「虎に翼」家庭裁判所設立に尽力した伊藤沙莉はついに判事に…よねと再会、第11週ネタバレと第12週予告

06月14日08時28分ドラマ
©NHK

多岐川幸四郎(滝藤賢一)らとともに寅子(伊藤沙莉)は、子どもたちのために、弱き婦人たちのために家庭裁判所をスタートさせた!NHK朝ドラ「虎に翼」の第12週「家に女房なきは火のない炉のごとし?」(6月17日~6月21日)のあらすじとみどころを紹介!予告動画は番組公式サイトに公開されている。



日本史上初めて法曹の世界に飛び込んだ三淵嘉子をモデルにした「虎に翼」の第11週が6月10日から放送された。ヤミ食料を取り締まる食糧管理法を捌く判事として、ヤミ食料を口にしなかった花村(岩田剛典)の死にショックを受ける寅子(伊藤沙莉)たち。法曹界だけではなく世間の人にも大きな衝撃を与えた。暗いスタートとなった。そんな悲しい死の1年後には、日本は“贅沢”とまではいかなくても食糧事情は著しく改善してゆく。

そんなショックな話からスタートしたが、戦地から帰った轟(戸塚純貴)が帰ってきて、よね(土居志央梨)も戦禍を逃れて生きていたという喜ばしいニュースもあった。轟が実は花村のことを好きだったという衝撃の告白もあった。これについてはネットでも意見が多くでている。脚本家の吉田恵理香は最初から轟のキャラクターとしてそういう風に描いてきたと話している。

うれしいが、複雑な再会もあった。女子部でともに学んだ留学生の崔香淑(ハ・ヨンス)との再会だ。寅子は何か役にたちたいと思うが、汐見香子という日本人として生きている崔香淑は、自分の出自を知られたくないと思う。日本がまだまだ差別をしていた時代だということがわかる。

6月17日から放送される第12週は、ついに寅子が判事補として働き始める。難問だった家庭裁判所の設立という大仕事が終り、桂場(松山ケンイチ)との約束が果たされる時が来た。寅子が担当するのはスリの少年たちだ。行き場がなく、親もいない少年を寅子は家に泊めるというびっくりな手段にでる。そして、よね(土居志央梨)や轟との再会も待っているのだが、よねは寅子に心を閉ざしている。心優しき寅子の家庭裁判官としてのスタートは問題が山積みとなる。

【第11週(2024/6/10-6/14)ネタバレあらすじ】
花岡(岩田剛典)が違法である闇市の食べものを一切拒否して栄養失調で亡くなったと聞き、衝撃を受ける寅子(伊藤沙莉)。花岡の死は法曹界のみならず、世間にも大きな衝撃を与える。気落ちする寅子に桂場(松山ケンイチ)は「我々にできることは泣くことではない」と声をかける。

同じ頃、戦地から戻ったばかりの轟(戸塚純貴)も絶望していた。飲み潰れていた轟はよね(土居志央梨)に再会した。よねは空襲を逃れ、法律相談をしながらなんとか生きていた。轟が強がっているのをよねはわかり、自分の前では鎧をつけなくていいという。すると轟は苦しい胸の内を打ち明ける。轟は花岡が好きだったのだ。花岡が判事になったことで戦地に行かなくて良いと安心し、花岡がいる日本になんとか生きて帰りたいと思っていた。しかし、花岡の無念の死を知って号泣してしまった。

GHQからの通達により、桂場らは家庭裁判所設立に向けて動き出す。寅子は家庭裁判所設立準備室に異動することになった。異動についての話の際、寅子は桂場に「もし、家庭裁判所設立がうまくいったら」と条件をつけて、その際には自分を判事にしてほしいと頼み込んだ。実は寅子は嘱託での契約だったため、なんとしても判事の職を得たいと思っていたのだ。

準備室に行ってみると、上司の多岐川幸四郎(滝藤賢一)はとにかく変わった人物のようで、寅子は不安を覚える。寅子たちの仕事は、従来からある少年審判所と新しくできた家事審判所を合併させ、2カ月後には全国に家庭裁判所を発足させる、というものだった。しかし、家事審判所と少年審判所の合併の話し合いはまったく進展しない。さらに多岐川には今一つやる気が感じられない。戸惑いながらもできることを模索する寅子は多岐川に直接交渉を試みる。すると多岐川はなぜ早く言わないと寅子を叱責し、多岐川は久藤(沢村一樹)の元に寅子を連れて行き、アメリカのファミリーコートの話を聞かせる。多岐川の熱意を初めて感じ、意外に思う。

翌日、多岐川は少年審判所と家事審判所との飲み会に呼び出される。多岐川は毎晩のように二人と飲んで話をしていると言われていたため、仕事の話をしようとするが、多岐川に止められてしまう。そんな時、下戸の汐見(平埜生成)が間違って酒を飲んでしまい、酔い潰れてしまった。

