初回から大波乱の幕開け「あきない世傳 金と銀3」第1話:妹・結(長澤樹)の失恋と結婚、姉・幸(小芝風花)と対立へ

04月05日22時54分ドラマ
NHK「あきない世傳 金と銀3」第1話より

小芝風花主演で描く人気ドラマシリーズ「あきない世傳 金と銀」シーズン3が、NHKBSで本日5日にスタートした。第1話では結(長澤樹)の恋、失恋、裏切り、結婚、そして慕ってきた姉・幸(小芝風花)への宣戦布告までが一気に描かれる波乱の展開となった。予告動画は番組HPで、NHKオンデマンドで過去回を配信する。ここでは前シーズン未視聴でも分かるように振り返りつつ、初回あらすじと見どころを紹介する(ネタバレあり)。



「あきない世傳 金と銀」は、髙田郁による同名時代小説を原作とし、学者の娘・幸(さち)が大坂天満の呉服商に奉公し、商才を発揮して成長していく姿を描く。物が売れにくい時代にも、汗と知恵で商いを成功させる庶民たちの奮闘を、江戸の多彩な風俗とともに表現している人気時代劇。

■シーズン2最終回のおさらい
五鈴屋は春に鈴小紋で繁盛するが、麻疹の流行で再び苦境に。幸は病除け用の鈴小紋を考案し、店は持ち直す。強欲な両替商・忠兵衛から結を後妻にと望まれる。結は傷つき、幸が断固拒否。結は4歳年下の賢輔に心を寄せる。姉の幸は二人を将来の後継と考えるが、賢輔は自信がないと辞退。そこへ上納金1500両の難題が発生。幸は惣次の助言で「三年分割納付」という妙案を出し、見事に危機を乗り越える。最後に幸は八代目を周助に任せ、皆の力で五鈴屋の暖簾を未来へつなぐことを誓う。希望を感じさせる結末だった(【「シーズン2」最終回ネタバレ】はこちら

シーズン3はこの続きから始まる。惣次は、シーズンの最終回に続いて今回も幸を助けてくれる。

■第1話「結の嫁入り」ネタバレ
宝暦4年(1754)11月。江戸に店を構える五鈴屋は、江戸小紋の人気で大いに賑わっていた。そこへ伊勢から型彫師・梅松(高橋和也)が訪れる。自ら手がけた型紙が見事な反物へと生まれ変わっているのを目にし、梅松は感激を隠せない。駆けつけた力蔵(池田勉)もまた、職人同士の再会に胸を熱くする。梅松は、五鈴屋と直接取引をしたことで地元で厳しい視線が向けられていた。そんな彼の苦境を案じ、幸(小芝風花)が江戸へ呼び寄せたのだった。

幸は、小紋染めをさらに広めたいという思いから、男女どちらにも似合う新たな柄づくりを梅松に提案する。一方、染物師として自信を取り戻した力蔵(池田勉)は藍染にも挑戦し、「木綿にも小紋染めができるのではないか」と新たな可能性を口にする。その柔軟な発想に幸は大きく心を動かされ、五鈴屋には革新の風が吹き始める。

しかしその裏で、静かに揺れる想いがあった。図案づくりに没頭する賢輔(佐久間悠)は無理がたたり、風邪で寝込んでしまう。結(長澤樹)は賢輔を見舞い、ついに「自分を女将にしてほしい」と想いを打ち明ける。だが賢輔は、奉公人の身で所帯を持つことはできないと、願いを退ける。その言葉の裏に別の想いがあるのではないかと疑い、結の心は揺れ始める。

そんな折、歌舞伎役者の栄次郎(風間杜夫)が店を訪ねてくる。衣装の話をする中で、幸(小芝風花)が何気なく口にした「文字を柄に」という一言から、賢輔は干支の文字を小紋に取り入れるという新たな着想を得る。すぐに図案が描かれ、型彫師の手によって「干支小紋」の型紙が完成へと向かう。

だがその矢先、運命は思わぬ方向へ動く。型紙を受け取りに向かう道中、賢輔がとっさに幸をかばう姿を目の当たりにした結(長澤樹)は、彼の想いが姉の幸に向いていることを悟ってしまう。その夜、「かんにん」と書き残した置き手紙とともに、結は型紙を持ち出し、五鈴屋から姿を消した。

