Netflix「Sweet Home 3」第7話-最終回 ソン・ガンとイ・ドヒョンが諸悪の根源と対峙…予想外のラストに感動
現在配信中のNetflixドラマ「Sweet Home -俺と世界の絶望-」シーズン3第7話ヒョンス(ソン・ガン)とウニョク(イ・ドヒョン)がスタジアムに到着する中、避難計画実行中に症状が悪化したタク軍曹(ユ・オソン)が生存者に紛れ込んだリュ・ソンロクを見つける姿が描かれた。
第8話(最終回)ではイス(キム・シア)を乗っ取ったサンウォン(イ・ジヌク)とヒョンスの最後の戦いと、生存者と新人類の選択した未来が描かれ、SWEETHOMEファンの注目を集めた。
●【「Netflix」で独占配信の韓国ドラマ】
「Sweet Home -俺と世界の絶望-」シーズン3は、キム・カンビによる韓国の同名ウェブ漫画を原作にした、人気シリーズの第3弾。今回のシーズン3では、怪物化の終わりと新人類の始まりを迎えることになった世界、怪物と人間の曖昧な境界の間で選択の岐路に立たされた彼らのより凄絶な死闘が描かれる。⇒【関連記事・各話のあらすじ】
■キャスト
⇒【相関図】
⇒キャスト、人物詳細
チャ・ヒョンス役:ソン・ガン
ピョン・サンウク役/ナム・サンウォン役:イ・ジヌク
ソ・イギョン役:イ・シヨン
ユン・ジス役:パク・ギュヨン
イ・ウニュ役:コ・ミンシ
タク・インファン役:ユ・オソン
キム・ヨンフ役:キム・ムヨル
パク・チャニョン役;ジニョン
イム博士役:オ・ジョンセ
イ・ウニョク役:イ・ドヒョン
アイ役:キム・シア
ユン・ジャヨン役:キム・ジアン
ほか
■第7話あらすじ
画像:Netflixより
「SWEET HOME3」Netflixにて2024年7月19日(金)より独占配信
サンウォン(イ・ジヌク)に見捨てられたと知ったジェジン(リュ・ソンロク)が自暴自棄になってあばれたことにより、スタジアム内の電気に異常が発生。これを好機と捉えたタク軍曹は、イス(キム・シア)が増やした怪物から逃げるためにも生存者避難作戦を決行する。
その頃、サンウォンはイム博士(オ・ジョンセ)の腹部から力ずくで薬を取り出し、その瓶を踏み潰す。薬を失い、瀕死に追い込まれても尚、怪物になりたいと望むイム博士は地に這い蹲りながらイスに懇願を始める。サンウォンはそんな彼を燃えさかる炎に押し込んで命を奪う。その後、チソン(イム・ヒョングク)にジェジンの始末を行った火を確認したサンウォンは、その答えを聞き終わると彼をも殺してしまう。
サンウォンはその場に残ったイスの手を引き、彼女の体を乗っ取るべく炎の中に向かう。炎を前にしたイスは立ち止まるが、サンウォンに掴まれた手は触手のような形に変わり、サンウォンの歩みにしたがって伸びていく。この様子を見ていたイスだが、サンウォンが炎に身を投じた直後、炎からタールのような黒い物体が彼女に向かって這い進んでくる。この物体に侵入された彼女は、天を仰いだ後、意味深な笑みを浮かべた。
スタジアムに到着したヒョンス(ソン・ガン)とウニョク(イ・ドヒョン)は2手に別れて建物内の捜索を行う。1人になって間もなく、イスを見つけたヒョンスは彼女を心配すると共に、イギョン(イ・シヨン)の安否を尋ねる。これにイスは微笑みを浮かべながら、ヒョンスをイギョンの元へと案内する、と先を行く。そんなイスを見たヒョンスはどこか違和感を覚える。
生存者を誘導する途中、進行する怪物化の症状に必死に耐えていたタク軍曹。出口を確認し、脱出命令を出した彼は大量の鼻血を出しながら、逃げる生存者たちと逆の方向に進む。そんな彼を追ったキム中士は、怪物化しかけているタク軍曹が生存者の避難を足止めしている姿を見る。「お前は行かせない」と言うタク軍曹の目線の先には避難者に紛れ込んだジェジンがいたのだ。爆弾を取り出したタク軍曹を必死で押さえながら生存者たちに逃げるよう指示するキム上士。タク軍曹はそんな彼を自分から引き剥がし、爆発してしまう。タク軍曹にはねのけられたことにより爆発を回避したキム中士は、床に爆弾が落ちていることに気付く。その爆弾の先には、怪物化したタク軍曹により作られた防弾ガラスのような壁が。これをみたキム中士は、怪物化する前に彼が「お前たちを守れる爆弾のような怪物になるのはどうだ」と、冗談を言っていたことを思い出す。
