韓国ドラマ「砂の上にも花は咲く」第12話(最終回):意外な真犯人登場!二人の恋と20年来友情に胸アツのクライマックス

2024年02月03日23時00分ドラマ
写真:ENA「모래에도 꽃이 핀다」より

シルム選手である主人公ベクトゥの恋や友情、故郷で起こる不穏な事件を描いたENAドラマ「砂の上にも花は咲く」。最終回とナル第12話では意外な真犯人の登場で事件の真実が明らかになり、ベクトゥがシルム選手として、再び集まった幼少期の仲間の一人として、そしてユギョンを愛する男として感慨深い結末を迎える様子が描かれた。気になるあらすじを見てみよう。
【「Netflix」で独占配信の韓国ドラマ】

「砂にも花は咲く」は、かつてシルム(韓国の相撲)の神童キム・ベクトゥ(チャン・ドンユン)と、子ども時代のガキ大将オ・ユギョン(イ・ジュミョン)が再会することから繰り広げられる青春成長ラブコメディだ。



■キャスト
キム・ベクトゥ役:チャン・ドンユン
オ・ユギョン役:パク・ギュビン
ミン・ヒョヌク役:ユン・ジョンソク
チュ・ミラン役:キム・ボラ
クァク・ジンス役:イ・ジェジュン
チョ・ショッキ役:イ・ジュスン

■第12 話(最終回)「砂の上にも花は咲く」
「20年後の自分」に関する宿題に頭を抱える小学生たち。ドゥシク(=ユギョン)は女性警官を思い描くが、ベクトゥの夢は意外なものだった…。

ミラン(キム・ボラ)のカフェを訪れたのは餅屋のギョンムン(アン・チャンフン)だった。首を絞められながらも、父を殺した男を見つめるミランに過去起こった出来事を語る。親しかったチルソン(ウォン・ヒョンジュン)の八百長の誘いに一度は乗った父チョリョン(ユン・ジョンイル)は、娘のためにイカサマ試合を断り、金儲けを目論んでいたギョンムンに腹いせに殺されていたのだ。父の死の真相や、全く悪びれる様子のないギョンムンに絶望するミラン。

過去の記憶が蘇り、ギョンムンを疑い始めたユギョン(イ・ジュミョン)はヒョヌク(ユン・ジュンソク)とベクトゥ(チャン・ドンユン)を引き連れミランのカフェに急ぐ。借金を抱えたヨンコーチ(ホ・ドンウォン)を誘惑し、新たなイカサマで稼ごうとするも、既に悪事から手を引いていたチルソンはそれに反対し殺されていた。彼にとっては過去が全て録音された携帯電話こそが唯一の弱点だったが、チルソン殺害の直後に犬に持ち去られてしまっていた。証拠の携帯電話が既に警察の手に渡ったと知り、再びミランに襲いかかるギョンムン。

ユギョンらが駆けつけ、ミランは無事救助されるが、ギョンムンは逃走し全国的に指名手配された。20年前の事件の真相が世間に知れ渡り、餅屋は廃業。ユギョンはソウルに戻り、シルムの選手たちも彼女の正体を知ることになった。選手たちの噂も気に留めず練習に励むベクトゥだが、ソウルに戻って以来、なかなか連絡の取れないユギョンのことを気にかけていた。再び空き家となった彼女の家から自宅に戻ると、軒先から聞こえてくる兄たちの声。宴の準備を手伝っていたのはユギョンだった。

連絡が取れないことをスネるベクトゥを笑うユギョンだが、彼女の幼い頃からの夢を知っているベクトゥは、ソウルに戻って自分の夢を追うよう背中を押し、止められたらコサンに残るつもりでいたユギョンを驚かせた。壮士のタイトルを賭けた次の試合を見て告白の返事をしてほしいというベクトゥ。

テベク(チェ・ムソン)に背中を押され、大会への覚悟を決めたベクトゥを道場に呼び出したジンス(イ・ジェジュン)は二人だけでシルムの対決を申し出る。ベクトゥが勝利を納めるが、負けたジンスも満足そうな笑みを浮かべていた。そして迎えた大会当日。対戦相手はかつてチームメイトだった人気選手ドンソク(キム・テジョン)だ。試合が始まるも両親やコサンの人々を乗せた団体バスは、トラックの故障に巻き込まれ足止めを食らい、ユギョンもやむをえぬ出動で約束を守れないままラジオでベクトゥの活躍を祈っていた。決勝戦でいよいよドンソクと対戦するベクトゥ。互いに二本ずつ奪い、互角の戦いを見せ、ようやくコサンの人々が会場に着いたのと同時に判定の結果、夢にまで見た壮士のタイトルを手に入れた。

