韓国ドラマ「シュルプ」第11話:ソンナム大君が世子に決定し、ウィソン君の出生にまつわる新たな展開
キム・ヘス主演で、朝鮮時代の教育ママの奮闘を描いたコメディ時代劇、Netflixで独占配信の「シュルプ」(全16話)。前回、王子達が試練を終え王宮に戻り、後継者が3人に絞られたところで幕を閉じた。気になる第11話のあらすじ(ネタバレ)と見どころを確認してみよう。
※視聴率は10.8%(ニールセンコリア、全国調べ)
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「シュルプ」は、トラブルメーカーの息子たちと、王座を狙うライバルの策略…さまざまな問題に振り回されながら、未来の朝鮮王を育て上げるために日々奮闘する王妃の姿を描く。【「シュルプ」を2倍楽しむ】で各話のネタバレあらすじ(ネタバレ)と見どころ、キャストなどまとめている。
■第11話あらすじと豆知識
3人の王子が儒生による最終審査に進んだ。ファリョンを失墜させたい大妃(キム・ヘスク)はポゴム君(キム・ミンギ)を世子にする為に手下を使って吏曹正郎に賄賂を贈り、出世を条件に儒生の父親達を抱え込もうとする。それを知った領議政(キム・ウィソン)は孫ウィソン君(カン・チャニ)を世子にする為に刑曹判書に賄賂を贈り、吏曹正郎の不正を暴く形で対抗。一方のファリョンは、大妃と領議政の勢力を争わせる事で次男ソンナム大君にとって有利な状況になると信じ、傍観を続けつつも、儒生達の意見が揺れる事を予測していた。
※儒生(ユセン):儒学を学ぶ学生。※吏曹正郎(イジョチョンナン):内官に対する幅広い人事権を持っていた役職。※刑曹判書(ヒョンジョパンソ):現代の警察庁に値する機関。
封鎖された状況で儒生達による審査が進むものの、審査の状況はおまるの中の小便と共に外に漏れており、時折もたらされる中間報告に一喜一憂する母親達。大妃によってウィソン君の日常の素行の悪さが知れ渡り、劣勢になったファン貴人(オク・チャヨン)は大妃に屈する事を決意し、ウィソン君の擁立を懇願し、領議政は人事権を大妃に差し出すと約束。ファン貴人は更にウィソン君が世子になっても王妃にはならず、内命婦の長の座を大妃に譲ると約束。
ポゴム君と共に大妃に呼ばれたテ昭容(キム・ガウン)は期待に胸を躍らせるが、世子候補を辞退するように命じられ耳を疑う。ウィソン君擁立に態度を変えた大妃によって、身分や資質を侮辱された親子は悔しい思いで世子を辞退する他なかった。
状況を予測しつつも納得がいかないファリョンが遂に動き出し、儒生に配られる食事を配膳中の女官を止めると、器の中に秘密の手紙を見つけ、睨みを聞かせる。現れた王(チェ・ウォニョン)に不正の証拠を見つける事を条件に儒生の間に入る事を許されたファリョンは、賄賂を贈られた父親達からの不正を促す手紙を発見。将来有望な儒生への失望感を表しながらも証拠を燃やし、適切な審査をするよう促したファリョンに残りの儒生達も父親からの密書を燃やし始める。ファリョンは不正の証拠が見つからなかったと嘘をついて王に謝るが、ファリョンのしようとしていた事が分かっていた王はただうなずく。
審査の終了が告げられる中、ソンナム大君に関する誹謗書をばらまいた容疑でテ昭容を降格させたファリョンは、身の回りの雑用を言いつけていびり倒すが、これは大妃から屈辱を受けて気力を失っていた彼女への配慮だった。ファリョンの真意を知ったテ昭容は裏切った事を謝るが、ファリョンは不正に加担して子供を利用された彼女を叱り、母親として正しい道を示すよう諭す。
