草彅剛、静芝居で魅了!「青天を衝け」第27話篤太夫が駿府で再出発!第26話ネタバレあらすじと予告動画
篤太夫が駿府で再出発を切る静岡編がスタート!勘定組頭に任命され、財政改革に乗り切る篤太夫(吉沢亮)が打ち出す次の一手とは?吉沢亮主演、NHK大河ドラマ「青天を衝け」(総合午後8時~、BSP、BS4K午後6時~)9月19日(日)放送の第27話「篤太夫、駿府で励む」、前回第26話「篤太夫、再会する」のネタバレあらすじを紹介、予告動画は番組公式サイトで公開している。NHKプラスで1週間見逃し配信、NHKオンデマンドでも配信。
9月12日に放送された第26話では、パリから帰国した篤太夫が、家族、亡き友、そしてかつての主君と再会を果たした。幕府が消滅し、今後の身の振り方に悩む篤太夫を、父・市郎右衛門(小林薫)はじめ故郷・血洗島村は温かく迎えてくれた。そして、久しぶりに会う最愛の妻・千代(橋本愛)、大きく成長した我が子うた(山崎千聖)と菜の花畑での再会シーンでは胸を熱くした人も多かったはず。また、篤太夫か彼の帰郷を待たずに亡くなった長七郎(満島真之介)と夢の中で再会する場面では、在りし日の元気な長七郎が登場し、「生きている者にはなすべきつとめがある」と悩める篤太夫にエールを送った。
さらに篤太夫は駿府にいる慶喜(草彅剛)とも再会。昭武(板垣理人)のパリでの様子を表情豊かに語る篤太夫役の吉沢亮とは対照的に、慶喜役の草彅剛は以前の将軍オーラ全開から一変、憂いを含んだ静かな芝居で観る者を引き込んだ。戦を続けて徳川を救わなかった理由を一切語らず虚無感漂う慶喜だったが、生き生きと語る篤太夫の話を聞くにつれ次第に生気を取り戻す様子に、Twitterでは「言葉もなく表現できる草彅さんマジ凄い・・・」「静かな迫力に目が釘付けになった」などの声が寄せられ多くの視聴者を魅了し、第26話は“再会”をテーマに心に沁みる回となった。
そして9月19日に放送される第27話では、篤太夫が駿府にいる慶喜のもと、勘定組頭として再スタートを切る。西洋で学んだ「コンパニー」の設立を皮切りに、駿府での財政改革に乗り切っていくのだが・・・。一方、箱館五稜郭の土方歳三(町田啓太)と成一郎(高良健吾)に戦の終焉が近づいていた。篤太夫が立ち上げた「商法会所」に尽力する茶問屋・萩原四郎兵衛役の田中要次、大蔵省のトップ・大隈重信役の大倉孝二など、静岡編を盛り上げるメンバーも加入する第27話もお見逃しなく!
■「国破れて山河在り」が生んだ名場面
静岡編スタートとなる第26話冒頭、故郷の菜の花畑を見た篤太夫が思わずつぶやいた「国破れて山河あり」は、有名な杜甫の漢詩「春望」の最初の句だ。「戦乱で国は滅んでも故郷の美しい景色は在り続ける」という意味のこの言葉は、杜甫が荒廃した長安の都の春の光景を眺めて詠んだもので、その後は「城春にして草木深し(町には春が訪れ草木が茂っている)」と続く。幕府の瓦解でパリから帰国し、失意の篤太夫を迎え入れた故郷の美しい田園風景。「何もかも変わっちまったと思ったが、ここは何も変わらねぇ」という篤太夫のセリフが心に沁みた人もいたのでは。
さらにこの漢詩が生きるのはその後のシーン。篤太夫の夢に出てきた長七郎の「俺たちがかつて悲憤慷慨したこの世は崩れたぞ。崩しっぱなしでどうする。」という言葉は、国が破れたが、それからが励み時だというエールとなり篤太夫の背中を押した。幕府が潰れたからと言って、憂いてばかりではいられない篤太夫の心情を「国破れて山河あり」という言葉と、かつての親友長七郎の言葉がリンクして感動を呼ぶ名場面となった。
★U-NEXTで放送当日、午後9時から配信★
■前回(第26話)ネタバレあらすじ
篤太夫は故郷の血洗島村へ向かっていた。その道中、篤太夫は元気になった長七郎と語り合う夢を見た。そこで篤太夫は、何もかも変わってしまった日本にやるせなさを感じ、その思いを長七郎にぶつけた。「多くの者が亡くなり、主もいない。この先どうすればいいんだ」と悩む篤太夫に、長七郎は「前を向け。俺たちが悲憤慷慨していた世の中はつぶれたぞ。この先こそ励みどころだろう。」と言って笑顔で励ますのだった。