汐見のことを多岐川と自宅に送り届けた寅子。出迎えた汐見の妻・香子は寅子のよく知る人物、女子部で一緒だった韓国からの留学生の崔香淑(ハ・ヨンス)だ。香子は親しげに声をかけてくる寅子に冷たい態度をとる。多岐川から追い出される形で帰宅した寅子は納得がいかないが、はる(石田ゆり子)からは「生きていれば色々ある」と諭される。

翌日、汐見から事情を説明された。戦時中、韓国にいた多岐川と汐見は香子の兄の裁判で香子と知り合った。日本で法律を学んだことを知った多岐川が韓国での法律教育に香子をやとっていた。そうやって汐見と香子は恋に落ちたが、両家は大反対だ。逃げるように日本にやってきて、汐見香子という“日本人”として生きることを決めたのだという。寅子は何か自分にできることはないかと問うが、できることはないと多岐川に断言されてしまう。

寅子の元に花岡の妻・奈津子が訪ねてきた。何も相談に乗れなかったと謝る寅子に、奈津子はお礼を言う。チョコレートを持たせてくれた時、家族が久しぶりに笑うことができたのだと。奈津子は花岡の父親の弁護士事務所で働いているといい、寅子に「互いに頑張りましょう」といって帰って行った。また、桂場は少しでも花岡の助けになればと、奈津子が開催していた個展で絵を沢山買っていた。

家事審判所と少年審判所の合併に関して、依然として説得を続ける寅子だが、うまく行かない。そこで、寅子は「東京少年少女保護連盟」のメンバーとして活動する弟・直明(三山凌輝)に賭けてみることにした。桂場から“正義”の言葉には少しの欺瞞もあってはならないときき、直明たちの純粋さにかけたのだ。少年審判所の壇(ドンペイ)と家事審判所の浦野(野添義弘)は果たして直明の言葉に耳を貸し、一致団結することとなった。年明け1月1日の家庭裁判所発足に向けて、家庭裁判所設立準備室の面々の奮闘があり、昭和24年1月1日に家庭裁判所はスタートした。



【第12週(2024/6/17-6/21)あらすじ】
■第56話(月)
昭和24年1月、ついに家庭裁判所が発足。多岐川(滝藤賢一)は寅子(伊藤沙莉)たちに家裁の「五つの性格」について聞かせる。設立記念のパーティーの後、寅子は最高裁長官の星朋彦(平田満)から新たな辞令を受ける。これまでの仕事に加え、東京家庭裁判所判事補を兼務することになった寅子。念願の「裁判官」として、寅子の新しい仕事が始まる。

■第57話(火)
スリの少年たちのリーダー・道男(和田庵)を追いかけた寅子(伊藤沙莉)はよね(土居志央梨)に再会する。轟(戸塚純貴)とよねはカフェー「燈台」があった場所に法律事務所を開いていた。寅子が判事補になったと聞いて喜ぶ轟と、対照的に冷たい態度を取るよね。多岐川(滝藤賢一)は子供たちに必ず手を差し伸べると約束する。

■第58話(水)
寅子(伊藤沙莉)は、はる(石田ゆり子)の了承を得て、行く当てのない道男(和田庵)を猪爪家に居候させることに。寅子の判断は職場でも無茶だと反対されるが、他に方法はないと食い下がる。道男の預かり先が見つかるまで何日か早めに帰宅したいと申し出た寅子に対し、多岐川(滝藤賢一)は全国の家庭裁判所の視察に同行しろと告げる。

■第59話(木)
猪爪家を飛び出した道男(和田庵)。泊めると言い出したのは自分だと責任を感じているはる(石田ゆり子)は心労がたたって倒れてしまう。寅子(伊藤沙莉)ははるに会わせようと道男を探しに行き、上野のよね(土居志央梨)と轟(戸塚純貴)を訪ねる。

■第60話(金)
はる(石田ゆり子)と心ゆくまで語り合った寅子(伊藤沙莉)たち。花江(森田望智)は道男(和田庵)からの謝罪を受け入れる。道男の将来に対して自分に何ができるか悩む中で、寅子は懐かしい人との再会を果たす。それは道男にとっても、希望の光となる再会だった。

■スタッフ他
脚本: 吉田恵理香
主題歌:米津玄師「さよーならまたいつか!」
語り: 尾野真千子
出演:伊藤沙莉,石田ゆり子,森田望智,土居志央梨,ハ・ヨンス,戸塚純貴,平埜生成,三山凌輝,名村辰,松川尚瑠輝,和田庵,平田満,沢村一樹,滝藤賢一,松山ケンイチ,他

 <総合>(月~土)午前8時~8時15分/午後0時45分~1時[再]
 <BSプレミアム>(月~土)午前7時30分~7時45分/午後11時00分~11時30分[再]
   (土)午前9時45分~11時[1週間分]

NHK朝ドラ「虎に翼」番組公式サイト
NHK朝ドラ「虎に翼」番組公式X(Twitter) @asadora_nhk
NHK朝ドラ「虎に翼」NHK-PRサイト

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