「ザ・グローリー ~輝かしき復讐~」第15−16話(最終回):復讐計画完結!報いを受けるヨンジンとドンウンの悲しい決断(パート2)

2023年03月16日21時18分ドラマ
Netflixシリーズ『ザ・グローリー ~輝かしい復讐~』
独占配信中

人生を賭けた壮絶な復讐を描いた「ザ・グローリー ~輝かしき復讐~」。3月10日(金)に配信開始したパート2(9〜16話)前回はヨンジンの母親を脅迫していたヒョンナムの夫が殺されたほか、ヨンジンの周囲から彼女を支えていた人物が次々と離反していく様子が描かれた。物語の大団円となる第15ー16(最終)話のあらすじと見どころをチェックしていこう。

「ザ・グローリー ~輝かしき復讐~」は、学生時代にいじめに遭い、人生をめちゃくちゃにされた女性ムン・ドンウン(ソン・ヘギョ)が、ヨンジン(イム・ジヨン)ら加害者たちへの壮絶な復讐とその渦に巻き込まれていく人々の姿を描く復讐劇。【「ザ・グローリー」シリーズを2倍楽しむ】では、パート1とパート2の各話のネタバレあらすじと見どころなどまとめて紹介している。



■第15話あらすじ
ソヒの弔いの儀式を行っているうちにソヒを憑依させた占い師が、ソヒが持っていたヨンジン(イム・ジヨン)の名札について口にした直後に奇怪な死を遂げる。怯えて逃げ出すヨンジン。ドンウン(ソン・ヘギョ)は計画にはなかった不可思議な現象を前にソヒを思って涙を流した。

警察署に向かったヨンジンはヒョンナム(ヨム・ヘラン)がこれ以上言いなりにはならない事を悟っただけでなく、夫ドヨン(チョン・ソンイル)の登場に驚く。彼はヨンジンが利用していたごろつきを買収し、ヨンジュン刑事(イ・ヘヨン)が海外逃亡しようとしている事を告げる。ヨンジンにソヒの遺族に謝罪して罪を償うよう説得したドヨンだが、ヨンジンがそんな説得に応じるはずはなかった。この会話が二人の関係に終止符を打つ決定打となり、離婚のスキャンダルが世間を賑わし始める。ドヨンにイェスルの親権を奪われるのではないかと危惧するジェジュン(パク・ソンフン)。

釈放後、家に籠もっていたサラ(キム・ヒオラ)に差し入れをしたヘジュン(チャ・ジュヨン)だが、「ドンウンがいなければいじめの対象はあんただった」というサラの言葉で、関係に大きな溝を作る。

ヨンジンの母親の前に姿を現したドンウンは、娘がソヒを殺した証拠である名札を渡すか、ヒョンナムの夫を計画的に殺した事を暴露するかと脅迫し、自分の身と娘を天秤にかける選択を強いる。

その頃、ヨンジンに恨みを抱いたサラによって、学生時代のヨンジンのいじめの決定的な証拠映像が世間に拡散され、ヨンジンはいよいよバッシングを受け始める。退職願を叩きつけ、周りの味方が次々に消えても強気を保っていた彼女だが、娘イェスルからの信頼や尊敬を失い、家を出ていけと言われてショックを受け、記者会見を開く事に。しかし、彼女の口から語られたのは真実とはかけ離れた美談でしかなかった。

ミョンオの葬儀に訪れたジェジュンやヘジョンら。サラに罵られたヘジョンは腹いせにミョンオのタブレットを取り出すと、サラがミョンオと肉体関係を持った時の映像を拡散。現れたヨンジンを疑ったサラは掴みかかるが、ヘジョンが真犯人だと知るとかんざしで彼女の喉元を突き刺し、追ってきた刑事によって緊急逮捕された。

ヨジョン(イ・ドヒョン)はソヒを妊娠させたのがミョンオではなくジェジュンだという事実を突き止めた。長い間、未納状態だったソヒの遺体の保存経費を支払おうとしたドンウンだが、費用は一足先にドヨンが支払っていた。そのやり取りを見ていたヨジョンの母(キム・ジョンヨン)はドンウンとヨジョンの関係に薄々気づく。そしてドヨンはイェスルを迎えに現れた。

