松田龍平は中国からの帰国子女だった!?「東京サラダボウル」第3話:赤ちゃんとバインミー(前編)ネタバレ&考察
1月21日(火)に放送されたNHKドラマ10「東京サラダボウル」第3話では、赤ん坊の誘拐事件と戸籍売買、紙おむつ大量万引きの3つの事件が起きる。その中で鴻田麻里(奈緒)は、有木野了(松田龍平)のまた新たな過去を知る。この回のネタバレあらすじと考察、見どころを紹介する。次回予告は番組HPで公開中だ。
「東京サラダボウル」は、小説『東京サラダボウルー国際捜査事件簿―』(黒丸)が原作。異なる言語、食、文化が同居する“サラダボウル”の大都市で、ミドリ髪の国際捜査の警察官&ワケありの通訳人のコンビが日本社会からこぼれ落ちそうな人生を拾っていく社会派エンターテインメント。⇒【全話ネタバレあらすじ・関連記事】
第3話「赤ちゃんとバインミー」(ネタバレ)
日本人の父親と中国から帰化した母親の1歳2カ月の幼児が誘拐される事件が発生する。警視庁捜査一課はすぐに対策本部を設置し、国際係から杓野玲央(中川大輔)が捜査に参加、有木野了(松田龍平)も母親への通訳を担当することに。
誘拐は、母親が幼児を連れて買い物から帰宅した後、風呂場の掃除をしていた一瞬の隙に、犯人がベランダから侵入し幼児を連れ去った。防犯カメラには映っておらず、現場にはアメリカ製大手メーカーのスニーカーのゲソ痕が残されていたが、大量生産品で特定が困難だった。
捜査本部の刑事と杓野、有木野は点検を装って被害者宅を訪れる。有木野は母親ユキから話を聞く。ユキは6年前に来日し、4年前にラウンジ「マルモリ」で働いていた際、客として知り合った幸次との間に子供が生まれ結婚したという。彼女は「日本人と結婚して日本人になれば子供は安全だと思っていた」と嘆く。
その後の調査により、ギャンブル癖のある父親には総額250万円の借金があり、借金返済のため日本の戸籍を売っていたことが判明する。その相手はユキがかつて働いていたラウンジのホステス・アリサで、彼女は危険な戸籍売買の仕事もしていたことをユキも知っていた。
捜査本部は誘拐と戸籍売買の直接の関連を否定し、捜一のエリート刑事・八柳刑事は杓野に戸籍ブローカーを追うよう指示する。杓野はがっかりするが、有木野は誘拐が素人の犯行ではないと感じ、関連性を疑う。
一方、鴻田麻里(奈緒)は、ドラッグストアでの万引き犯を追う潜入捜査中、ワンジェンビン(張翰)という在日中国人男性に出会う。ワンは紙おむつのサイズ選びに悩んでおり、麻里が助けてやる。その後もワンは赤ちゃん用の買い物に訪れ、麻里は親切な接客をするが、帰宅したワンのアパートには温跡、誘拐された赤ちゃんがいた。
警察の手が「マルモリ」に及び、同僚ホステスがアリサに自首を勧めるが、アリサは拒否。その後、ホステスは男たちに襲われる。
■感想と考察
3つの事件の関連は?
誘拐された男児の父親・原嶋幸次役を演じたのは浜野謙太。原嶋は誘拐事件の被害者であると同時に、戸籍売買に関与した犯罪者でもある。果たしてこの2つの事件がどうつながっているのか?そしてもう一つ、紙おむつ万引き事件の捜査から分かった中国人ワンジェンビン(張翰)。優しそうな人物だが、なぜ彼が幼児を誘拐したのか?
さらに、ラストに登場した怪しい男。第2話「■押さえておくべき3点」の③で有木野の頬にキスした怪しい男だ。NHK番組サイトではこの人物を「ボランティア」と紹介している。紹介文を読むと考察好きなら事件のあらましが解けてしまうので、あえてここでは紹介しない。気になる方はチェックを。
麻里と有木野にロマンスはあるのか?
この回でも、麻里は有木野を食事に誘う。明らかに迷惑顔をする有木野だが、「勤務です。金曜までは」とちゃっかり土日OKのパスを出している。そんな二人にロマンスを後押しするのは中国人留学生のシェン(許莉廷)。彼女は第2話で有木野が解説した通訳の話に感銘を受けて「通訳になる」夢を持つようになった。そして、人の心が分かる麻里と有木野のロマンスの後押しをした。
また、この回では有木野が「世界で起きている人身売買は性的目的が大半だが、中国では男児は跡継ぎのいない富裕層、働き手のない農家に。10代の少女は結婚相手として狙われることが多く、そのほとんどが見つからない」と中国事情を話す。話の中で、自分が15歳まで中国にいた帰国子女だったと明かした。帰国子女は2か国語を話せて当然という有木野に、警察の通訳ができるほどの実力は相当の努力の結果と有木野を褒めた麻里。有木野のことを高く評価する麻里。一方、ドラッグストアで働いていると聞いて様子を見に行く有木野。「サラダボウル」のようないろんな人間が共存している東京。果たして今後2人に一般的なロマンスはあるのか?
それにしてもユキの「日本人と結婚すれば日本人になれば安全だと思っていたのに」の嘆きの言葉は胸に突き刺さった。凶悪犯や闇バイトなどという日本ではあまりなかったような犯罪が増えている近年。日本の安全神話は完全に崩壊したのか?
次回、第4話は「赤ちゃんとバインミー(後編)」を放送する。
■ドラマ10「東京サラダボウル」
【放送予定】2025年1月7日(火)スタート <全9回>
総合 毎週火曜 22:00〜22:45
BSP4K 毎週火曜 18:15〜19:00
[再放送] 総合 毎週木曜 24:35
【原作】黒丸 「東京サラダボウルー国際捜査事件簿―」
【出演】奈緒 松田龍平
中村蒼 武田玲奈 中川大輔 絃瀬聡一 ノムラフッソ 関口メンディー 朝井大智 張翰 許莉廷 喬湲媛 Nguyen Truong Khang 阿部進之介 平原テツ イモトアヤコ 皆川猿時 三上博史
【演出】津田温子(NHKエンタープライズ) 川井隼人 水元泰嗣
【制作統括】家冨未央(NHKエンタープライズ) 磯智明(NHK)
【プロデューサー】中川聡子
◇NHK「東京サラダボウル」HP
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