自分に襲いかかる有症者を容赦無く葬っていたウニョクは、怪物化したヨンス(チェ・ゴ)と会う。ウニョクの足下にすり寄っていったヨンスは、体を手に変化させ、ウニョクをある方向に導く。
その頃、イスに炎の前に連れてこられたヒョンスは、彼女が多くの人を怪物にした事を咎めながらイギョンの思いを語るも、イスは気にも止めない。更には自分がイギョンを殺したというイスに、顔をしかめたヒョンスは彼女の口調がサンウォンと同じことに気付き、彼がイスの体を乗っ取ったことを悟る。同時にイスの意識がまだ残っていることを感じとったヒョンスは、「絶対に負けるな」とイスに呼びかけ、彼女を救いに向かった。
イスにきつく巻き付いた木の枝を引き剥がすヒョンスだが、自分自身も木の枝に捕らわれてしまう。そんな彼の前に現れた本来の姿のサンウォン(イ・シンソン)は、ヒョンスを挑発しながら彼を追い詰める。しかし、突如肩に走った痛みで饒舌な口が止まる。外部ではイスを見つけたウニョクが彼女の肩を貫いていたのだ。その瞬間イスと繋いでいた手が離れたヒョンスは意識を取り戻し、イスにとどめを刺そうとするウニョクを止める。その間にサンヒョクが再びイスの体を乗っ取り、意識を取り戻す。ウニョクに時間をくれ、と言ったヒョンスはサンヒョクを始末し、イスを救うと話す。イスの体を乗っ取ったサンヒョクはヒョンスを嘲笑いながら、怪物化させた人々を呼び寄せた。
■第7話見どころ
遂にサンウォンと対峙したヒョンス。どこか、イスがサンウォンに勝ってくれるのではないかと期待していたが、条件を揃えたサンウォンは予想以上に強かったようだ。人間では無くなったといえどもあそこまで娘に対して残酷になれるサンウォンが恐ろしい。これまではサンウクの姿を借りていたからこそ、まだオブラートに包まれていた部分があったが、本来のサンウォンの姿の彼がイスやイギョンを軽く扱っていると、嫌悪感が今までの比ではなかった。
彼には人の姿が感情に与える影響の大きさを実感させられた。同時に今回はイス役のキム・シアの演技力の高さに脱帽させられた。サンウォンが中に入ったイスを演じる時の彼女の表情は子供らしくなく、そのアンバランスさが新たな恐怖を生んだ。まだ16歳と言う若さにしてあれほどの無知から狂気まで、幅の広い演技ができることに驚かされる。彼女がヒョンス演じるソン・ガンと向き合ったシーンは、演技派俳優同士の対峙として切り抜かれる未来がくるかも知れない。
■第8話(最終回)あらすじ
画像:Netflixより
「SWEET HOME3」Netflixにて2024年7月19日(金)より独占配信
ヒョンスと共に大量の怪物を相手にするウニョクは、元凶であるイナの姿のサンウォンを狙うが、ヒョンスに止められる。そんなヒョンスを自分の邪魔を出来ない空へと追いやり、攻撃を仕掛けるウニョク。危険を知らせたヒョンスの声に反応するかのように、サンウォンへの抵抗を見せたイナ。その結果、ウニョクの攻撃はイナの体にあたり、彼女からはうごめくタールのような姿のサンウォンが出てくる。
ウニョクがサンウォンを追う一方で、負傷したイナに駆け寄ったヒョンスは、出血が止まらない傷を押さえ、到着が遅れたことを詫びる。ヒョンスは悪くない、と返したイナは、サンウォンと共に心中を試みようとしていたと話す。その間も出血を続ける彼女に、怪物となったヨンスが慌てたように近寄る。彼を怪物にした罪悪感を語るイナに、自分が元に戻すと言うヒョンス。そんな中、イナは自身の死を悟り母に会える、と喜ぶ。涙を流すヒョンスに、サンウォンを殺して、と頼むイナ。この望みを叶えるべく、ヒョンスは再び戦いに戻る。
怪物化したタク軍曹が作った壁に一同が立ち尽くす中、ハニ(チェ・ウォンビン)は壁をすり抜けることができると悟り、自らが手本となり彼らを導く。彼女に続いて生存者たちが壁を通る中、ジェジンはタク軍曹の意思に阻まれ、通れずにいた。ジェジンに気付いたキム中士は、反撃に合うも壁が彼を守る。そこにイェスル(ヤン・ヘジ)、ジャヨン(キム・ジアン)を連れたチャニョンが合流し、加勢。ジャヨンも協力するが、ジェジンの溶けた鉄が彼らを追い詰める。天井のパイプに掴まって回避したキム中士は、上からジェジンを捕まえ、チャニョンたちに逃げるよう促す。ジャヨンは自ら犠牲となって2人を逃がし、更にはジェジンを拘束。その口にキム中士はタク軍曹の爆弾を咥えさせていた。その後、爆風を利用して壁をすり抜けたキム中士は、沈痛な面持ちで壁を見つめる。
