コン・ユ×パク・ボゴムの超話題映画『徐福(ソボク)』がついに劇場公開!韓国での評判は?動員数は?

2021年04月22日21時00分 
(2021年04月25日22時45分 更新)
映画

コン・ユ×パク・ボゴムの超トップスターの2人がW主演として話題となっていた最新韓国映画『ソボク(徐福)』が先日15日(木)についに韓国の劇場、そしてオンラインコンテンツのTVINGにて公開された!Youtubeにて予告動画が公開中だ。今回は公開後の韓国での反応や評判、劇場動員数などをご紹介したい。

映画『徐福』は人類最初のクローン人間である徐福(パク・ボゴム)と彼を安全な場所に移動させる任務を引き受けた前職情報局要員ギホン(コン・ユ)の2人の姿を描いた作品だ。韓国映画で初めてクローン人間を素材にしており、韓国で社会現象的ヒットを記録し「初恋ブーム」を作った映画『建築学概論』のイ・ヨンジュ監督の約9年ぶりの復帰作であることや、コン・ユ×パク・ボゴムのダブル主演ということで注目を浴び続けてきた。



昨年、映画のプロモーションが開始され12月公開予定と発表された際に記事で紹介したが(記事はコチラ)、その直後コロナの状況悪化により公開延期されてしまい、今回2021年4月15日(木)についに公開を迎えた。しかしながら今回も再び韓国でコロナ感染者増加など、時期的に良いとは決して言えないタイミングでの公開となってしまったものの、出演陣の豪華さやこれまでの話題性が大きく寄与したのであろう。ファン達はやっとの公開に「待たされすぎて拗ねるところだった」などと冗談を言いつつも嬉々として劇場に足を運んだ模様。また「是非とも劇場スクリーンで観たい!」と思う人も多く、劇場公開初日で1位を獲得した。19日付の発表によると、公開後最初の週末16~18日の3日間で16万3千人余(売上占有率41.4%)の観客を集め、21日付では累積観客動員数25万人8千人余を記録、連日1位を記録した。 また劇場だけでなくTVINGも同時に公開されており、そちらでもリアルタイム人気映画1位を記録している。

尚、スター俳優を起用したことや、韓国映画で初めてクローン人間を素材にしたことで注目されたが、映画は本格SFというよりは不老不死の存在である徐福と余命宣告を受けたギホンを通じて生と死、人間の根源的恐怖などについて重きを置くストーリー。人間の生と死に関してじっくりと考えさせる、人類の哲学的な問いが込められた映画、叙情的な感性や雰囲気が全体的に漂う映画である。よって、人によって捉え方も異なり好き嫌いが分かれる映画と言ってもよいだろう。
実際韓国でも本作品のメッセージ性をしっかりと受け取った観客からは肯定的な感想が届いている一方、娯楽映画、SF映画といった目的で見た観客にとっては「分かりにくい内容、思っていた内容と違って期待ハズレ」といった否定的な意見も見られた。
具体的には「想像もしてなかった生と死に関する問いに考えさせられた」「期待とは違った内容だったが寧ろ良かった。思っていた以上に奥深い内容の作品だった」「わざわざ映画館に足を運んだため集中度・没入度といった面から満足度が高かった。演出の特性上、大きいスクリーンで見なかったら、途中で没入度が下がっていたかも」といった肯定的な感想から「ジャンルもストーリーもキャラクターも曖昧」「様々なジャンルが合わさって、逆に内容が薄まってしまい分かりにくく感じた」「ストーリーについていくことできなかった」といった否定的な内容など、正に賛否両論の映画のようだ。

また、コン・ユとパク・ボゴムの2人が共演ということで韓国だけでなく日本や海外各国でも当初から期待されていたが、「こんなに素敵な2人が出てるのに、その2人を活かしきれておらず残念」「人間の内面に深く入り込んだ内容、メッセージ性を持った映画にも関わらず、キャスト以外のストーリーなどは特徴があまりなかった」といった辛口な感想も多く見られた。
しかしそんな中でも、やはり超スター俳優であるコン・ユとパク・ボゴム2人の演技は間違いないようだ。「まるで兄弟かのような2人の姿が良かった」といった2人の演技を絶賛する意見は勿論多く、その中でもパク・ボゴムに関して「徐福という外の世界を一切知らない純真無垢なキャラクターだから、監督はパク・ボゴムをキャスティングしたのではないか。それ位とても似合っていた」といった声が多く見られた。また「たまに見せる徐福の超能力を見るのが結構楽しかった」といった意外な注目ポイントも。パク・ボゴムは現在入隊中であるものの、最新作でまた新たな一面を見ることができたファンは幸せを噛み締めていることだろう。



因みに、現在公開中の映画ランキングに関しても触れておくと、15日以降は『徐福』が1位を維持し、2位と3位はアニメーション『名探偵コナン 緋色の弾丸』『劇場版鬼滅の刃 無限列車編』と日本映画が並ぶ。ランキングに日本映画が名を連ねているのも珍しいが、それだけ劇場公開される韓国映画が少ないという、何とも寂しい現実が垣間見える(勿論日本アニメが韓国で人気なのも事実であり、長期興行中である『劇場版鬼滅の刃』は1月27日封切り以後累積観客170万人を越えている)。
そんな中、21日(水)には新たに韓国映画『明日の記憶』が劇場公開された。ソ・ユミン監督の長編映画デビュー作となり、ソ・イェジ×キム・ガンウ主演のミステリースリラー映画だ。去年tvNドラマ「サイコだけど大丈夫」で一気にトップスターとなったソ・イェジの最新主演作で期待を集めており、21日公開後は当該作品が1位となり(最近彼女は韓国において様々なゴシップ記事が話題となっており、映画に影響を及ぼすのではと危惧されていたが、寧ろノイズマーケティング効果となった様子)、『徐福』は2位へと後退した。

このように、韓国では賛否両論様々な意見があるものの「このような挑戦自体が韓国映画には新鮮に感じた」と、コロナで落ち込みがちな韓国映画業界に新たな風を吹き込んだともいえる本作品。またコロナの影響で相変らず劇場を訪れる観客数は低調であり、Netflix公開となる韓国映画が多い中、それでも(TVINGとの同時公開とはいえ)無事に劇場公開を迎えた本作品は、着実に韓国映画業界を元気付ける1つの大きなきっかけとなるはずだ。気楽に見れる内容ではないかもしれないが、日本人にも絶大な人気を誇るコン・ユとパク・ボゴムの2人の新たな一面が見れるという、ファンにはこの上なく嬉しい映画『徐福』。現在日本での公開日は未定であるものの、是非とも期待して待っていていただきたい。

Youtube予告動画
TVING(韓国)
 ※現在は韓国国内のみでの利用。

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