事前にポゴム君を呼び出し、テ昭容を罰すると明かしたファリョンは、彼が自分が受けた心の傷よりも母親を思いやる姿を確認し、時には子供らしく素直に辛さを表現するべきだと助言。こうして親子が大妃から受けた心の傷を和らげていた。互いに自分のせいで傷つけたと思っていた親子。歩み寄ったテ昭容の顔を直視できなかったポゴム君だが、母に抱き寄せられると堰を切ったように涙を流した。その頃、大妃はファリョンの行動で儒生が態度を変えた事に動揺していた。
儒生の審査が終わったものの、ソンナム大君の出生の噂について真相解明を求める大臣達。ソンナム大君内医院に呼ばれたファリョン。医官は王とソンナム大君の血を水の中に垂らし、混ざるかどうかで血縁を確認しようとするが、水にはファン貴人が用意したマムシの毒が含まれ、血が混ざる事はなかった。ソンナム大君に王位継承の資格はないと訴える領議政に対して、同じように領議政とファン貴人の血で実験をするように提案するファリョン。血が混ざる事はなく、代替案を提案した彼女は大妃や他の王子を集め、王から遺伝した特徴的な耳の骨を大妃に直接確認させると、大妃もソンナム大君が王の実子である事を認めざるを得なかった。
こうして儒生による審査結果も含めソンナム大君が世子に決定した。東宮殿の内部の入れ替えを前にしばし亡き長男との思い出に浸るファリョン。その頃、不服で怒りが収まらない領議政に対して、ソンナム大君を引きずり下ろせばいいと不敵に微笑むファン貴人とウィソン君。そんな彼らにとって、一番の弱点になるのは逆賊として捕らえられたハムドク(テ・ウォンソク)。ウィソン君が罪のない人を殺した事を知っている唯一の証人だった…。
■見どころ
遂に世子がソンナム大君に決定するという物語の大きな節目が描かれた今回のエピソードでは、前回までのスリリングな冒険譚から、再び母と子の絆に焦点が当てられた。前回は子供の意志よりも子供の将来の為にスパルタな姿勢をとっていたコ貴人が子供と向き合うエピソードが描かれたが、今回は子供が親のせいで馬鹿にされないように子供に立派な身分を与えようとしたテ昭容とポゴム君の物語が描かれ、互いに気を遣い合ってしまう親子が理解し合う展開が印象的。中でも大人びたポゴム君が母に抱き寄せられた途端に泣き出すシーンは、これまでのギャップも相まって思わずもらい泣きしてしまう名場面だ。
また、同じ経験が無いとあまり共感は出来ないと思うが、ソンナム大君が世子となり、亡き長男の部屋を整理しなければならないファリョンがしばし思い出に浸った後に「今度は私が子供の手を離さなきゃ」と言い聞かせるシーンも重みのある印象的なセリフだ。
一方で、ソンナム大君が王の実子かどうかを確かめるシーンで、ウィソン君の耳を確かめた大妃が驚く表情を見せた事から、予想していなかった新たな展開が幕を開けた。これまでの物語の流れからすると父親はクォン医官である可能性が高い。
宮中の女性にとって王以外の男性との内通は死罪に値し、相手は謀反を企てている一人で、ウィソン君自身は王の実子ではないだけでなく、殺人まで犯しているとなると、かなりアウトローな存在だが、世子となったソンナム大君を失墜させる為に、この一家がどんな策略を企てるのか目が離せない。
子供の将来や社会的ステータスを巡ったママ同士のドロドロとした競争といった現代のトピックを朝鮮時代に移植し、王位を賭けた教育奮闘記を描いたユニークなtvN土日ドラマ「シュルプ」はNetflixで独占配信中だ。
■スタッフ
演出:キム・ヒョンシク
脚本家 :パク・バラ
原題:슈룹(シュルプ)
■キャスト
イム・ファリョン役:キム・ヘス
大妃役:キム・ヘスク
朝鮮王イ・ホ役:チェ・ウォニョン
ソンナム大君役:ムン・サンミン
世子役:ペ・イニョク
ムアン大君役:ユン・サンヒョン
ケソン大君役:ユ・ソンホ
イリョン大君役:パク・ハジュン
ファン貴人役:オク・チャヨン
コ貴人役:ウ・ジョンウォン
テ昭容役:キム・ガウン
ほか
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