チョン・イル「ヘチ 王座への道」第16話<悪の痕跡>ネタバレあらすじと見どころ、豆知識:花無十日紅、権不十年

2021年05月29日09時39分ドラマ
©SBS

ミン・ジノンから自分の道を探すように忠告を受けたミルプン君だったが、王宮に留まり…一方、イ・グムへの誤解を払拭した景宗はついに決断!韓国本格時代劇、チョン・イル主演「ヘチ 王座への道」第16話あらすじと見どころ、豆知識を紹介、番組公式サイトにはチョン・イルからのコメントと予告動画が公開されている。
※オリジナル版を参考にしているために、カットされたシーンやあらすじが前後する場合もあることをご理解ください。

※この記事は、2019年11月10日~2020年5月3日までNHKBSプレミアムでの放送時に紹介したものです。

●ネタバレなしの第16話のあらすじはこちら【「ヘチ」を2倍楽しむ】では、ドラマの時代背景や見どころや実在の人物紹介などをまとめて紹介。



■第16話「悪の痕跡」(見どころ・豆知識)
王宮で兵を殺害し、血にまみれたミルプン君イ・タンが王、景宗の前に現れる。ミルプン君は、駆けつけたイ・グムの前で短刀を捨てて跪き「お前を道連れにする」と不敵な笑みを浮かべる。
何ともあっけなく降参したミルプン君。こんなにも簡単に捕まったのが気になるが…。

ト・ジグァン、司憲府のウィ・ビョンジュも捕らえられ、それぞれ取り調べを受ける。イ・グムは義禁府にチョ・ヒョンミョンらを呼んで謀反騒動について話し合い、ミルプン君単独の犯行という結論に達する。そして、取調室にいるミルプン君に、かつて弟ヨルリョン君イ・フォンを殺した罪を認めるように迫る。ミルプン君は、イ・グムが邪魔さえしなければヨルリョン君は死ななかった。イ・グムが殺したのだとうそぶき、興奮して掴みかかるイ・グムをイ・グァンジャが止める。
イ・グァンジャが、ミルプン君とイ・グムの違いを“選択”と言い、「何人であれ人間の“今”を作るのは自らの“選択”の結果」と続ける。ぜひとも書き留めておきたい言葉だ。イ・グムはいつも自身より大義のための選択をした。それがグァンジャとヒョンミョンがイ・グムを未来の主君と心に決めた理由だった。

一方、タルムンはミルプン君の恋人ユニョンをかくまう。その世話を頼んだグンテに、「間違いだと知っている。 妖婦で、邪悪なことをするようにミルプン君を促していたから…」とユニョンの噂を認めながらも、彼女の望むモノを与えてやれなかった自分を振り返り、「目の前で死なせることだけは我慢できない」と辛い心情を吐露する。だが、ユニョンは、裏切ったタルムンに毒づき、自分を助けたことをいつか後悔すると告げる。
悪女に恋したタルムン。どうぞ彼女を助けたことを後悔する日が来ませんように。

イ・グムの容疑が晴れ、今回の陰謀に関係した儒生たちは流刑、景宗の世子時代に逆臣を抱いていたキム・チャジュンとイ・イギョムは厳罰、ミルプン君は離島に幽閉後、極刑に。連行されるチャンジュンとイギョムの前に現れたミン・ジノンは、可能な限り2人の家門を助けると約束し、2人は涙を流して感謝する。
離島に送られるミルプン君の不敵な笑みに気づいたのはタルムンだけ。かつて同じ志を持った老論の3人の高官の最後の会話で出てくる「権不十年」「花無十日紅」については下の豆知識で詳しく解説。

チャドンは内医院の柱に血がついていると報告を受ける。その頃、パク・ムンスやタルムンたちが祝杯を上げる酒幕にイ・グムも合流する。また路地裏から帝王学を学んだと礼を言うイ・グムに、タルムンは何も言わずにことを起こしたことを謝罪するが、その理由(ユニョン)については話せないと重ねて謝る。そしてミルプン君の処刑を早めた方がいいのではないかと、告げる。
ヒロイン不在をチョホンが「司憲府の仕事で揚洲に行っている」と説明。これについては14話豆知識:ヒロイン不在で説明。タルムンを誤解していたことを反省するパク・ムンスがお詫び代わりに耳に息を吹きかけるというなんとも色っぽい謝罪。ここでみんながBL(男色)疑惑でムンスをからかう。

