本木雅弘「流行感冒」NHKBSPで再放送!『怪物』安藤サクラ、「家康」巫女・古川琴音らが共演!ロケ地マップも紹介

2023年06月22日11時50分ドラマ
©NHK

昨年4月に放送した、約100年前に全世界を未知なる恐怖に陥れた「スペイン風邪」をテーマにした、志賀直哉の同名短編小説を本木雅弘主演で実写化した「流行感冒」が、6月23日(金)NHKBSプレミアム、BS4Kにて20時15分から再放送される。NHKオンデマンドで配信中だ。



原作は、1919(大正8)年『白樺』第10年4月号に発表された。初出の題名は「流行感冒と石」だった。1922(大正11)年『寿々』(改造社)刊行時に「流行感冒」と改題された。
志賀直哉が我孫子在住期に流行感冒(スペイン風邪、インフルエンザ)が流行した。長女を生後すぐに亡くしていた志賀にとって、非常に神経質にならざるをえない状況だった。小説は、感冒流行の中、理性を失い無闇に人間不信に陥った主人公である私がどのようにしてその時代を過ごし、日常を取り戻してゆくかを描いている。

ドラマは、2020年から始まった新型コロナウイルスによる行動制限が続く中、当時と現代を重ね「今を生きる私たちへの希望と指針を与えるドラマとしたい」と制作され、2022年4月10日にNHKBSプレミアムにて放送された。(3月27日にはBS4Kで先行放送)

当時はコンサートや観劇の制限などもあったが、ドラマは例年の芝居興行が行われ、初題タイトルにも名前が入っていた女中・石(いし)が芝居を観に行くことを異常に心配する主人公を描いている。

ドラマの主人公で小説家の“私”を演じるのは本木雅弘。私の妻・春子を第76回カンヌ国際映画祭で脚本賞、クィア・パルム賞を受賞した『怪物』で主演した安藤サクラ、娘・左枝子を映画『アキラとあきら』にも出演した子役の志水心音が演じている。家族は2人の女中と同居していた。そして元の題名にもその名が記された石(いし)役を「大河ドラマ どうする家康」の巫女・千代役で話題をさらった古川琴音が演じている。もう一人の女中・きみ役を「連続テレビ小説」の「スカーレット」や「ちむどんどん」にも出演した松田るかが担当した。

ドラマでは場所の特定をしていないが、小説の舞台は千葉、我孫子。我孫子市HPには『志賀直哉「流行感冒」ゆかりの地マップ』がある。ドラマ撮影当時、現場は新型コロナウイルス感染対策をしているため、スタッフはマスクを外すことがなかった。主演の本木は最後までスタッフの顔を覚えられなかったとも話していたが、行動制限も解かれた今、各個人で感染防止対策を考慮し、マップ片手にゆかりの地巡りをしてみるのも一興だ。

■あらすじ
小説家の私(本木雅弘)は、妻の春子(安藤サクラ)と4歳の娘・左枝子、二人の女中とともに都心を離れた静かな村で暮らしている。最初の子を生後すぐに亡くしたせいで、娘の健康に対して臆病なほど神経質である。

時は、大正7年(1918)秋。流行感冒(スペイン風邪)が流行り感染者が増えはじめる中、女中の石(古川琴音)が、よりにもよって村人が大勢集まる旅役者の巡業公演を観に行ったのではないか、という疑惑が浮上する。私は石を問い詰めるが、石は行っていないと言う。疑念を払拭できない私は石に厳しくあたり、左枝子に近づかないよう言いつけるが・・・

NHK BSプレミアム6月23日放送「流行感冒」。出演:本木雅弘、安藤サクラ、仲野大賀、古川琴音、松田るか、石橋蓮司ほか。NHKオンデマンド、U-NEXTで配信中。

NHK「流行感冒」公式サイト