店をあげて捜索するも結は見つからず、やがて彼女が本両替商・忠兵衛(髙嶋政伸)のもとにいることが判明。幸はすぐに忠兵衛のもとへ駆けつけるが、結は面会を拒む。さらに、結はそのまま忠兵衛と結婚し、日本橋で呉服屋を開き、自ら店主になるという決断を下していた。

祝言の日、白無垢姿の結と対面した幸は、「悔いはないのか」と問いかける。結は、幸のそばで生きる苦しさから解放されるためだと語り、さらに賢輔の想いに気づかない幸を責める。「人の想いに気づかないのは罪」という言葉を残し、結は新たな道へと進む。そして干支小紋の型紙を“嫁入り道具”として持ち出し、商いの場でも幸に対抗する意思をはっきりと示す。

結(長澤樹)は忠兵衛(髙嶋政伸)の後妻となる。忠兵衛は本両替商仲間の会所で結の紹介と、日本橋に呉服屋を開き結が店主になると発表。そして店開きに売り出す干支小紋の反物を披露し、周囲を驚かせるが、その中に仕込まれた“ある細工”に気づいた者がいた。井筒屋店主(加藤シゲアキ)だ。干支にない「五」「金」「令」を指摘され、戸惑う忠兵衛に代わり、結は「五鈴。姉が嫁入り道具に持たせてくれた」と説明し、その場を取り繕う。

しかしその話はすぐに幸の耳にも届く。さらに、井筒屋店主が細工に気づいたこと、そして結の店が五鈴屋と同じ4月1日に開店することも判明する。偶然とは思えない動きに、幸は違和感を覚える。お竹(いしのようこ)は結の遠慮ではないかと語るが、それが甘い見通しであることを、やがて思い知ることになる。

かつての妹分は、もはや守るべき存在ではない。同じ「干支小紋」を巡り、二つの呉服屋が真正面からぶつかる――その時まで、残された時間はわずか20日。



■見どころ
第1話の見どころは、幸(小芝風花)と実の妹・結(長澤樹)の関係が大きく変わる点だ。

これまで結は、姉である幸のもとで支える立場にいた。しかし賢輔への恋が叶わないと知ったことで、その想いは一気に崩れる。失恋だけでなく、「幸のそばにいる苦しさ」から抜け出すため、結は自ら新しい道を選ぶ。

家出、型紙の持ち出し、そしてあれほど嫌がっていた忠兵衛(髙嶋政伸)との結婚――その決断はあまりにも急で、重い。祝言の日、「人の想いに気づかないのは罪」と言い放つ場面は、この回の大きなポイントだ。

さらに物語は、恋から商いの戦いへと動き出す。結は日本橋に呉服屋を開き、五鈴屋と同じ日に店を開くという強気の一手に出る。姉妹がそのまま商売敵になる展開は、今後の大きな見どころとなる。

同じ「干支小紋」を巡る対決が目前に迫り、シーズン3は一気に緊張感を増していく。

■キャスト
小芝風花(五鈴屋七代目店主:幸)
加藤シゲアキ(五鈴屋五代目店主→井筒屋三代目店主:保晴)
朝倉あき(船場の小間物屋:菊栄)
いしのようこ(五鈴屋の女衆→小頭役:お竹)
長澤樹(幸の妹:結)
内藤理沙(五鈴屋の古株女衆:お梅)
大西礼芳(五鈴屋の元女衆→井筒屋の女中:お杉)
佐久間悠(治兵衛の息子:賢輔)
葵揚(江戸店支配人:佐助)
池田努(型付師・染物師・力造)
菜葉菜(幸の友人・力蔵の妻:お才)
浅利陽介(指物師:和三郎)
齋藤潤(歌舞伎役者・若女方・吉二/のちの二代目:菊瀬吉之丞)
高田翔(本両替商・枡呉屋の手代:平助)
八嶋智人(五鈴屋本店番頭→大番頭:鉄助)
高橋和也(伊勢の白子の型彫師・梅松)※S3より
片岡千之助(歌舞伎役者・人気女方:中村富五郎)
髙嶋政伸(本両替商・枡吾屋の主人:枡吾屋忠兵衛)
風間杜夫(老け役の名役者・吉二の師匠:菊瀬栄次郎)
舘ひろし(賢輔の父・元五鈴屋番頭・治兵衛)
ほか

NHK「あきない世傳 金と銀3」HP
 NHKBS:4月5日(日)スタート 毎週日曜 18:45~19:28 <全8回>
 BSP4K:4月5日(日)スタート 毎週日曜 18:45~19:28 ほか <全8回>