「プロボノ」“神を訴えたい”少年の叫びが突きつける正義とは?チョン・ギョンホ“本当の公益”に踏み出す【第3話ネタバレ】
Netflixにて配信中のtvN 土日ドラマ「プロボノ:アナタの正義救います!」(프로보노)、12月13日に放送された第3話では、「公益訴訟とは何か」「正義は誰のためにあるのか」という重いテーマが、衝撃的な依頼を通して描かれた。ニールセンコリアによると、第3話の視聴率は全国5.0%、首都圏は5.1%だった。
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■キャスト➡キャスト・キャラクターを人物相関図・画像付きで徹底紹介
カン・ダウィット役:チョン・ギョンホ
パク・キップム役:ソ・ジュヨン
オ・ジョンイン役:イ・ユミョン
チャン・ヨンシル役:ユン・ナム
ユ・ナンヒ役:ソ・ヘウォン
ファン・ジュヌ役:カン・ヒョンソク
ほか
■第3話(ネタバレあり)
元エリート判事のカン・ダウィット(チョン・ギョンホ)は、華やかで勝算のある大企業訴訟を望み、「国民判事の俺を信じろ」と自信満々。しかし「プロボノ」チームのメンバーは、利益にならなくとも社会的弱者を守る公益訴訟こそが自分たちの役割だと主張し、ダウィットと真っ向から対立する。彼は「時間と労力ばかり奪われる公益事件に意味があるのか」と冷淡な本音を吐露し、チーム内の空気は険悪になる。
そんな中、事務所に突然現れたのは、先天性の下半身麻痺を抱える少年キム・ガンフンだった。ガンフンは「こんな体で生まれることを望んだことはない」「生きていること自体が損害だ」と語り、神を相手に損害賠償を求めたいと訴える。その切実な叫びにダウィットは言葉を失いながらも、「裁判は現実的でなければならない」と一度は突き放す。チームも当初、この依頼は法的に成立しないと判断した。
しかし、弁護士パク・ギップム(ソ・ジュヨン)は視点を変える。ガンフンが家出青少年の子どもであることに着目し、妊娠中絶を望んだ母親の意思を無視し、出産を事実上誘導した病院側に責任があるのではないかと考えたのだ。母親はアルコール依存と栄養失調状態にありながら、病院は十分な検査や説明を行わなかったという。
調査を進める中で、ダウィットは衝撃的な事実にたどり着く。問題の病院は、他の病院と比べて妊娠中絶手術の割合が極端に低く、その背後には中絶反対運動を支援する財閥グループの存在があった。直接的な指示はなくとも、組織の暗黙の方針に従わない医師は病院を去らざるを得ない状況だった。
「プロボノ」チームは病院を相手に裁判を起こすが、一審の視覚障害の裁判官は「障害の発生に対する損害賠償請求は認められない」とし、「この事件で原告が勝訴するためには、12歳のカン・フニがこの世に存在するより、いっそ生まれてこない方がよかった、つまり生命そのものが損害であるという、あまりにも悲惨な結論を出さなければならない」と述べた。さらに「どんな人生は存在しない方がましだ、という判断は人間の領域を超えている。原告キム・カンフンの出生を損害と認めることはできない」として請求を棄却した。
それでもダウィットは諦めない。「これは美しい理屈で固めた戯言だ」と判決を一蹴し、「負けると分かっている戦いはしない。だからこそ、これは勝てる戦いだ」と断言。少年が尊厳と平等を奪われた責任を問うため、財閥グループ会長を法廷に立たせる決意を固める。
パク・ギップムは心機一転の意味を込め、両親が営むベーカリー「ジョワ・ド・ヴィーヴル」にプロボノチーム全員を招待する。パク・ギップムの両親は聴覚障害者で、カン・ダウィットトは、以前タクシーで出会った聴覚障害の運転手が彼女の父親だったことを知り、これまで彼女に向けた自分の言葉を後悔する。
冷笑的だったダウィットが、少年の言葉と向き合いながら“本当の公益”へ踏み出していく――第3話は、物語の方向性を大きく転換させる重要回となった。
第3話の最大の見どころは、「生きていること自体が損害だ」と語る下半身麻痺の少年の衝撃的な訴えを起点に、物語が一気に社会派ドラマへと踏み込んだ点だ。公益訴訟を冷笑的に捉えていたカン・ダウィッが、少年の言葉と向き合う中で次第に姿勢を変え、勝算がなくても闘う覚悟を固めていく過程は、主人公の転機として強い印象を残す。さらに、単なる医療問題にとどまらず、病院の方針や財閥グループの思想、組織の圧力が絡み合っていく展開は、現実社会とも重なり合い、作品に深みと緊張感を与えた。
エピローグではギップムが学生時代に聴覚障害の父が連帯人になった一件で、残りの残債義務がないと判決を下したのが裁判官時代のダヴィットだったことも明かされた。幼い頃「ハリー・ポッター」に夢中になり呪文を暗唱していたパク・ギップムが、裁判官の“言葉”に魅了され、弁護士を志すようになった過去も描かれた。
放送後は、「テーマが重く胸に刺さる」「法廷ドラマの枠を超えた社会派作品」といった声が多く、チョン・ギョンホの抑えた演技と物語が大きく動いた展開に、「ここから本当の『プロボノ』が始まった」「神回の序章」と高く評価する反応が目立った。
tvN「プロボノ」第4話は、12月14日放送、その後Netflixにて配信される。
◇tvN「프로보노」HP