映画『ボゴタ:最後の機会の地』ソン・ジュンギ、10~30代全て自ら演じ話題に!メイン予告公開、12/31公開
ソン・ジュンギ主演の韓国映画『ボゴタ:最後の機会の地』(監督キム・ソンジェ)が、12月31日に公開が決まり、メイン予告も公開されたのでご紹介したい。
『ボゴタ:最後の機会の地』はIMF直後、新しい希望を抱いて地球の反対側コロンビアのボゴタに向かったグクヒ(ソン・ジュンギ)がボゴタ韓人社会の実力者スヨン(イ・ヒジュン)、パク兵長(クォン・ヘヒョ)と共に繰り広げる出来事を描いた映画だ。
デビュー作「少数意見」(2015)でディレクターズカット新人監督賞、青龍映画賞と釜日映画賞の脚本賞を席巻し好評を得たキム・ソンジェ監督の最新作。韓国映画初のコロンビア・ボゴタで繰り広げられる韓国人の波乱万丈な生存期を描いた作品として期待を集めている。
ソン・ジュンギは、底辺である第1区域から、最上位の第6区域を夢見る青年グクヒ役を演じ、新たな姿を披露する。グクヒはIMF以後、家族と逃げるようにコロンビアのボゴタに移り、韓国人社会の権力者であり密輸市場の大手であるパク兵長の下で働くことになる人物で、韓国に戻るために強い生存力を見せつけ、ボゴタ韓国人社会で次第に定着していく。
今回公開されたメイン予告編は、1997年のIMF事態以後、希望を求めてコロンビアに来たグクヒの家族の姿から始まる。
しかし期待に胸を膨らませていたのもつかの間、その直後にグクヒの父親グンテ(キム・ジョンス)が強盗に全財産が入ったカバンを奪われてしまう。全力疾走するグクヒの姿はまるで今後待ち受ける波乱万丈な人生を暗示するかのようだ。
その後、ボゴタ韓人社会の最高権力者であるパク兵長(クォン・ヘヒョ)に見初められ、密輸の仕事を始めて次第に信頼を得ていくグクヒだったが、ボゴタ韓人社会の実力者スヨン(イ・ヒジュン)もグクヒに目をつける。パク兵長はグクヒに対し、密輸時にスヨンが紛れ込ませる物品を自身に届けろと指示し、一方でスヨンは「ヒョン(兄)がお前に提案を一つしてみようか?」と何やら危しげな雰囲気を漂わせる。このように二人の間に挟まれたグクヒは、誰も信じられない状況下で、一体どのような選択をするのだろうか?と期待が高まる。
その他にもパク兵長の甥(パク・ジファン)、スヨンの忠実な後輩ジェウン(チョ・ヒョンチョル)など、ボゴタ韓人社会と密輸市場をめぐる多様な人物の激しい利権争いが描かれ、映画の緊張感を高めている。
ソン・ジュンギは、遠いボゴタで19歳の少年グクヒが荒波に揉まれながら青年に成長していく、10代から30代までの姿を全て自ら演じた。10代の姿も全く違和感を感じないのはさすがソン・ジュンギと言えるだろう。6日に行われた制作報告会において、ソン・ジュンギはグクヒというキャラクターについて「欲望の塊だ。欲望というのは単純だ、生き残らなければならないから。良く言えば責任感と言えるだろう。最初のうちは熱くないが、溶岩のように熱くなる人物」と語る。また「(自分自身は)普段は体に何かをつけるのが好きでなく、自分でアクセサリーなど買ったことはない。しかし今回は、イヤリングをしてみたり髪を短く切ったりと、初めての試みが多かった」と語った。
またボゴタ韓人社会のナンバー2、通関ブローカーのスヨン役を演じたイ・ヒジュンは出演契機に関して「コロンビアは麻薬やキラーなどハリウッド映画でよく出てくる場所。韓国人商人の密輸の話だと聞き新鮮だった」と語る。スヨンは髭を生やしているのだが、それに関しては『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(2019年)のブラットピッドを参考にしたようだ。しかし実際に現場では「スーパーマリオ、フレディ・マーキュリー」と呼ばれたという、思わず笑ってしまうエピソードも明らかにした。
このように、制作報告会では出演陣からその他にも面白エピソードが複数出てくるなど、現場の雰囲気の良さが伝わって来るようだった。しかし本作品は今般公開に至るまで、苦労が絶えなかった。実は本作品は2020年1月にコロンビアで撮影を始めたものの、コロナによって暗礁に乗り上げてしまった経緯がある。その後紆余曲折の末、ついに2024年12月、約5年の歳月を経て映画公開にまでたどり着いたのだ。ソン・ジュンギは「与えられた任務の中でこの映画を観客によく紹介しなければならないという気持ちで臨んだ」として「いよいよ観客の皆様に会えると思うと、過ぎ去った日が感慨無量だ。 感謝し、謙虚な気持ちでご挨拶したい」と胸いっぱいの感想を伝えた。ずっと待っていたファンも期待をあらわにしている。
尚、以前ご紹介したヒョンビン主演映画『ハルビン』は12月24日公開と、本作品に先立って公開予定であり、韓国では「ヒョンビンとソン・ジュンギが12月に劇場のフィナーレを飾る」「両俳優とも、これまでに見られなかった新しい顔を見せ、どっしりとした存在感で観客を魅了する予定」などと連日報道されている。年末年始も、韓国映画界は盛り上がりそうだ。
IMFを避けコロンビアに向かった彼が目の当たりにしたのは果たして「機会」なのか!?ソン・ジュンギ主演の『ボゴタ:最後の機会の地』は、来る12月31日に公開予定だ。
■作品紹介
制作国:韓国
制作年:2024年
スタッフ:
演出:キム・ソンジェ
脚本:
原題:『보고타: 마지막 기회의 땅’』
韓国公開日:2024年12月31日〜
出演者:
ソン・ジュンギ
イ・ヒジュン
クォン・ヘヒョ
パク・ジファン
チョ・ヒョンチョル
キム・ジョンス
他