「寄生獣 -ザ・グレイ-」第3−4話:警察内部まで到達した寄生獣の思惑で捕らわれたチョン・ソニの救出作戦

04月07日23時46分ドラマ
Netflixシリーズ「寄生獣 -ザ・グレイ-」
独占配信中/(C)岩明均/講談社

日本発の不朽の名作漫画である岩明均の『寄生獣』(講談社刊)を韓国を舞台に実写化した「寄生獣 -ザ・グレイ-」がNetflixで独占配信を開始した。第3−4話では本格的に警察と寄生獣が交戦を始める中、内通者の暗躍で寄生獣を探知するための「猟犬」が殺され、捕らわれたスインを救出するための大規模な作戦が繰り広げられた。あらすじと見どころを紹介する。(ネタバレあり)

【「Netflix」で独占配信の韓国ドラマ】



「寄生獣 -ザ・グレイ-」は、人間を宿主として勢力を拡大しようとする寄生生物たち=パラサイトと、これを阻止しようとする専門チーム、ザ・グレイの作戦が始まり、その中で寄生生物と共生する少女スイン(チョン・ソニ)の物語を描いている。⇒【関連・各話のあらすじ】

■キャスト
チョン・スイン役:チョン・ソニ
ソル・ガンウ役:ク・ギョファン
チェ・ジュンギョン役:イ・ジョンヒョン
キム・チョルミン役:クォン・ヘヒョ
カン・ウォンソク役:キム・イングォン
 ほか

寄生獣寄生獣

■第3話あらすじ
悪夢にうなされるジュンギョン(イ・ジョンヒョン)。ある日、いつものように夫とスーパーで買い物をしていた彼女は駐車券のためにひとりで店内に戻るが、その間に夫は寄生されスーパーの客を襲撃。ジュンギョンは変わり果てた夫に右耳を削ぎ落とされながらも生き延び、生け捕りにした夫を寄生獣探知のための「猟犬」としてそばに置き始めたのだ。

スイン(チョン・ソニ)に救われたガンウ(ク・ギョファン)は彼女の中に潜むもう一人の寄生獣の人格にハイジと名付け、セジン教会での出来事を通報することを提案。匿名で通報を受けた刑事チョルミン(クォン・ヘヒョ)通じて、警察は一斉にセジン教会の捜査に踏み切るが、寄生獣たちは既に逃走した後だった。自分があげたキーホルダーが現場に落ちているのを見つけたチョルミンはとっさにそれを隠すが、一部始終をジュンギョンに見られてしまう。

その頃、同僚刑事のウォンソク(キム・イングォン)は捜査の目を盗み、セジン教会の人々の新たなアジトを訪れ、猟犬の殺害を命じられる。チョルミンの呼び出しに警戒しながらも廃遊園地で落ち合ったスインだが、彼に目をつけていたジュンギョンが機動隊を連れて現れ、スインを殺害しようとする。

ハイジがジュンギョンと交戦している間に逃げ延びたガンウはウォンソクが猟犬を殺害する一部始終を目撃。寄生されているとはいえども夫を殺されたジュンギョンは怒りに震え、再びスインを追い詰めると彼女を新たな猟犬とするために生け捕りにしてしまう。



■第4話あらすじ
寄生獣でありながらも脳を保ち、人間として自我を持つスインの扱いを巡って対立するチョルミンとジュンギョン。結局、スインは本部に移送されて本格的な検査という名目の人体実験の対象となってしまう。一方、捕らわれたスインは拘束の苦痛を和らげるためにハイジに昏睡状態にされ、意識の中でハイジと対峙。幼い頃の悲しい記憶や世界に対する絶望感を打ち明ける。

ガンウの身元がわかり、彼を逮捕したチョルミンは移送されるスインを救出するための協力を持ちかけ、それと同時に同僚であるウォンソクが寄生獣と繋がっていることを知る。ガンウは隊員を装ってスインが拘束されているコンテナに紛れ込むことに成功するが、ウォンソクの密告により待ち伏せしていた寄生獣たちとの間で戦闘が勃発してしまう。

頑なに自分の人生を卑下するスインを励まし続けたハイジ。ガンウはスインの救出に成功してその場を脱するが、追跡してきたウォンソクとチョルミンが姿を消し、他の寄生獣の気配も察知したスインが駆けつけると、彼女の眼の前でチョルミンは首を切り落とされ、教会の牧師がチョルミンに乗り移ってしまう。

■見どころ
第3−4話は起承転結の承が描かれ、ジュンギョンの過去や警察内部での裏切り、スインの救出作戦、そしてチョルミンの死などショッキングな展開が描かれた。ジュンギョンの過去の回想シーンでは彼女はごく普通の妻として描かれ、彼女の身に起きた悲劇が現在の彼女の異様なテンションの原因の説明となり、事件前後のキャラクターのギャップを強調している。

警察内部の内通者の暗躍で事態は視聴者の予測不可能な展開を辿り、スインの拘束や、職務に反した大規模な救出作戦が繰り広げられ、最後にはチョルミンが一瞬にして首を切り落とされるなどグロテスクな描写も多いものの、ストーリーの奥が深くグロテスクさそのものに重心が傾かないように作られている。

捕らわれたスインが内面世界で自らの過去を振り返って人生に絶望する一方で、彼女の身体に寄生したハイジが希望を語り彼女を励まし続ける様子が印象的だ。半分は人間、半分は寄生獣の特徴を持つ彼女を待ち受けている結末は何なのか。最終章となる第5−6話にも期待が高まる。

■スタッフ
原作:岩明均『寄生獣』(講談社刊)
監督:ヨン・サンホ
脚本:ヨン・サンホ,リュ・ヨンジェ
制作:Climax Studio, WOW POINT
クレジット表記: Netflixシリーズ「寄生獣 -ザ・グレイ-」4月5日(金)より独占配信開始 / (C) 岩明均/講談社

公式サイト

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