キム・ナムジュ、チャウヌとのケミに自信アリ…“星から来た王子様”から“可愛い弟”に変わった【「ワンダフルワールド」会見レポ】
Disney+ (ディズニープラス)「スター」オリジナル韓国ドラマシリーズ「ワンダフルワールド」が、いよいよ3月1日(金)より独占配信するが、これに先立って本日29日(木)、YouTubeにてオンライン会見が行われ、イ・スンヨン監督とキム・ナムジュ、チャウヌ(ASTRO)、キム・ガンウ、イム・セミが登壇し、ドラマの見どころやキャラクターの魅力について語った。また新ビジュアルと本予告映像も到着した。
●【会見PHOTO(2月29日)】(写真18枚)を見る
●【「Disney Plus」で独占配信の韓国ドラマ】
「ワンダフルワールド」は、愛する息子を殺され人生が一変した女ウン・スヒョン(キム・ナムジュ)と、憎しみに囚われた孤独な青年クォン・ソンニュル(チャウヌ)が出会い、同じ傷を抱える二人の距離が近づくほどに狂い始める運命を描いた、禁断のヒューマン・サスペンスだ。
◇韓国ドラマ『ワンダフルワールド』|本予告
【会見レポート】
©MBC
まずは作品の見どころについて、イ監督は「「ワンダフルワールド」は、喪失の時代を生きる人がその中で、人間らしさを守るために奮闘する物語」と説明。
続いて演じた役柄について、ウン・スヒョン役を演じるキム・ナムジュは「心理学科の教授で有名作家として幸せの絶頂にいたが、息子が無念の死を遂げて犯人を自ら断罪することで人生が一変してしまう役柄です」と紹介。謎の男クォン・ソンニュル役のチャウヌは「裕福な家庭で育ったが、ある事件がきっかけで自ら険しい道を選ぶことになります。彼はいろんなミステリーがある人物です」とミステリアスな口調で語った。次にスヒョンの夫カン・スホ役を演じるキム・ガウンは「突然訪れた悲劇の真相に迫っていく元記者のニュースキャスターです」、セレクトショップの代表ハン・ユリ役を務めるイム・セミは「スヒョンの実の妹のようであり、慕っている存在です」と演じる役柄をそれぞれ紹介した。
MCから、演じる役の見どころを聞かれると、キム・ガウンは「トレーラーでは叫んでいる場面が多いですが、家族思いで妻を愛し、息子を愛している姿に注目してほしい」と説明し、チャウヌは「ソンニュルの感情に注目してほしい。彼は痛みと傷を持っている人物で、回を重ねるごとにいろんな表情が少しずつ、パンドラの箱のように明かされていくので、見守ってほしいと思います」と語った。イム・セミは「このドラマはヒューマニティのジャンルに入るが、ひとりの人間として見つめたら前向きでエネルギッシュですが、内面にはいろんな経験をして一人の人間として彼女を見てほしい」と役どころを紹介した。最後にキム・ナムジュは「スヒョンは強い母性愛、ジェットコースター人生を生きる人物です。傷をいやす中で強烈で緊張感のあるストーリーになっているので、”母性愛””傷””癒し”という点に注目してほしい」と紹介した。
MCから、キム・ナムジュとチャウヌのキャスティングについて聞かれるとイ監督は「理由不要のキャスティングでした。繊細で深みのある役を演じられるのはナムジュさんしかいない。シナリオの強い力がキム・ナムジュさんを6年ぶりに復帰させたと思います。(チャウヌに関してはオファーを出す時に)美術担当スタッフがスケッチをしたのを送ったんですが、ぴったりだった」とし、「キム・ナムジュさんとの愛想の良さや実直者さ、一途な気持ちが表現できるのはキム・ガウンさんしかいない。ドラマは悲劇になりがちでその中で明るい雰囲気が出せる役だとイム・セミさんはキャスティングした」と、答えた。
続いて記者から6年ぶりのドラマ復帰について聞かれるとキム・ナムジュは「6年ぶりの復帰ですが、MBCでは13年ぶりとなります。緊張していますが、撮影がとても楽しく、キャスト、スタッフ、監督ととてもいい仕事ができたと思っています」と答え、続いて「強い母性が私を説得しました。無念にも子供を亡くした母の気持ちを代弁したいと思った」と本作を選んだ理由も明かした。
次に、チャウヌとキム・ナムジュの歳の差のあるW主演についてチャウヌは、「相性は100点満点。最初の台本読み合わせでは少し冷たそうな印象も持ちましたが、その後の会食からは気さくに接してくれて、現場でもとても楽しく撮影させていただきました。悩んでいるときにもアドバイスしてくれました」と撮影を振り返り、「MBC作品が続いたことについては特にプレッシャーはなく、スンニュルの持つ痛みや傷をうまく表現したい。それを克服していく過程を表現していきたい」と思ったとし、前作のラブコメファンタジー「ワンダフルデイズ」での甘い演技からの変身については、「タフな生き方を選んだ役なので、体を鍛え、服装やヘアスタイルなどもナチュラルにし、自然体で役を作ろうと思いました」とめざした役作りを語った。一方、キム・ナムジュは「私は110点」と答えてチャウヌを笑わせ、「2人の相性は不思議だと思いました。光栄でした。俳優としてのチャウヌさんは柔軟で、いい人格を持っている人です。開かれ心で演技そして言ったので、良い結果しかないと思っています。最初は少し負担もありましたが、“星から来た王子様”から"可愛い弟”というような存在でした」と、2人のケミ(演技での相性)にも自信をのぞかせた。