ヒョンナムに最後の任務を任せ、思わず涙するヒョンナムの今後の幸せを願って、握手をすると、二度と会わないようにしようと言って去っていくドンウン。ヒョンナムの言葉でかつての自分を思い返したドンウン。同じ傷を持つギョンラン(アン・ソヨ)も部屋に閉じこもり何かを思いつめていた。そんな彼女の部屋にはミョンオ殺害の凶器である酒瓶が保管されていた。

ドンウンは、自分を「命の恩人」と呼んだ大家の正体に気づく。ドンウンが学校を辞めて必死に仕事をしていた頃、彼女は最愛の息子を飲酒運転による交通事故で殺されていたのだ。

負傷したヘジョンは一命を取り留めたものの、声帯を損傷し、まともに言葉を発せない状態になっていた。そんな彼女をあざ笑い呆気なく捨てるジェジュン。その頃、ソヒの遺体と対面したヨジョンは、施術中にこっそり採集したヨンジンのDNAを手の爪の隙間に塗り込む。

父を殺した死刑囚ヨンチョン(イ・ムセン)を訪ねたヨジョンは、あまりにも些細な殺人動機に言葉を失い、医務官としての採用が不可能だと言われたショックから独り涙するヨジョン。

ドンウンに名札を渡す決意をしたヨンジンの母。しかし、その場にヨンジンも現れ、母が保身の為に娘を売ったと仲違いを始める。実際に名札はヨンジンが犯人だと裏付ける証拠としては不十分だったと明かし、親子の信頼関係を崩すのが目的だったと打ち明けるドンウン。彼女の狙い通り、ヨンジン親子の関係はここで決裂してしまう。

ソヒの母が倒れたと聞いて病院に急行したドンウンは、出会うずっと前からヨジョンがソヒの事件を気にかけていた事を知り、初めから利用する目的で近づいたと知っていたのかと問いただす。


■第16(最終)話あらすじ
ヨジョンは、ドンウンが復讐の為に自分を利用しようと近づいてきた事を最初から知っていた。それでも彼女が一度はヨジョンの前から姿を消したのは同じく被害者であるヨジョンを利用する事に罪悪感を抱いたからである。「いまいちだったという理由じゃなくてよかった」と笑うヨジョンに改めて復讐計画を最後まで手伝ってほしいと頼む。

声を失ったヘジョンの病室に現れたドンウンは、復讐の最終目的を明かし、彼女を簡単に見捨てたジェジュンへの復讐を手伝うと持ちかけ、点眼剤に混ぜれば失明を招く劇薬を置いていく。ジェジュンの部屋に荷物を取りに来たヘジョンは、点眼剤に細工をするか迷うが、一度は交際に至ったジェジュンが手のひらを返したように見下した態度を見せた事に腹を立て、点眼剤に劇薬を注入。

その頃、ヨンジュン刑事の下で手を汚してきた男達は、彼が海外逃亡しようとしていると知り、金庫を暴こうとするが、そんな折にヨンジュンが帰ってきてしまう。手下の反乱に怒りを滲ませるが、返り討ちに遭って撲殺されてしまう。

すっかり精神が錯乱したヨンジンは「シエスタ」にいるところを警察に緊急逮捕された。イェスルを迎えに来たジェジュンは、既にドヨンがイェスルを連れ帰った事を知り怒ってドヨンを追うが、点眼剤のせいで視力に違和感を感じた彼は交差点の真ん中で停車。そこにミキサー車が突っ込み、交通事故に巻き込まれてしまう。

ヨンジンを逮捕した刑事は、ヨンジンの母がとヒョンナムの夫が脅迫の加害者と被害者の関係だった事を知り、これもまたドンウンの復讐計画の一部だったと勘付き始める。話を聞いてくれた事に感謝するドンウンに対応が18年遅れた事を謝る刑事。その頃、ヨンジンの母も計画殺人の罪で逮捕された。

収監されたヨンジンとドヨンの離婚も成立。ドヨンはイェスルを連れてイギリスで暮らす事を打ち明けた。計画を達成したドンウンは最後にヨジョンと初めて恋人らしいデートを楽しむが、忽然と姿を消してしまう。

ヨンジンと面会したドンウンは、周りに誰もいなくなり廃墟と化した彼女の姿に満足気に微笑み、残りの人生を自分の事を思い浮かべながら何も知らずに一生悔しい思いをしたらいいと告げる。実はヨンジンに殴られた後もミョンオはまだ息があった。彼にとどめを刺したのは意外な人物だたった。彼女は真実を知らないまま殺人犯として刑務所での生活を強いられる事になる。

