「ナインパズル」制作会見完全レポート:キム・ダミ×ソン・ソック、“一筋縄ではいかない関係”が導く心理サスペンスの深層

11時50分ドラマ
『ナインパズル』ディズニープラスのスターで5月21日(水)より独占配信開始
(全11話/初回6話一挙配信、2回目3話、3回目2話、毎週水曜日配信)

ディズニープラスのスターでの配信に先駆け、14日に韓国・ソウルで「ナインパズル(原題:나인퍼즐)」の制作記者会見が行われ、メインキャストのキム・ダミ、ソン・ソック、キム・ソンギュン、ヒョン・ボンシク、ユン・ジョンビン監督が登壇した。その様子をレポートする。

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「ナインパズル」は、10年前に起こった殺人事件の唯一の目撃者で、現在はプロファイラーとして働くユン・イナと、彼女を容疑者だと信じて疑わない刑事キム・ハンセムが、新たに始まった連続殺人事件の犯人を追い、事件の背後にある真実を暴いていく予測不能な心理サスペンスである。
ナインパズル『ナインパズル』ディズニープラスのスターで5月21日(水)より独占配信開始
(全11話/初回6話一挙配信、2回目3話、3回目2話、毎週水曜日配信)

ユン監督は「最初に台本を読んだとき、吸引力のある作品だと思いました。ただ、全て読んでみると“果たして現実で起こりうることなのか”“こういう人物は現実にいるのだろうか”と疑問が湧いてきました。現実と非現実の境界線である漫画的な世界として描く必要があると感じ、衣装、セットなどで少し現実とは距離を持たせる工夫をしたり、キャラクターのユニークさを活かすような漫画的な表現をたくさん使ったりすることにしました」と演出の方向性について語った。また「僕は作品を作る時、俳優たちと親しくなるためによく飲み会をするのですが、今回はそれが難しくて。ソン・ソックさんとヒョン・ボンシクさんはお酒が飲めず、キム・ダミさんはカカオトークで質問をしてくるくらい「(MBTIで)極I(超内向的)」。今回は、カカオトークが絆を深めてくれました」と、意外な苦労も明かした。
ナインパズル左から:ユン・ジョンビン監督、キム・ダミ、ソン・ソック、キム・ソンギュン、ヒョン・ボンシク
ユン・イナ役のキム・ダミは「初めてシナリオを読んだ時、次の展開が気になって読むのがやめられなくなりました。個性的なプロファイラー役というのも新しい挑戦ではないかと思い、参加することにしました」と出演理由を語った。役作りでは“10年前に叔父が巻き込まれた殺人事件の唯一の目撃者”という設定を重視したという。「事件を目撃したショックで当時の記憶を失っています。そのため、彼女は少女時代から時間が止まっているのではないかと考え、正直で、感情の赴くまま自分勝手に行動するけれども、同時に痛みや弱さも持っている。そんな子供っぽさを見せようと思いました。一方で、プロファイリングをする時には鋭くて冷静で、事件に向かう時にスイッチがオンになるような姿を表現しようとしました。外見に関してはネクタイを多用し、プロファイリングをする時には眼鏡をかけるように。ヘッドフォンを身につけたりネイルアートをしたり、髪を少し跳ねるようにするなど、ビジュアルにも気を遣いました」と話した。

ユン監督はイナ役にキム・ダミを思い浮かべていたと語り、「以前から、キム・ダミさんには健康的なエネルギーがあると感じていました。そんなダミさんが演じることで、視聴者の方も、“イナは元々独特で少し変わった子”だと自然と認識してくれるのではないかと思いました。完成した作品を観ても、ちょっと変わっているけど憎たらしさはなく、とても愛らしい人物に仕上がっています」と評価した。

ソン・ソックは会見冒頭から「オファーをいただき光栄に思いました。出演の決め手は監督です」と語り、ユン監督へのファン心を爆発させた。キム・ハンセム役については「一言で言えば、とても“しつこい”刑事。10年間未解決の事件を追うせいで昇進も出来ず、その事件にだけ執着しています。映画『レオン』のようにニット帽をかぶっているのが特徴です。普段から私がニット帽を愛用していることもありますが、ニット帽姿の刑事というのも異質でおもしろいと思い使うことにしました」と明かした。

