JAXA、YouTubeのJAXAチャンネルに「かぐや」からの映像を2日連続で追加(前編)

2009年10月29日18時30分暮らしと文化

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、YouTubeのJAXAチャンネルに、新たに「かぐや」から撮影された映像を2日連続で公開した。
「『かぐや』」HDTVによるジャンセン谷 [HD]」は、かぐやが南半球を北上していく。ヴラーククレーターは、直径89kmの衝突クレーターで、中央丘がある。ジャンセンクレーターは、直径199kmで、内部にはジャンセン谷がある。ファブリキウスクレーターは、中央丘を持ち、内部の壁に段丘状の構造が見られる。
「『かぐや』」HDTVによるブリアルドス [HD]」は、かぐやが既知の海を越えて雲の海へと南下していく。ブリアルドスクレーターは、直径60kmの衝突クレーターで、中央丘を持ち、壁には段丘状の構造が見られる。キースクレーターは、壁が低く、溶岩があふれ出ている。メルカルトルの壁は、全長180kmの断層。
「『かぐや』」HDTVによるバーコフ [HD]」は、かぐやが月の裏側の北半球を北上していく。カルノークレーターは、直径126kmで、その向こうにバーコフ・ベースンが広がる。直径345kmの古い時代の大衝突によってできた巨大な盆地。内部に大小さまざまなクレーターがある。ステビンズクレーターは、直径131kmで、中央丘を持ち、壁に段丘状の構造がある。
「『かぐや』」HDTVによるジュール・ベルヌ [HD]」は、かぐやが南極エイトケン・ベイスンを北上していく。直径約2500kmの巨大な衝突盆地だ。コッホクレーターの先にある、フランス人作家の名前をつけたジュール・ベルヌクレーターは、直径143kmで、内部は溶岩で覆われていて暗く平坦。
「『かぐや』HDTVによるシッカード [HD]」は、かぐやが南半球を北上していく。フォキリデスクレーターは、直径121kmで、クレーターの内部は平坦。シッカードクレーターは、直径206kmの衝突クレーターで、淵の部分は溶岩があふれてでこぼこしている部分があり、溶岩で埋められて暗く平坦な部分もあれば、淵にはいくつもの小さなクレーターがあり、淵が崩れているのも分かる。
「『かぐや』HDTVによるクラビウス [HD]」は、かぐやが直径245kmクラビウスクレーターを通過し、南半球高緯度地域を南下していく。グリュムベルガークレーターは、直径93kmで、深さが4000m以上もあり、内部に高い壁を持つ。ニュートンクレーターは、直径78kmで、内部に直径の半分を占める大きなクレーターがある。
「『かぐや』」HDTVによるアポロ西 [HD]」は、かぐやが南極エイトケン・ベイスンを南下し、アポロ・ベイスンに向かう。アポロ・ベイスンは、直径480kmで、2重のリングを持つ。ドライデンクレーターとチャフィークレーターは、アポロ計画に関係する名前だ。
「『かぐや』」HDTVによるアトラス谷 [HD]」は、かぐやが北半球を北上していく。ヘラクレスクレーターとアトラスクレーターが並ぶが、直径は、前者が69km、後者が87km。アトラスの内部にある細い溝は、全長60kmのアトラス谷。
「『かぐや』」HDTVによるミリキウスのドーム [HD]」は、かぐやが雨の海から島の海へと南下していく。カルパチア山脈の端にあるトビアス・メイヤークレーターを通過すると、その先に直径513kmの島の海が広がる。ミリキウスクレーターのそばには、ドームと呼ばれる火山性の盛り上がった地形が見られる。
「『かぐや』」HDTVによるイカルス [HD]」は、かぐやが月の裏側西側の高地を南下していく。月の裏側は、海の多い表側と違って高地が多いのが特徴。イカルスクレーターは、直径96kmの衝突クレーターで、中央丘が淵よりも高く飛び出している。
かぐやは、JAXAが2007年9月14日10時31分01秒(日本時間)に打ち上げた月探査機。月の起源と進化の解明のための科学データを取得することと、月周回軌道への投入や軌道姿勢制御技術の実証を行うことを目的としている。

「かぐや」HDTVによるジャンセン谷 [HD]
「かぐや」HDTVによるブリアルドス [HD]
「かぐや」HDTVによるバーコフ [HD]
「かぐや」HDTVによるジュール・ベルヌ [HD]
「かぐや」HDTVによるシッカード [HD]
「かぐや」HDTVによるクラビウス [HD]
「かぐや」HDTVによるアポロ西 [HD]
「かぐや」HDTVによるアトラス谷 [HD]
「かぐや」HDTVによるミリキウスのドーム [HD]
「かぐや」HDTVによるイカルス [HD]