キム・スヒョン変貌、キム・ユジョン特別出演も「ある日~真実のベール」第7-8話(最終回)あらすじと見どころ:変身~結末
キム・スヒョンとチャ・スンウォン主演の社会派犯罪ドラマ「ある日〜真実のベール」(全8話予定)がAmazon Prime Videoにてプライム会員向けに独占配信中!今回はキム・スヒョンが大変身を遂げる第7話、そして事件の全貌が明らかになる第8話(最終話)のあらすじと見どころを紹介しよう。
「ある日~真実のベール」は、ある一夜の事件がきっかけで殺人の容疑者になってしまった大学生とそれを助ける三流弁護士が歪んだ司法制度に挑むドラマであり、2008年にイギリスのBBCで放送されたドラマ「クリミナル・ジャスティス」のリメイクでアメリカやインドでもリメイクが制作されるほどの人気を博した作品だ。
■第7話「変身」
自ら証言台に立った事が原因で、アン・テヒ検事(キム・シンロク)から一方的に事件の罪を追及されたヒョンス(キム・スヒョン)は、事件当時まだ息があった被害者を見殺しにしたのではないかと考え始め、ヒョンスは拘置所に戻っても無気力になってしまう。
世間でもこの証言を事実上の自白だとする報道が広がり、拘置所内での嫌がらせもエスカレート。耐えきれなくなったヒョンスは遂にジテに助けを求め、煙草に手を出し、トレーニングやボクシングの練習に精を出し、自身で髪を切り、ドゥシクを袋叩きにするなど変貌を遂げる。
法廷ではジュンハン(チャ・スンウォン)が辿り着いた3人の容疑者が証言台に立ち、それぞれ殺害動機がありながらも警察の取り調べを一切受けていない事が大衆の面前で明らかになる。更に、科捜研で働くジュンハンの元妻ジョンア(キム・ヨンア)も証言台に立ち、犯人とヒョンスの利き手の違いなど、事件の証拠の幾つかに不自然な点がある事を指摘し、証拠がヒョンスを犯人と決めつける為に偏っていると陪審員に訴える。
■見どころ
第7話では副題の「変身」の通り、ヒョンスが自分自身を変えようと変身していく様子が描かれた。かつては優等生だったが、暴力事件に巻き込まれて誰も信じてもらえず強くなろうと誓ったというジテ(キム・ソンギュ)はヒョンスを助ける理由を語り、ジテの言葉に影響を受けたヒョンスは勧められた煙草を吸い、日々トレーニングを重ねて強くなっていく。そしてドゥシク(ヤン・ギョンウォン)との決闘に打ち勝つまでに成長した。自ら髪の毛を切り、以前の弱々しい印象から強く男らしい姿に変身を遂げたものの、法廷でもあくびをしたり、これまでとは対称的に黒のシャツを着て諦めて開き直ったように見える姿、そしてラストでは腕に刺青を入れるなど、必ずしもいい方向に変身したとは言えない描写が視聴者に余韻を与える。
3人の容疑者についてもそれぞれに殺人の動機がある事が明かされたほか、ジョンアにより、事件の状況証拠にはヒョンスが犯人と断定するには不自然な証拠が多い事を指摘し、真犯人が誰なのかにも焦点が当てられ始めた。視聴者に真犯人への興味を植え付けた直後にヒョンスがジテに投げかけた「僕が殺していたとしたら?」というセリフが再び視聴者を闇に突き落とす。
■第8話(最終回「結末」
新たな容疑者が浮上し、ヒョンスの被害者殺害事実が揺らぎ始めるが依然として真犯人の正体は掴めないまま。最終公判でサンボムがヒョンスを犯人と決めつける為に証拠品をずさんに扱っていた事実が明かされ、陪審員の評決では僅差で無罪とされるも、ヒョンスは無期懲役を言い渡され、サンボムは功労章を受け取り刑事生活を円満に終え、テヒも部長検事に昇進する。
人生を諦め控訴する気力すら失ったヒョンスだが、拘置所で迎え入れたジテをドゥシクが切りつけ、ジテは帰らぬ人となる。しばらくして被害者をストーキングしていた容疑者が警察に提出していた写真から真犯人を暴いたジュンハンは証拠をサンボムを通じてテヒに提出、無罪が証明され、出所したヒョンスを両親が迎えるが、ヒョンスの表情に希望は見られない…。
■見どころ
最終話ではジュンハンの弁護で警察の捜査のずさんさが指摘され陪審員の意見が無罪に傾いたものの、結局は検察が求めた死刑よりも一段階下の無期懲役が言い渡され、陥れた側のサンボム刑事(キム・ホンパ)は功労章を貰い円満に退職、アン・テヒ検事も部長検事に昇進し、祝福を受ける姿が描かれた。
直後にジュンハンが渡した証拠から真犯人が逮捕され、ヒョンスの無罪が明らかになるが、ニュースで会見を開いたテヒは謝罪ではなく警察と検察の合同調査により真犯人を暴いた正義を讃え、晴れて出所したヒョンスも終始どこか物憂げな表情を浮かべ、最後はビルの屋上で煙草を吸い、煙草の吸殻をビルの屋上から落とす。パトカーのサイレンが鳴る夜の屋上のシーンは詳細には描かれなかったが社会に絶望したヒョンスがその後、自ら命を絶ってしまったのではないかという憶測を呼ぶ。
エピローグではジュンハンが1話同様に警察内の留置所にいる依頼人を訪れ、近くに留置されていた女性に目をつけて名刺を渡し、女性が涙するシーンが登場する。法廷で「20年もやっていれば無実かどうかは見るだけで分かる」というジュンハンのセリフが登場するものの、これはサンボムの「30年も刑事をやれば顔を見ただけで犯人かどうか分かる」というのと同じ理屈であり、結局は、ジュンハンもテヒやサンボムと同様にたまたま留置所にいたカネの種を利用しただけなのではと疑わせる含みのあるエンディングだった。留置所にいた女性としてキム・スヒョン主演の「太陽を抱く月」でヒロインであるヨヌの少女時代を演じたキム・ユジョンが特別出演をしている。
真犯人についてはセリフで言及される程度で他の容疑者と比べて登場シーンはごくわずかだ。更にサンボムやテヒは円満に社会的評価を得ており何の咎めも受けていない。最後のヒョンスの自殺を匂わせる意味深なシーンや、似た境遇の女性に声をかけて名刺を渡すジュンハンなど、誤解を恐れずに言えば非常に後味が悪い結末だが、視聴者に社会の闇や正義のあり方について疑問を投げかけ、深いインパクトを与える興味深い作品だった。
■キャスト
キム・ヒョンス役:キム・スヒョン
シン・ジュンハン役:チャ・スンウォン
ト・ジテ役:キム・ソンギュ
アン・テヒ役:キム・シンロク
パク・ミギョン役:ソ・ジェヒ
ソ・スジン役:イ・ソル
パク・ドゥシン役:ヤン・ギョンウォン
パク・サンボム役:キム・ホンパ
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