10/10劇場公開『わたしは金正男(キム・ジョンナム)を殺してない』暗殺直後の姿を捉えた本編映像シーン解禁!

2020年09月30日12時00分映画

世界が震撼した今世紀最⼤の暗殺事件の闇と真相に迫った禁断のドキュメンタリー映画『わたしは⾦正男(キム・ジョンナム)を殺してない』社会派ドキュメンタリーを⼿がける森達也、ラップで時事問題に切り込むダースレイダーほか本作への絶賛コメントが到着!さらに、⾦正男の暗殺直後の⼆⼈の姿を捉えた本編映像シーンが解禁。

2017年2⽉、マレーシアのクアラルンプール国際空港で⼀⼈の男が突然倒れた。神経猛毒剤「VX」を顔に塗られて殺された男は、北朝鮮トップ、⾦正恩の実兄・⾦正男(キム・ジョンナム)。彼を殺したのはベトナム⼈とインドネシア⼈の⼆⼈の若い普通の⼥性だった。しかも⽩昼堂々と⾏われたこの暗殺の⼀部始終は空港の監視カメラにすべて納められ、そのまるでいたずらのようなドッキリ映像は世界を駆け巡ることとなる――。



⾦正男に近づいた若い⼥性がその顔を背後から神経猛毒剤「VX」が塗られた両⼿で覆った後、何事もなかった かのように悠然と⽴ち去っていく・・まるでドッキリ番組の企画のような世紀の暗殺事件。本映像は「VX」によって神経が⿇痺、タンカーで救急搬送されていく⾦正男の姿を捉えた後、ずっとこの事件を追いかけていたベナー・ニュースの記者が、事件現場である空港の監視カメラに残されていた映像をもとに暗殺直後の彼⼥らの⾏動を分析、本映画の制作チームに向けてその有罪性を解説するシーンを捉えたもの。 「⼆⼈の⼥はそれぞれ2階へ下りトイレに⼊った」「まるで⼆⼈とも⼿についた液体が危険だと認識しているようだ」「⼆⼈の⾜取りは冷静さと計画性と⾃信を感じさせる」・・しかし、それらの発⾔にはまるで客観性が無く、彼⼥たちが北朝鮮が送り込んだ刺客である、と最初から決めつけるような解説だった。残されていた証拠に基づく推測のみをもとに、記者でさえも有罪発⾔へと誘導してしまう映像の恐ろしさを浮かび上がらせるようなシーンとなっている。

本作の監督は、ホロコーストの⽣存者であり、アメリカで最も有名なセックスセラピストであるドクター・ルースの⼈⽣に迫るドキュメンタリー『おしえて!ドクター・ルース』(2019)や、サンダンス映画祭で監督賞を受賞、アカデミー⻑編ドキュメンタリー映画賞には最終選考まで残り、エミー賞にもノミネートされた『ジェンダー・マリアージュ~全⽶を揺るがした同性婚裁判~』(2014/共同監督:ベン・コトナー)で、カリフォルニア州で結婚を男⼥間に限定する法律、通称「提案8号」を憲法違反だとして、州を相⼿に起こした裁判の舞台裏を5年以上にわたって追いかけた作品などで知られる、ドキュメンタリーの気鋭ライアン・ホワイト。謎に包まれた北朝鮮の都市・平壌や逮捕された⼆⼈の故郷であるインドネシアやベトナム、そして裁判の⾏われているクアラルンプールの法廷を⾶びまわり、公然と⾏われた殺⼈と、命をかけて戦う⼆⼈の⼥性の信じられないような事実と驚くべき物語を本作で映し出している。

2017年2月、マレーシアのクアラルンプール国際空港で一人の男が突然倒れた。神経猛毒剤VXを顔に塗られて殺された男は、北朝鮮・朝鮮労働党委員長、金正恩の実兄・金正男。そして殺したのはベトナム人とインドネシア人の二人の若い普通の女性だった。暗殺の様子は空港の監視カメラにすべて納められ、そのいたずらのようなドッキリ映像は世界を駆け巡ることとなる――。なぜ彼女たちは北朝鮮の重要人物を暗殺したのか?そもそも彼女たちはプロの殺し屋なのか?どのように暗殺者に仕立てあげられていったのか?分かってきたのは、貧しい二人がそれぞれの人生を夢見、そこに付け込んでSNSを通して巧妙に罠をしかけてきた北朝鮮の工作員たちの姿だった。巨大な国を相手に彼女たちの無罪を信じ、証拠を積み上げていく弁護団の渾身の調 査はやがてある真実に行きつく…。