その頃、皮膚が焼けただれ、ボロボロの状態にもかかわらず、大きな笑い声をあげるジェジンと対峙するヒョンスとウニョク。直ぐさま飛びかかったヒョンスに攻撃されても尚、笑い続けるジェジン。ヒョンスはそんな彼を火あぶりにし、「早く出てこい」と言う。これに従うかのようにジェジンからはタール状になったサンウォンが出てくるが、すぐにまた姿をくらませる。埒が明かないと判断したウニョクは、自らの体にサンウォンを取り込んで炎に焼かれると言うが、彼の不死身を信じられないヒョンスは反対。それでもここで終わらせたいという気持ちを伝えるウニョクにヒョンスが言葉を失う中、サンウォンがサンウクの姿で現れる。
自分で責任を果たす、とサンウォンに向かうヒョンスだが、ウニョクはサンウォンがヒョンスの体を乗っ取ることを危惧し、彼を止める。誰も手出しが出来ない状況にほくそ笑むサンウォンだったが、体に異常が発生。体の中で生きていたサンウクが再びサンウォンに抗いはじめたのだ。サンウクの意思で炎の中に這っていく体に、サンウォンは止めろと叫ぶ。しかしそれでもサンウクの意思は潰えず、ウニョクとヒョンスが見守る中、彼らは炎の中に消えていった。
全てが終わり、スタジアムを後にしたウニョクとヒョンスはウニュを探す。しかし、怪物を人間に戻す、と新人類を集める、では目的が相容れず2人は別の道を行く。その際ヒョンスは、ウニュに会わせなければいけないからあまり遠くに行くな、とウニョクに言う。これを聞いたウニョクはヒョンスを見送ったあと、懐から家族写真を取りだし笑顔の練習をする。
その後、スタジアムの人々を人間に戻したヒョンス。守護隊はそんな彼らを避難所に運ぶ。キム中士、チャニョン、ハニと話し合いをするヒョンスは、ウニュを探しに向かうことを告げ、心当たりの場所を次の避難所にすることを提案し、皆が賛成する。
新たな避難所への移動中、生存者らを引き連れたヒョンスたちは大勢の新人類と出くわす。彼らは怪物から身を守るためにも新人類たちとの共生の道を選択。互いに理解を深めるため、表情教室を開く等の工夫も行った。この共存生活に疑問を持つ者もいたが、彼らの新たな住まい・スイートホームには穏やかな空気が流れる。そこには人間の姿に戻ったヨンス。そしてイソと同じ手の痣をもつ少女もいた。
そしてヒョンスはウニョク、そしてウニュとの再会も果たす。しかし、ウニュの顔には表情が無く、ボーッとしていた。そんな彼女に微笑みかけるヒョンスとウニョク。彼らはウニュの帰る場所、戻れる場所となって来るその日を待つ。
■第8話(最終回)見どころ
美しく最終回を迎えたSWEETHOME3。最終回ではサンウォンとヒョンスによる激しいバトルが繰り広げられるかに思っていたが、その予想は見事に外れた。まさかの体に生き残っていたサンウクの意思でその息の根を止められたサンウォン。外から見ただけでは分からなかったが、サンウクの欲望の世界では激しい死闘が行われていたのではなかろうか。それを察したからこそ、ヒョンスはサンウクの最期の戦いに介入しなかったようにも見えた。
互いに別れた後、それぞれの方法で怪物を人の形に戻したヒョンスとウニョク。人間と新人類という壁はやはりあるようだが、ラストシーンの一緒に自然に笑みを浮かべるウニョクとヒョンスを見ればその壁もいつか薄くなるだろうと思った。ウニョクがヒョンスよりも先にウニュを見つけたことも予想外だったが、彼が記憶から学ぶという新人類、元は妹想いの兄だったという点を思えば、妹の行く場所に心当たりがすぐつくのも不思議ではない。笑顔の練習をしていたのはヒョンスと別れてすぐ、ウニュの元に向かうためだったのかもしれない。
SWEETHOMEシリーズはただスリルがあるだけではなく、人の欲、感情、死の概念について深く考えさせられる作品だった。
ドラマ「Sweet Home -俺と世界の絶望-」シーズン3は、2024年7月19日よりNetflixで独占配信中だ。
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