その夜、イ・グムが王になる夢にうなされた景宗は、グムに代理聴政させることを決心する。そのことを左相で老論の長ミン・ジノンと右相で少論の長チョ・テグにも告げて、混乱が起きぬよう協力を頼む。景宗からイ・グムの説得を頼まれた大妃から、政敵ではなく同志として世弟に代理聴政させる王の気持ちを汲み取るように、と言われたイ・グムは、父・粛宗の叱責の中の深い意味に気づかなかったことに悔恨の涙を流し、父の意を汲む決心をする。
父王が自分でなく弟を後継ぎと考えていたことを知りながら王座に就いた景宗はどれほど苦しかったことか。

景宗はイ・グムの代理聴政を宣告。臣下たちに挨拶したイ・グムは、最初の政務としてユン・ヒョクが提示した三司(司諫院、司憲府、弘文館)の人事革新を承認する。司憲府の長である大司憲に少論のイ・グァンジャを任命し、反論しようとするミン・ジノンをけん制する。そして、この国の弊害と不正は高官を監視し公正に法を執行すべき司憲府の職務怠慢によると告げ、司憲府の改革を責任感持って行うようグァンジャに命じる。
代理聴政の初政務は快く協力するというのが朝廷の慣例。ここで肝心かなめの司憲府の長を挿げ替えるとは、さすがイ・グム。さすがのミン・ジノンもぐうの音も出せない。

翌朝、司憲府に現れたイ・グァンジャは、仰々しい出迎え行列をする部下たちに、無駄な儀礼は省略して毎朝、高官会議をすると宣告。そこにユン・ヒョクが房主監査として戻って来る。
吏曹正郞という異例の昇進をしたユン・ヒョクだったが、彼の正義感を見込んだイ・グァンジャに呼び戻されたのだ。だが、現場が性に合っているのか嬉しそうで、パク・ムンスたちも大歓迎。

その後、ミン・ジノンから、あの夜ミルプン君が逃げる機会があったのに逃げなかったと聞いたイ・グムは、不吉な思いに駆られ、逃げるのに十分な時間があったのに王宮にとどまった理由について考える。その頃、ユニョンがどこかに出かける。そんな中、景宗が薬湯を飲んだ直後に倒れる。報告を受けたイ・グムは内医院に向かい、何が悪いのかわからないという医員を叱咤する。そこにチャドンがある情報をイ・グムに伝え…。
さあ、ミルプン君は空白の時間に何をしたのか?チャドンは何を報告したのか?



■豆知識:花無十日紅、権不十年
「花に十日のくれないなし、権は十年久しからず」と読み、「いくら綺麗に咲いた花でも10日も経てば色あせるように、いくら権力を誇っても10年と続いた例はない」という意味の中国の諺。日本でも、昔から権力者が自戒の言葉として「権不十年」または「権腐十年」を使っていた。細川護熙元首相が熊本県知事を2期続け、3選も確実視されていた時、「同じ者が権力の座に10年以上あるべきではない」という決意でこの言葉を引用して退任したことは有名。しかし、500年以上続いた朝鮮時代の末期、安東金氏の権勢は60年も続いた。安東金氏については恐怖の安東金氏の勢道政治はイ・サンがきっかけ?で解説。

■キャスト相関図(NHK)
延礽君ことイ・グム役:チョン・イル
茶母ヨジ役:Ara(コ・アラ)
熱血漢パク・ムンス役:クォン・ユル
町のごろつきダルムン/タルムン役:パク・フン
密豊君ことイ・タン役:チョン・ムンソン
ほか

NHK「ヘチ 王座への道」番組サイト
 2021.02.14スタート 毎・日23:00-24:00 NHK総合
 2019.11.10-2020.05.03 毎・日21:00~22:00 BSプレミアム
作品公式サイト

kandoratop【作品詳細】【「ヘチ」を2倍楽しむ】