グラバー邸親子二代の物語「歴史秘話ヒストリア」―NHKオンデマンド

2010年07月22日22時27分暮らしと文化
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大河ドラマ「龍馬伝」にも登場する幕末・明治の英国人商人・グラバーとその息子の知られざる生き様に迫るNHK「歴史秘話ヒストリア さよなら 愛しの故郷~長崎・グラバー邸 親子2代の物語~」が、NHKオンデマンドの見逃し番組サービスに配信されている。視聴料金は315円。

長崎の観光名所・グラバー邸の主だったトーマス・グラバーは、坂本龍馬率いる亀山社中や薩長・雄藩に最新兵器を売りさばくなど、ビジネスの力で日本の勢力図を変えた、明治維新における影の立て役者だった。

幕府の力が弱まる一方で、急速に勢力を強めていた薩摩藩に目を付けたグラバー。しかし母国英国は生麦事件をきっかけに薩摩を危険な存在と警戒していた。そこでグラバーは、ビジネスマンならではの手法を巧みに用い、本国の方針転換に成功する。その一方でグラバーは幕府側にも武器を売るというビジネスマンならではのドライさも持ち合わせていた。

維新後グラバーは、拠点を東京に移し、長崎で親交があった岩崎弥太郎の三菱と手を結ぶなど新たなビジネスを進める。そんな裏で、グラバーと日本人女性の間に生まれた息子・富三郎は、東京生活の居心地の悪さや偉大な父へのコンプレックスなどもあって、グラバーの元を離れて長崎に戻り、“倉場富三郎”として、父の影のように生きることになる。そんな親子2人を結びつけていたのは、グラバー邸建築当初から植えられていた一本松だった。

1911年にグラバーが他界すると、富三郎は長崎で魚の研究に没頭するなど平穏に暮らしていたが、昭和に入ると運命は一変する。長崎では巨大戦艦・武蔵の建造が極秘裏に進められ、建造の様子が一望できるグラバー邸から立ち退かざるを得なくなるのだった。昭和の激動に翻弄されていく富三郎に、さらに悲劇が待ち受けていた。

歴史秘話ヒストリア さよなら 愛しの故郷~長崎・グラバー邸 親子2代の物語~ NHKオンデマンド