『ドリカムディスコ2022』ツアーファイナルZepp Namba公演ライブレポート&写真(12枚)公開
『ドリカムディスコ2022』で未来への道の扉が開く、ドリカム超名曲の楽しみ方、教えます!ドリカム楽曲で踊るイヴェント「ドリカムディスコ2022 -Road to DWL2023-」ツアーファイナルZepp Namba公演ライヴレポートが到着した。YoutubeにてPR動画が公開されている。
ショーが始まるまでのあいだ、会場にはラジオ番組が流れている。Bayfmで月~木21:00-22:54でオンエアされている「9の音域」番組同録かと思えばそうではない。この『ドリカムディスコ2022』の会場中BGMのために用意された「Dの音域」だそうだ。それにしても――。
さすがのクオリティに聴き入ってしまう。まるで時空が歪んでどの時代でもどの場所でもない“ここ”に今自分がいるような錯覚に陥ってしまう。
そう。ここは、クラブでもディスコでもない、不定期でその扉が開くという“ドリカムディスコ”だ。
フロアには新型コロナウイルス対策で6割ほどに制限したオーディエンスがその時を待っている。しかし手にしたカラフルなサイリウムをかざし、ラジオ番組から流れる音楽に身を揺らしているフロアの熱気は、制限があろうがなかろうが“フルキャパ”に違いなかった。
照明が落ち、ドリカム楽曲が高速でミックスされたジングルが響くとステージには、Special Hostの中村正人、DJのDJ Mass MAD Izm*、そして大阪公演のゲストDJ/MCである中島ヒロトが登場。RADIOドリカムディスコ セブン・ポイントゼロセブンFM!と紹介されたように、このドリカムディスコの構成は、2時間のラジオ番組としてのフォーマットで進行していく。中村正人と中島ヒロトの軽妙なやり取りでパフォーマーのAKS +(SHIGE、INO-D、MIKKA)、SIS、GANMIを紹介していく。
『決戦は金曜日-DOSCO prime Version-』のリズムに合わせてステージ上に飛び出したのは、U-18選抜ダンサーズの大阪選抜チーム「SERIOUS FLAVOR(シリアスフレーバー)」。西野カナやAKB48ともコラボしたり、高校のダンス部選手権で3連覇するなど、実力に定評のある三重高校ダンス部のチームだ。この日は大阪選抜として、Cocoro(中3)とRiina(中1)の中学生2人組からなるグループ「Lea(レア)」(『大阪LOVER-DOSCO prime Version-』)、力強いダンスを見せてくれた高校3年生3人グループ「紅呂亜(クロア)」(『朝がまた来る-DOSCO prime Version-』)が登場。さらに、DANCE CUPの全国大会でも優勝経験のある高校生2人組み「Naniwa Boys(ナニワボーイズ)」が『その先へ-DOSCO prime Version-』でフロアを盛り上げれば、中高生4人組の「ANGE(オンジュ)」は、自分たちで考えたオリジナルのコレオを『何度でも-DOSCO prime Version-』で披露。ダンススクールの総勢10名から結成された「CALESS(キャレス)」は、『未来予想図Ⅱ-DOSCO prime Version-』で各々の個性をぶつけ合った。
『ドリカムディスコ』の取り組みで特徴的なのは、18歳以下の未来を担う若手ダンサーにステージでのパフォーマンスの機会を提供するということだ。このことに特に意識的なのが吉田美和だ。彼女が、ライヴでは歌唱と身体表現としてのダンスを一体としたパフォーマンスを高次元で繰り出すのは有名な事実。さらに一方でダンサーを育てるということにも長年注力してきた。4年に一度開催される史上最強の移動遊園地『DREAMS COME TRUE WONDERLAND』では、“黒ドリダンサーズ”として各会場の地元から選抜された若手ダンサーと共に国立競技場やドームクラスのステージを彩ってきたという歴史がある。今回はさらにわかりやすく、“18歳以下”とすることで、ダンスをカルチャーとして根付かせるというメッセージを発信&実践している。
さて――。パフォーマンスの間に繰り広げられる中村正人と中島ヒロトのやり取りはまさにラジオ番組そのもの。まるで公開収録を目撃しているかのような感じが楽しい。
「今回のドリカムディスコのサブタイトルに“Road to DWL2023”となっているじゃないですか?これはまさか……各地で選抜されたU-18ダンサーズに来年のワンダーランドで踊ってもらうかもしれないってことですか!?」と中島が話を向けると、中村が「もちろんです!」と力強く答える場面が。「夢はこれからどんどん叶っていくのです!」