続いて、作品のイメージは憂鬱で悲劇的な感じがするが、タイトルが「ワンダフルワールド」にした理由を聞かれると、イ監督は「物語の背景は悲劇ですが、夜空が真っ暗な時にキャラクターたちが輝いている。漆黒の背景でキャラクターたちが紡ぐ物語がとても美しい。最後まで観ると、これは悲劇というより美しい物語だと感じて頂けると思います」とタイトルに込めた思いを語った。
MBC作品には「逆転の女王」から13年ぶりのキム・ナムジュ。6年ぶりのドラマ復帰が前作「ミスティ~愛の真実~」と同じジャンルを選んだ理由を聞かれると、キム・ナムジュは「ジャンルより心が動き、うまく表現できる作品を選ぶ」と作品選びの基準を明かし、「ミスティー」とは素材や題材は近いかもしれないが、今回演じたスヒョンは全く違い、ヒューマンという要素が入っているとの説明し、「6年間、母としてベストを尽くしてきた、(子供たちが成長し)子供たちにも求められなくなり心を強く惹かれる作品を選びました」とオファーを受けた理由を語った。
次に、大先輩のキム・ナムジュとの共演で驚いことを聞かれると、イム・セミは「ナムジュさんとの共演を光栄だと思いました。最初から最後まで目を放したくなかった。本気で向き合ってくださり、役として先輩として守ってくださった。気配りのある方で演技の時の集中力がすごかった」と尊敬を示し、思わずキム・ナムジュは「ありがとうござます」と呟く一幕も。キム・ナムジュも「デビュー時から見ていた(キム・ナムジュさんと)で夫婦役が務まるのかと心配したが(笑)、最初からすぐに壁を取り払ってくれて、失礼かもしれないけれど、母の腕の中で思いっきり遊べたような気がしました」と信頼を込めて答えた。これ対してキム・ナムジュは「年齢差が申し訳ないなと思った」と会場を笑わせ、「後輩なのに器の大きい人物だと思った」と共演を喜ぶコメントを残した。チャウヌは「色々ありますが…」と切り出し、屋外での撮影時に、キム・ナムジュのファンが来てカメラへの映り込みを心配したが、キム・ナムジュは「ご覧になるならこちらで見てください」と席を設けたことに、さすがだなと思ったと明かした。もっとも当の本人は、「撮影中に気になった」と笑わせた。
キャスティングに関してはイ監督自身が「(キム・ナムジュに関して)ミスキャスティングかな?とも思ったが、驚きの連続。台本解釈能力、演技などを本気で尊敬しました。そしてもっとたくさんの作品に出演してほしいとお願いした」と手放しにほめた。
続いて演じた役の魅力についてキム・ナムジュは、「二児の母で、代弁できると思ってオファーを受けたが、ストーリー自体は悲しいけれども、(自分としては考えられない役どころだが)演技歴30年近くになるので自分とスヒョンを合わせて演じられたと思います。それが一番の魅力だ」と自信をのぞかせた。
また、本作と他のミステリー作品との違いについての質問についてイ監督は、「台本を受けとったときにバランスの取れた深みのあるミステリーだと思いました。演出では上品なミステリーにしたいと思って演出ししました」とし、他の作品との違いについては「撮影監督がバストショットを撮ると、クローズアップショットをもっと撮りたいという発言が自然に出たほど、キャストの皆さんの美しさと演技が本作の魅力だと思います」と語った。
最後に、近年立て続けにヒットを飛ばしているMBC金土ドラマ枠で、目標の視聴率と公約を聞かれると、チャウヌがキム・ナムジュの復帰にあわせて「16%」というと、ナムジュが「23%」と上向き訂正。イ監督は「前作「トレーサー」が18%だったので、もっと高い数字を期待したい」と口々に数字を上げるなか、達成したときの公約について担当を任されたチャウヌは弱り切って「相談してSNSを通じて報告します」と約束した。
他にも、役を演じる時に動物を例えることの多いキム・ガウンは「家にいるときはウサギ、後半に連れて鷲みたいな動物、などを想像した」と二面性を求められる自らの役どころを動物に例えた。
最後に視聴者へ、イム・セミは「ハイライト映像を見ただけでも、なぜこんなに美しいんだろうと思ったので、視聴者の皆さんがどのようにご覧になるのか気になります」、キム・ガウンは「台本を読んでここまで感動したのは初めて。それが作品として仕上がったときに、皆さんにも伝わると信じています」、チャウヌは「今、春が近づいていますが、春と共に観てほしい」、キム・ナムジュは「(昨年)6月から8ケ月に渡って全身全霊で頑張って撮影した作品です。皆さんにも共感していただけると嬉しいです」、イ監督は「美しい台本と美しい俳優たちが、美しい物語を作りました。私は演出をしながら満足しました。視聴者の皆さんにも満足してほしいと思います」という言葉で約1時間の共同インタビューと制作発表会を終えた。
「ワンダフルワールド」はディズニープラス スターにて3月1日(金)から毎週金曜日と土曜日に独占配信される。
【作品詳細】【関連・各話のあらすじ】