昨日8月10日初回放送したSBS新木曜ドラマ「国民死刑投票」が、全国、首都圏共に4.1％で木曜ドラマの1位だったと11日視聴率調査会社ニールセンコリアが発表した。本作は同日よりプライムビデオでも独占配信された。第1話のあらすじと見どころを紹介。（ネタバレあり）

本作は当初、21時から2話連続放送の予定だったが、国民に台風の情報を詳細に伝える特番放送のためにこれを取り消し、22時10分に第1話のみの放送となった（navicon記事）。



初回からアクシデント見舞われたが、瞬間最高視聴率は5.2％まで上昇し、広告主の重要な指標である2049視聴率（※）は2.1％で、ニュースを除外した木曜日の全プログラムの中でも1位を獲得した。
※2049視聴率：世帯全体の視聴率のうち20～49歳の年齢層について別々に計算した数値。
●【「Prime Video」で独占配信の韓国ドラマ】

「国民死刑投票」（脚本：チョ・ユンヨン、演出：パク・シヌ）は、悪質犯罪者たちを対象に国民投票を行い、死刑を執行する正体不明の人物を追跡する物語を描く国民参加裁判劇だ。Kakao WebtoonとKakao pageで連載され、照会数が約1億3,000万回を記録している同名の人気ウェブ漫画が原作。企画制作をスタジオドSが手掛け、脚本をチョ・ユニョン、演出をパク・シヌが担当した。

初回放送前の昼には、パク・シヌ監督、主演のパク・ヘジン、パク・ソンウン、イム・ジヨンが出席した制作発表会が行われ、作品の見どころなどをアピールしたが、初回から『国民死刑投票』は視聴者に強烈な印象を残し、期待に応えたようだ。
●制作発表会レポート

第1話のオープングは、雨の降る夜、警察官キム・ムチャン（パク・ヘジン）が謎めいた男を追跡するところから始まった。ムチャンが目撃したのは、レインコートを着た男が誰かを殺害しているシーン。血しぶきが飛び散る中でも殺人を止めない男は、クォン・ソクチュ（パク・ソンウン）だった。

画像：SBS「국민사형투표」より
8年後、サイバー捜査班に所属しながら現場支援をする警察官チュ・ヒョン（イム・ジヨン）はBJ（※Broadcasting Jockey）に変装して潜入捜査を開始していた。ヒョンは警察が到着するまでの間、見事なパフォーマンスで時間稼ぎをした。キム・ムチャンがやっと現場に到着し、激闘の末に犯罪者たちを逮捕。ムチャンは事件を解決するためには証拠捏造、恐喝、暴行、おとり捜査など手段を択ばす「警察庁非公式の不始末処理班チーム長」と呼ばれる刑事だった。
※Broadcasting Jockey：韓国で人気のライブストリーミングサービス「AfreecaTV」(写真・サイトのキャプチャー画面)で顔出しの動画を配信する人のこと。）

そんなある日、悪質な児童ポルノを20万件も販売したペ・ギチョルがわずか1年半の刑期で出所することになり世論が騒ぐ。ムチャンはそんな彼を暴徒化する一般人から守るために、護送する命令を受ける。これを不満に思うムチャンだが、ペ・ギチョルを車で護送するしかない。

ペ・ギチョルは大量の反省文と妻がいることなどを理由に刑期が短縮されたが、出所後すぐに児童虐待物販売業を再開し犯罪に手を染めていた。ギチョルを許せないムチャンは再逮捕のための証拠を得ようと彼のロシア人妻に会う。ところがギチョルが帰って来て彼女に暴行を加えるのを見て、マスクで顔を隠して成敗するギチョルだった。

ある日、全国民のスマートフォンに、「ペ・ギチョルを死刑にするのに“賛成”か“反対”かを投票するに『国民死刑投票』」のメッセージが届く。

ターゲットにされたギチョルは、これをいたずらだと軽視したが、投票結果の「84％が賛成」という結果になり、ギチョルは荒稼ぎした紙幣を口に詰められて気道を塞がれるという残酷な手口で殺害されていた。犯人は全く手掛かりも残さず完全犯罪。その後、犬の仮面「ケタル」を被り、自らを国民の番犬と名乗る死刑執行人が、べギルの罪と執行の映像を全国民に送信しする。映像には「今後毎月15日と30日の夜10時に18歳以上の国民を対象に国民死刑投票を行う。メッセージ送信後1時間の間に賛成が50％以上の場合は死刑を執行する。宣言する。到底納得できない軽い量刑の者、法の盲点を突く無罪の悪魔を審判できるのは皆さんだけです」と、自らの犯行を「正義」と名乗っていた。

マスコミはこれを大きく取り上げ、国民はケタルを救世主と評し、検察と警察の権威は地に落ちる。警察では特捜本部を立ち上げムチャンをチーム長に抜擢する。世間から非難される損な役回りを、ムチャンは国家捜査本部へ配属させることを条件に引き受ける。だが彼の下に集められたのは、賄賂の受領、容疑者暴行、万年警部補の落ちこぼれなど各チームで厄介者されているゴミ刑事たちだった。

一方、死刑執行の前にテスト送信した映像を偶然入手したヒョンは、映像の中の「無罪の悪魔」という言葉からある人物を特定する。上司に調査の続行を願いでるが、事なかれ主義の上司は取り合ってくれなかった。これまでにもやる気のない上司を内部告発した血気盛んなヒョンは、上司に暴言を吐いて自らムチャンの元へ乗り込む。そして犯人の名を口にする。

画像：SBS「국민사형투표」より
衝撃シーンから始まった第1話のエンディングは、オープングと同じ映像だった。だがムチャンがレインコートの男に「クォン・ソクチュ」と呼び掛けた言葉が、「やめてくれ、兄貴」に変わっていた。2人の関係は？視聴者に強烈な印象を残した「国民死刑投票」第2話は8月17日（木）21時からSBSにて放送する。日本では同日より、Prime Videoにて同日より独占配信される。

■キャスト:
キム・ムチャン役：パク・ヘジン
クォン・ソクチュ役：パク・ソンウン
チュ・ヒョン役：イム・ジヨン
ミン・ジヨン役：キム・ユミ
イ・ミンス役：キム・グォン
チェ・ジンス役：シン・ジョングン
キム・ジョダン役：コ・ゴンハン
カン・ユンジン役：オ・ハニ
パン・サンジェ役：クォン・ドヒョン
　ほか

◇SBS「국민사형투표」HP

【作品詳細】【関連・各話のあらすじ】