それにしても、U-18ダンサーズのレベルの高さには驚かされた。ダンスひとつひとつの動きやテクニック、表情もさることながら、音楽の芯の捉え方が若い世代ならではの感覚に溢れている。簡単に言うと、リズムの乗り方が完全に新世代なのだ。
架空のラジオ番組「RADIOドリカムディスコ セブンポイントゼロセブン」は、“ダブルドリカムバーガー”や“ドリカミンDX”などのCMを挟み(AKS +が『沈没船のモンキーガール』などの楽曲に合わせてダンスで表現)、こんなコーナーも。「ドリカムディスコ リスナーテレフォン」。ラジオステーションとリスナーを繋ぐ電話のベルが鳴り、中村にお悩み相談をするというもの。「どこかで聞いたことのある声だな……」といぶかしがる中村だが、声の主はSISのSAKURA 。このリスナーテレフォンの後にSIS(今回はSISTERLYとして総勢8名のクルーで参加)が「LAT.43°N 〜forty-three degrees north latitude〜 – DOSCO prime Version -」を、そしてその後のMasa’s Funky Selection、中村正人の選曲と解説するコーナーでは、スペシャルパフォーマーGANMIが、“コレオミュージック”の紹介と共に、「うれしい!たのしい!大好き! – DOSCO prime Version -」をパフォーマンスし、ドリカムの楽曲がコレオミュージックとの相性が抜群であると実感した。
さらに、「ドリカムディスコ タイムリープMIX」ということで、ドリカムの名曲を各地のゲストDJがその場でスピンしていくというコーナーに。各地のラジオ局で活躍するゲストDJのプレイがそのままその場所の色となって各公演を違うものにしているという、地方密着型のイベントであるという点も『ドリカムディスコ』が大切にしているポイントだ。そこには、ドリカム楽曲がオーソライズとしてではなくローカライズとして各地に最適化され楽しまれているリアルな現場感というものを体感することができる。
そしてそのことがよりクリアになったのは、2020年10月にリリースされたアルバム『DOSCO prime』によるところが大きい。ドリカムのヒット曲をダンスチューンとしてコンヴァージョン的手法でリミックスしたこのアルバムに収められた楽曲は、各地のDJたちの手によって更なるリミックスを施され、広がり続けている。それはまさにTikTokをはじめとしたSNSを通じた楽曲の楽しみ方と通底しているものがある。
思えば『ドリカムディスコ』のコンセプトは、“ドリであそべ! ドリでおどれ!”だ。楽曲を生み出した本人自らが、その楽曲をネタに様々な人たちと楽しんでしまえる柔軟な姿勢――それこそが今のDREAMS COME TRUEの強さを象徴しているのだと、このイベントを通じて感じることができた。そして、どんなに姿を変えようとも、その魅力が一切損なわれない楽曲の強靭さにも改めて感服した。
最後に中村正人が、「このイべントをアリーナまで持っていきたいんだ!」そう言ってステージを後にしたが、きっとそれも近い将来実現してしまう気がしてならない。ここはクラブでもディスコでもなく、奇跡が起きるドリカムディスコなのだ。また次のドアがオープンするまで心待ちにしたい。
Text:谷岡正浩
【ドリカムディスコ2022 -Road to DWL2023- FINAL@Zepp Namba楽曲リスト】
・決戦は金曜日 - DOSCO prime Version – / SERIOUS FLAVOR
・大阪LOVER - DOSCO prime Version – / Lea
・朝がまた来る - DOSCO prime Version - / 紅呂亜
・LAT.43° N 〜forty-three degrees north latitude〜 - DOSCO prime Version - / SISTERLY
・ドリカムディスコ〜タイムリープMix / DJ 中島ヒロト
・SHUJINKO STYLE 〜 うれしい!たのしい!大好き! - DOSCO prime Version - / GANMI
・その先へ - DOSCO prime Version - / Naniwa Boys
・何度でも - DOSCO prime Version - / ANGE
・未来予想図Ⅱ - DOSCO prime Version - / CALESS
・その日は必ず来る (ピストン西沢Remix) / AKS +
・DREAMS COME TRUE Special Mix / DJ Mass
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