【コメント⼀覧はこちら(敬称略/順不同)】

★北朝鮮ウオッチングをどこよりもやってる⽇本にとっては必⾒の映画。犯罪で正に「国籍ロンダリング」。⾦正男は、ここまでやらなければ狙えない。 ⽇本でも⻑い間、暗殺者⼆⼈に対しての結論が出ないまま⾒守っていた。これでようやく真相が映画の形で⾒ られて嬉しい。今までにない実話の法廷ミステリー。
デーブ・スペクター(放送プロデューサー)

★グローバリズムの中では、アジアの⽚⽥舎で育った若者のたった⼀度の⼩さなつまずきが、世界の奈落へ 転落となる。⼈の命は国益よりはるかに軽い。私たちは、そんな時代を⽣きているのだ。 ⽯井光太(作家)

★⼈は誰もが⼀度は騙される。それが命に関わるとしたら?それも暗殺犯の⾝代わりにされたら?この映画は絶体絶命の無実の⼥性らの「救出劇」でもあり、闇に葬られた事件の真相に迫った超⼀級のドキュメンタリーでもある! 辺真⼀(コリア・レポート編集⻑)
★かつて北朝鮮の王⼦と呼ばれた男が暗殺された!実⾏犯の裏に⾒え隠れする北朝鮮の謀略。これはスパイ映画ではない。暗殺劇の真実を暴き出す渾⾝のドキュメンタリーだ! 髙英起(デイリーNKジャパン編集⻑/ジャーナリスト)

★秀逸なフィクションのように展開していく劇場型犯罪。丁寧に紐解いていく本作の完成度の⾼さは追求の余 地を与えない。ジャーナリストとしては悔しいが、観客として⾒⼊ってしまった。 丸⼭ゴンザレス(ジャーナリスト)

★背景に、こんな物語があったなんて。弁護⼠や記者、そして世界で最も著名になった両被告の、⾃由、法、⼈権、事実を守るための闘いの記録。 荻上チキ(評論家・ラジオパーソナリティ)

★結局、この男が⼀番悪いヤツなんだ、と無性に腹が⽴ち、無⼒感に襲われる。ニッポン国のトップにもいる よな、こんな悪いヤツ。 原⼀男(映画監督)

★この事件のことは知っている。でも、結末を知らなかった。なぜか。報じられなかったから。こうして、⾟うじて息をしていた⼈を黙殺していたのだ。 武⽥砂鉄(ライター)
★結果は知っていた。でも本作を観ながら、実は何も知らなかったことに気がついた。調査報道という⾔葉以 外を思いつけない。それは映画ではなくジャーナリズムの領分。でもジャーナリズムが市場原理で衰退するならば、映画がその⽋落を補填する。その決意を観てほしい。 森達也(映画監督・作家)

★国家が権⼒安定のために、有⼒⼈物を異国の空港で暗殺する。さらに別の国の20代半ばの⼥性たちを使って。貧しさから抜け出したいと、イタズラ動画への出演を引き受け、VXガスと知らず、相⼿の顔に素⼿で塗った。注意深い事実の積み重ねから⾒えるのは、個⼈が権⼒に飲み込まれるか否かの⾮情な戦い。 杉⼭春(ルポライター)

★調整弁としての司法、平穏のための犠牲。秩序とは暴⼒の⼀形態にほかならない。 佐々⽊ののか(⽂筆家)

★フィクションなら誰も信じないような⼦どもじみた殺害計画が、同時代に、実際に起きたことの衝撃。緻密な取材から成る事実は⼩説よりも奇なりを地で⾏く展開に、最後の最後まで⽬が離せなかった。 ⽯川直樹(写真家)

★アニョハセヨ。世界に衝撃を与えた⾦正男暗殺事件。国同⼠の策略や駆け引きそしてそれに翻弄された実⾏犯の若き⼆⼈の⼥性はプロの暗殺者かそれとも事件に巻きこまれてしまった悲劇のヒロインか・・・。 是⾮映画館で確認するニダ。 ぷりん将軍(YouTuber/⾦正恩モノマネ芸⼈)

★⽇本から来たジェームスという謎の男が、⽇本でバズると⾔って仕掛けるイタズラ動画。果たして僕らは 今、現在の何を知っていたのか?現実の多⾯性をこれでもかと突き付けてくる凄まじい作品。 ダースレイダー(ラッパー)

★夢に近づくかもしれないという、若い移⺠⼥性への弱みにつけ込んだ仕事斡旋の先に待ち受けていたのは、彼⼥たちを利⽤しようとする、⼤きな⼒との戦いだった。 鈴木涼美(作家)

⾦正男の暗殺直後の⼆⼈の姿を捉えた本編映像シーン

10⽉10⽇(⼟)にシアター・イメージフォーラムほかにて全国順次公開決定。

監督:ライアン・ホワイト『おしえて!ドクター・ルース』『ジェンダー・マリアージュ 全⽶を揺るがした同性婚裁判』
2020年/アメリカ/英語 ほか/104分
英語題:ASSASSINS
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配給:ツイン
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