そして、血洗島村に到着した篤太夫を、父・市郎右衛門や千代が笑顔で出迎えた。篤太夫は大きくなったうたを抱きかかえ、千代と抱き合って家族の再会を喜んだ。家に入るとゑい(和久井映見)、姉のなか(村川絵梨)てい(藤野涼子)が篤太夫の帰りを待っていた。篤太夫の帰省に家族が沸く中、ていは思いを寄せていた平九郎(岡田健史)の死を受け入れられず、平九郎が死んだのは見立て養子にした篤太夫のせいだと言ってその場から立ち去ってしまった。
篤太夫も平九郎の死に責任を感じ、まずは尾高の家に挨拶へ行こうとするが、伯父の宗助(平泉成)に止められてしまう。そこで篤太夫は長七郎が先月亡くなり、尾高の家には誰もいないことを知らされたのだった。その晩、近所の村人も集まり篤太夫を囲んで宴が催された。朝まで続いた宴が終わり、篤太夫はようやく千代と話をすることができた。千代は、平九郎が死んだのは忠義を尽くすように言い聞かせた自分の責任だと言って涙を流した。「悪いのは俺だ。」篤太夫がなだめても千代は泣き続けるのだった。
その後、篤太夫が尾高家の跡地へ向かうと、そこに惇忠(田辺誠一)の姿があった。合わせる顔がないとその場を立ち去ろうとする惇忠だが、篤太夫はそんな彼を呼び止め、自分の思いを語り出した。篤太夫は、今となっては武士になったのは誤りで、自分には藍を売り、畑を耕すことが自分の生きる道だったとこれまでの人生を振り返った。そして生きている限り前に進みたいと語り、惇忠もその言葉に勇気づけられた。
それから篤太夫は、市郎右衛門に今後の身の振り方について話をした。喜作(成一郎)のように箱館で新政府と戦うことも、新政府の役人として働く気もないこと。まずは慶喜に会い、その後は商売を始めるか、百姓になるかを決めたいと話した。市郎右衛門はその言葉を聞いて喜び、篤太夫が道理を踏み外さず、誠を貫くという自分との約束を守ったことを嬉しく思った。優しい親心に心を打たれた篤太夫は市郎右衛門とゑいに感謝を述べ、家を出る際に市郎右衛門から貰った分の金を差し出した。
すると、市郎右衛門は受け取った金をそのまま千代に渡し「6年間もの間、辛さに耐え家の為によく働いてくれた褒美だ。」と言って労い、ゑいも「寂しいのに不服も言わずよく耐えてくれたね」と千代に感謝した。2人の優しさに涙を浮かべる千代。こうして、篤太夫は進むべき道が決まれば今度こそ家族3人で暮らそうと千代に約束し、慶喜のいる駿府へ向った。
篤太夫は、駿府藩庁で大久保一翁(木場勝己)にパリ随行でかかった費用の収支目録と、余剰分である一万両を提出し、昭武から慶喜宛の手紙を渡した。数日後、篤太夫は法台院に呼ばれ、慶喜と再会した。以前の輝きを失った慶喜を前に、篤太夫は胸に抱えていた思いをぶつけた。しかし慶喜は過ぎたことを今更話しても仕方ないと告げ、昭武のフランスでの様子を聞きたいと所望した。篤太夫は気持ちを切り替え、生き生きとフランスでの生活を語り出した。その様子に目を細めて聞いていた慶喜は、昭武が障りなく帰国できたのも篤太夫のおかげだと言って頭を下げた。その場を立ち去ろうとする慶喜を呼び止めた篤太夫は、どんなに無念だったことかと告げるが、慶喜はそのまま去って行ってしまった。
■第27話「篤太夫、駿府で励む」あらすじ
駿府を訪れていた篤太夫は、駿府藩の勘定組頭を命じられるが、水戸にいる昭武のことを思って辞退する。しかし、この命が篤太夫の命を心配した慶喜の配慮だと大久保一翁から聞かされ、駿府に残り役目を果たすことを決意する。篤太夫はパリで学んだ知識を生かし、武士と商人が協力して商いを営む「商法会所」を設立。駿府藩の財政改革に乗り出していく。一方、箱館では、成一郎や土方らが新政府軍を相手に決死の抵抗を続けるのだが・・・。
NHK大河ドラマ「青天を衝け」第27話は9月19日(日)総合よる8時よりBSプレミアム、BS4Kよる6時より放送。脚本:大森美香、出演:吉沢亮/高良健吾/橋本愛/田辺誠一/町田啓太/草彅剛/小林薫ほか。番組公式Twitterアカウントは「@nhk_seiten」。第27話予告動画が番組公式サイトで公開されている。
◇NHK大河ドラマ「青天を衝け」番組公式サイト
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