復讐計画の最後にドンウンは自らを葬り去るつもりで廃ビルの屋上に立っていた。これまでの人生や出会い、加害者達を思い浮かべ、終止符を打とうとした彼女を止めたのは意外な人物だった。生きていく目的を見つけたドンウンはしばらく経った後に何もなかったかのようにヨジョンの前に姿を現した。

再び姿を消していたドンウンを責めるヨジョンに「復讐じゃなくて愛だったみたい」と告げると、今度は自分が復讐の方法を教え、処刑人になると約束し口づけを交わした。

その後、ドンウンは腕の傷をタトゥーで隠して大学に通う日々。ヨジョンはジサン刑務所の医務官となった。家庭教師の仕事を始め、忙しくなったドンウンに文句を言うヨジョンだが、彼女が受け持った生徒の父親は矯正部の政策官だった。ヒョンナムは留学した娘を恋しがりながらも惣菜屋を開いていたが、何か物足りなさそうな表情を浮かべていた。そんな彼女のもとに復讐の手伝いを求めるメールが届き、嬉々とした表情でドンウンから貰った口紅を塗ると店を飛び出していく。

ドンウンは読書討論会の講師としてジサン刑務所の内部に入り込む。二人の巧妙な根回しで騒動をけしかけられた死刑囚ヨンチョンがジサン刑務所に移管されてくる。かつて面会の際に「医者は人を殺せない」と余裕を見せたヨンチョンに「医者が救うのはケダモノではなく人間だ」と返し、再会した時は食べ物やすれ違う人、薬にも気をつけるよう警告したヨジョン。移管直後に目の前に現れたヨジョンは、身の回りの全てを疑い怯える日々の幕開けを意味していた。

ドンウンとヨジョンは互いに愛の言葉を交わしながら、新たな復讐計画の舞台となるジサン刑務所に歩んでいく…。

■見どころ
復讐計画が最終段階を迎えた第15−16話では、占い師の怪死という超常現象的な展開が気になったが、加害者メンバーの結末や、復讐を終えたドンウンのその後が緻密に描かれ、ドンウンとヨジョンの関係が少し変わった形で未来に続いていく事を示唆する形で幕を閉じた。また、ヨジョンとドンウンの過去の接点や、これまで何かとドンウンの味方をしてくれた大家の正体が明らかになるなど、最後まで驚きを与えてくれるストーリー展開が印象的だ。

5人いたいじめの加害者のうち2人は警察に逮捕され、1人は声を失い、男性陣二人は命を失い、勧善懲悪が徹底される結果となった。最終話では、あえて真相を描かずに視聴者の想像に委ねるような展開も登場。ジェジュンはセメントの泉に突き落とされて死亡したものと推測されるが、この時、彼を突き落とした犯人は描かれなかった。しかし、映し出されたネクタイや、衝突したミキサー車、殺害現場が建設現場という点をまとめて考えると、ジェジュンを突き落とした犯人は建設会社社長のドヨンだと推測できる。凄惨ないじめを行ってきた妻を軽蔑するなど正義感を抱く人物として描かれていただけに意外な展開だ。さらにヨジョンと死刑囚ヨンチョンの対立の結末も、物語の中では描かれず、ドンウンとヨジョンが再び歩みをともにする理由として描かれた。

復讐の最終ターゲットであるヨンジンが序盤で逮捕された最終話は、登場人物のその後や、意外な真実などが盛り込まれ、最後まで視聴者を飽きさせない展開が続き、見応えが感じられる。

この作品で象徴的に登場する囲碁のように、ドンウンらが打った一手一手にどんな戦略が隠されていたのかは後になってみないと分からない難解な展開も多い作品ではあるが、最後まで見届けてから過去の対局を見直してみると、新たな発見があるに違いない。

壮大かつ緻密な戦略が光る復讐計画を描いた「ザ・グローリー ~輝かしき復讐~」はパート1・2ともにNetflixで独占配信中だ。

■スタッフ
監督:アン・ギルホ
脚本:キム・ウンスク

■キャスト
ムン・ドンウン:ソン・ヘギョ
チュ・ヨジョン:イ・ドヒョン
パク・ヨンジン:イム・ジヨン
カン・ヒョンナム:ヨム・ヘラン
チョン・ジェジュン:パク・ソンフン
ハ・ドヨン:チョン・ソンイル
ほか

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