10月17日「捨てられた紙と老人の物語」―急速に高齢化が進む韓国社会の“今”を見つめるドキュメンタリー

NHK BSスペシャルでは、10月17日(金)23:25から、ドキュメンタリー番組「捨てられた紙と老人の物語~韓国・高齢社会の今~」を放送する。急速に少子高齢化が進む韓国で、貧困と孤立に直面しながらも懸命に生きる高齢者たちの現実を追う。
◆世界最速で進む高齢化社会・韓国の現実
韓国は世界でも類を見ないスピードで少子高齢化が進行している。社会保障の整備が追いつかず、高齢者の貧困率は実に4割に達する。経済成長の陰で取り残された高齢者たちは、年金や公的支援だけでは生活を維持できず、街へ出て資源回収をして生計を立てている。
◆ソウルの街角に生きる“拾う人たち”
番組の舞台は、ソウル市内の資源回収所。朝から晩までリヤカーを押し、道端に捨てられた古紙を集めては売りに来る老人たちが絶えない。
かつて会社員だったが、1990年代の通貨危機(IMF危機)で資産を失った男性。子どもを大学へ進学させるために貯金を使い果たした母親。病気の妻を支えるため、雨の日も古紙を集める夫。経済発展の裏で生きる“名もなき人々”の姿が静かに映し出される。
※この時代を背景にした韓国ドラマ「テプン商事」がNetflixにて独占配信中だ。本作は人気K-POPグループのメンバーであり、俳優としても活躍するイ・ジュノ主演で、1997年のIMF危機という激動の時代を舞台に、不器用だが懸命に生きる若者や家族たちの熱い人生ドラマを描く社会派ヒューマンドラマ。
◆時代に翻弄されながらも、懸命に生きる
高度経済成長を支えながら、老後を迎えた世代が直面するのは「努力では抜け出せない貧困」。それでも彼らは、誇りと希望を失わず日々を生きている。番組では、その姿を通して「老いとは」「豊かさとは」何かを問い直す。
【番組情報】
NHK BSスペシャル
「捨てられた紙と老人の物語~韓国・高齢社会の今~」
放送日時:10月17日(金)23:25〜0:25(60分)