テレビのインタビューを通じて、結局応援に来れなかったドゥシク(=ユギョン)へのメッセージを熱く語るベクトゥに呆れるジンスやソッキ(イ・ジュスン)。彼らがミランのカフェで祝賀会の準備をしている一方、主役のベクトゥはドゥシクの家の軒先で、結局現れなかったユギョンに拗ねていた。

ヒョヌクらを引き連れてホテルを訪れたユギョンは潜伏していたギョンムンを約束通り自分の手で逮捕していた。ミランのカフェに突然現れ、ギョンムン逮捕を知らせたヒョヌク。その頃、突然現れたユギョンに相変わらず拗ねていたベクトゥだが、彼女の口元の傷に気づいて血相を変える。ギョンムンを逮捕しに行ったせいで試合を観に行けなかったことを謝るユギョンだが、ベクトゥにとっては彼女の唇の傷のほうが心配だった。インタビューでの熱いメッセージを見ていないとごまかしたユギョンだが、つい口が滑って嘘がバレてしまう。約束した通り、告白の返事を求められたユギョンは自分の気持ちを伝えようとするが口ごもってしまい、聞こえないと急かすベクトゥにとうとう「好きだ」と怒鳴りつけてしまう。

怒鳴って告白する不器用なユギョンに吹き出すベクトゥだが、気持ちが通じ一番幸せだと打ち明けると今度こそ、酒の力を借りずにユギョンと口づけを交わした。

主役を待つ間、小学生の時に書いた将来の夢の話題で盛り上がるソッキらだが、ベクトゥが書いた将来の夢だけ思い出せずにいた。やってきたベクトゥに将来の夢を尋ねるが、ベクトゥは照れくさそうな顔を浮かべて答えない。彼の夢はドゥシクと、仲間たちとずっと一緒にいることだった。ユギョンの唇の切り傷とベクトゥの唇についた血のせいでキスをしたことがばれて、からかったソッキがユギョンに追い回され…ベクトゥは幼い頃願った通り、離れ離れになっていた仲良し5人組が、そしてずっと心の中にいたドゥシクと再び一緒になれたことに幸せを噛み締めていた。




■見どころ
アジアカップ・マレーシア戦との競合を避けるため急遽一話分のみ一週間繰り下げされた最終回がいよいよ放送・配信された。毎回恒例の小学生時代の回想シーンでは、ベクトゥの20年後の夢が何だったのかに注意を引かせながらも、次のシーンでは事件の真犯人にミランが首を締められている緊迫したシーンに移り変わる。真犯人はコサンで餅屋を営むギョンムンだった。餅屋はこれまでにも数回出てきているものの、7−8話での犬にまつわる会話を聞き流してしまった人にとっては、意外な真犯人だったに違いない。

20年前に子供だったベクトゥやドゥシク、ミランの人生を狂わせた事件、そして、彼らを再び引き合わせた現代での事件の全容や殺人のあまりにも稚拙な動機が語られ、犯人のサイコパスさが強調されたものの、犯人は逃亡し、終盤でユギョンによる逮捕が語られるまではストーリーの本軸では語られなくなった。事件が一旦の落着を見せた後は、告白の返事をしないままソウルに戻ってしまったユギョンとベクトゥの恋模様を巡って、ベクトゥの意地とタイトルを賭けた試合が描かれた。

試合では念願だった壮士のタイトルを獲得するものの、ユギョンはギョンムン逮捕のため試合を観ることはできなかった。これが、終盤での二人の不器用ながらも胸をくすぐられる告白とキスシーンに続いた。

二人が幼い頃の二人のように不器用に気持ちを確かめ合うシーンだけでは終わらなかった。物語の本当のクライマックスでは再び冒頭に登場した20年後の夢の話題が登場し、5人とヒョヌクが思い出話を始めたところに二人が戻ってくるのだが、これまでのあらすじを見守ってきた視聴者にとっては5人が小学生の頃と変わらない関係に戻れたことがとても感慨深く感じられるはず。

ベクトゥが照れながらも秘密にしていた20年後の夢が、紆余曲折を経て30代を超えてから実現した事を示すクライマックスでは、ベクトゥのナレーションに合わせて人生の数奇さや、年齢を重ねても輝かしい時代は再び訪れるという希望、変わらなぬ友情を感じさせられ、サスペンスやラブストーリー以上に胸を熱くさせる感慨深さを余韻として遺した。

上述したアジアンカップの影響で、放送予定が一週間ずれ込んだ結果、事件の犯人に対する好奇心が膨らみ、作品最高の全国視聴率2.84%(ニールセンコリア調べ)を記録した。同じENAで放送された「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」の最高視聴率が17.53%だったことを考えると、興行としては振るわなかったかもしれないが、大人になっても消えない主人公たちの少年性に癒やされる安心して観られる作品だ。

謎めいた展開や主人公たちの恋や友情を描いたENA水木ドラマ「砂にも花は咲く」(全12話)は2023年12月20日から放送され、日本ではNetflixを通じて全話独占配信中だ。

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