イナとハンセムの関係性について、ソン・ソックは「本当の兄妹でもないし、近所の知り合いでもない。だからと言って敵でもない。守りたいけど、倒したい相手でもある。なかなかない関係性なので、自分が思い描いた通りに演じるのが正しいと信じ演じました」と語った。一方のキム・ダミも「(イナにとってハンセムは)どんな関係だとしても、子どもの時からそばにいてくれた人で、そばにいなくてはいけない存在」と特別な存在であることを強調した。

共演の印象についてキム・ダミは「ソックさんは自分から私のところに来てくれていろんな話をしてくれました。二人で演技する場面が多く、楽しかったです」と感謝を述べた。ソン・ソックも「ダミはいろんなアイディアを持っているので、頼りになりました。僕とダミとは性格が似ているんです。内気で、淡白。なので、いいパートナーとしてやっていけると思いました」と語り、二人の相性の良さが作品の完成度を高める要素になったと感じさせた。



キム・ソンギュンは、漢江署刑事課2チームのチーム長ヤン・ジョンホを演じる。「ユン監督は、映画『悪いやつら』で私を映像デビューさせてくださった監督です。約13年ぶりの再会は、感慨深いものがありました。大きな役を与えてくださり、感謝しています。ジョンホは、原理原則通りに動きたい人物で、面白みのない人。これまでも刑事役を演じてきましたが、今まで演じてきた刑事役とはテイストが違い、折り目正しく、しっかりした人物なので、満足しています」と語った。

40歳にして刑事課の“末っ子”チェ・サンを演じるヒョン・ボンシクは、「魅力のある台本でとても楽しく読みました。サンはかっこいい刑事に憧れているけど実際の仕事は防犯カメラのチェックばかりの末っ子刑事。ライフバランスを重要視するMZ世代です。キム・ソンギュンさんと監督が私のことを普段からMZだというので、普段の姿を活かして演じようと思いました」と話し、「いつも“班長”役ばかりしてきたので、末っ子になることが出来て幸せでしたね」と笑顔を見せた。

ソン・ソックとヒョン・ボンシクは、軍隊を舞台にしたドラマ『D.P. -脱走兵追跡官』で共演しており、その時はヒョン・ボンシクがソン・ソックの上官役だった。“元上官”で“部下”のヒョン・ボンシクについて、ソン・ソックは「かわいいですよ」と笑い、「社会に出たらいつ立場が逆転するかわからないのですから、軍隊にいる時から、どんな人にでも優しくしておかなければいけないということです。(ボンシクは)前作の中で僕を苦しめたので、本人も“しまった”と思い、なかったことにするために、今かわいく振舞っているのではないでしょうか」と語り、ボンシクをたじたじにさせた。

主演俳優以外にも豪華俳優陣がカメオ出演しているのも見どころの一つである。ユン監督は「回ごとに主人公がいます。出番は少ないですが、だからこそ、存在感と確かな演技力が必要だと思い、どんな人たちにオファーをすればいいか、随分悩みました。20年の映画人生で培った人脈がここに全て現れています」と明かし、豪華なキャスティングの裏側に自身の経験を活かしたことを語った。

【「ナインパズル」を2倍楽しむ】では「制作発表会」のまとめや、ドラマの見どころ、評判などまとめている。配信にあわせて各話の見どころとあらすじも紹介する。

「ナインパズル」は全11話構成で、5月21日に最初の6話を一挙配信。続いて5月28日に3話、6月4日に残る2話が公開される予定だ。過去と現在が絡み合うスリリングな展開に注目が集まる。

나인 퍼즐 | 캐릭터 영상 | 디즈니+(キャラクター映像)

kandoratop「ナインパズル」【「ナインパズル」を2倍楽しむ】