゲ)が、高麗最後の王である恭譲王(コンヤンワン)から王位を受けるという形で太祖として即位、1392年朝鮮王朝を開いた。
そんな太祖には8人の息子がおり、野心家の五男・李芳遠(イ・バンウォン)が2度にわたるクーデター(王子の乱)を起こしたのちに即位、第3代王・太宗となった。明(中国)から正式な国王と認められ、大胆な改革で国家を安定させた。

太宗の後を継いだのは三男の世宗。名君の誉れ高い第4代王・世宗の時代にはハングルの創製をはじめ、歴史書、地理誌など多くの書籍の編纂、測雨器や時計など各種科学器具が開発された。世宗と昭憲王后(ソホンワンフ)には八男二女が誕生。

世宗は32年もの長きにわたって国を治めた。1450年に長男の文宗が第5代王の座に就いたが、病弱で僅か2年で11歳の長男に譲位、第6代王・端宗が誕生した。すると幼い王を補佐するという名目で叔父(世宗の次男)の首陽大君(スヤンテグン)が政界に乗り出し、文宗に端宗の後見を託された重臣の金宗瑞(キム・ジョンソ)らが、世宗の三男で懇意な安平大君(アンピョンテグン)を後ろ盾として首陽大君をけん制。こうして、兄弟(首陽大君と安平大君)の対立は激化。

首陽大君はクーデター「癸酉靖難(ケユジョンナン)」を起こして金宗瑞らを殺害。安平大君は金宗瑞らと共に謀反を企んだとの濡れ衣を着せられて江華島に配流され、その後、賜薬を下され35歳で死去。首陽大君は即位し第7代王・世祖となった。

■ドラマでは…(参照⇒ドラマの年表:朝鮮王朝
「不滅の恋人」の主人公、弟イ・フィ(ユン・シユン扮)は安平大君を、兄イ・ガン(チュ・サンウク扮)は首陽大君をモデルにしている。
同じ時代を背景にしたドラマには「王女の男」「インス大妃」の序盤、「チャン・ヨンシル~朝鮮伝説の科学者~」の中盤など多くの作品がある。特に本作と同じロマンス史劇の「王女の男」は、世祖の娘(ムン・チェウォン扮)と金宗瑞の息子(パク・シフ扮)が恋仲になった朝鮮版ロミオとジュリエットとも呼ばれた秀作。「不滅の恋人」はそんな「王女の男」の演出家が「イニョプの道」の脚本家とタッグを組んだ作品だけに、多くの視聴者を魅了し、TV朝鮮ドラマ史上最高視聴率を更新した。

NHKBS「不滅の恋人」番組サイト
 2019.03.03スタート 毎・日21:00~
TV CHOUSUN番組サイト

kandoratop【作品詳細】【「不滅の恋人」を2倍楽しむ】