是枝監督最新作『ベイビー・ブローカー』公開記念!家族の絆を超えた感動作『万引き家族』6/11放送!
是枝裕和最新作『ベイビー・ブローカー』公開記念!フジテレビ「土曜プレミアム」では6月11日(土)夜9時から『万引き家族』(2019年)を放送!“家族を超えた絆”が感動を呼ぶ衝撃作品!予告動画は作品公式サイトで視聴できる。
是枝裕和監督の最新作、ソン・ガンホやカン・ドンウォン、ぺ・ドゥナ、イ・ジウンなど韓国を代表する役者たちが出演する『ベイビー・ブローカー』(6月24日公開)の公開を記念して、11日の「土曜プレミアム」では『万引き家族』を放送する。『そして父になる』(2013年)や『海街diary』(2015年)などこれまで様々な家族の形を描いて来た是枝監督が、初めて“家族を超えた絆”を描いた作品で、2018年の第71回カンヌ国際映画祭において、最高賞であるパルム・ドールを獲得。日本人では1997年の今村昌平監督の『うなぎ』に次ぐ21年ぶりの快挙となった。
物語の舞台は東京の下町。万引きで生計を立てながら東京の片隅に暮らす“家族”の絆が描かれる。ある事件がきっかけでそれぞれが抱える秘密が明るみになるが、ラストは彼らの切実な思いが心揺さぶる感動を呼ぶ。息子と万引きを繰り返す父・治を演じるのは、『そして父になる』で子煩悩な電気屋のオヤジが印象的だったリリー・フランキー。そして、祖母の初枝役には是枝作品の常連、樹木希林が出演。また、本作が是枝作品初参加となる安藤サクラと松岡茉優がそれぞれ母・信代とその妹・亜紀を演じている。実力派俳優が揃う中、オーディションで選ばれた息子・祥太役の城桧吏とゆり役の佐々木みゆの新鮮な演技にも注目したい。
是枝監督が、親が死亡していたことを隠して遺族が年金を不正に受給していたという年金詐欺事件から着想を得たという本作。これまで様々な家族の形を作品に投影してきた監督だが、本作は、犯罪でしか繋がれなかった家族の絆と、彼らの切実な思い、社会への憤りや違和感などが描かれている。2004年のカンヌ国際映画祭で柳楽優弥が最優秀男優賞を受賞した『誰も知らない』(2004年)に近い、社会派の要素が色濃く反映された作品となっている。
そして注目は、役者たちが見せるリアルな演技。“気持ち悪いおばあさん”にこだわり、入れ歯を抜いて撮影に臨んだ樹木希林は、髪も長くして演出にも見せ方にもこだわりを見せる。2018年に亡くなってしまったが、最期まで現役を貫いた女優魂を見られる貴重なチャンスとなるかもしれない。また、子役の城桧吏や佐々木みゆは、演技なのか、素のままなのかわからないほど自然な表情が印象的だ。そして、前張りで挑んだというリリー・フランキーと安藤サクラのラブシーンは、樹木希林から“切なくてい潔い。神々しくて良いシーン”と言わしめた。
犯罪でしか繋がれなかった家族達の切ない絆。人と人との関係が希薄な今の時代に、本当の絆とは何かを問いかける衝撃作品。是非、ご期待下さい。
■あらすじ
東京の下町にある、高層マンション間にぽつり残された今にも壊れそうな平屋。そこに治(リリー・フランキー)、信代(安藤サクラ)の夫婦、息子の祥太(城桧吏)、信代の妹の亜紀(松岡茉優)が暮らしていた。彼らの目当てはこの家の持ち主である初枝(樹木希林)の年金だ。足りない生活品は、万引きで賄っているこの家族は、社会の底を這うような生活をしながらも、いつも笑いが絶えず、口は悪いが仲良く暮らしていた。
冬のある日、近隣の団地の廊下で震えていた女の子を、見かねた治が連れて帰って来る。体中傷だらけの彼女の境遇を思いやり、信代は娘として育てることにする。しかし、ある事件がきっかけで家族がバラバラに引き裂かれ、次第にそれぞれが抱える秘密と切実な思いが明らかになっていく。
■キャスト
リリー・フランキー
安藤サクラ
松岡茉優
池松壮亮
城桧吏
緒方直人
柄本明
高良健吾
池脇千鶴
樹木希林 ほか
■スタッフ
監督・脚本・編集:是枝裕和
音楽:細野晴臣
◇フジテレビ「土曜プレミアム」番組公式サイト
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