中村ゆりさん44歳で死去 『パッチギ!』から「匿名の恋人たち」まで、韓国でも訃報を速報
女優の中村ゆりさんが、9月1日に直腸がんのため44歳で亡くなっていたことが9月14日、所属事務所から発表された。
映画『パッチギ! LOVE&PEACE』のヒロイン役をはじめ、数々の映画やドラマで存在感を放ってきた中村さん。近年は小栗旬、韓国の人気俳優ハン・ヒョジュらが共演したNetflixシリーズ「匿名の恋人たち」にも出演していたことから、韓国でも訃報が伝えられている。
■『パッチギ! LOVE&PEACE』ヒロインで注目を集める
1982年3月15日、大阪府生まれの中村ゆりさんは、1998年にオーディションをきっかけに友人と音楽ユニット「YURIMARI」を結成して芸能界入り。その後、女優として活動の幅を広げた。
大きな転機となったのが、2007年の映画『パッチギ! LOVE&PEACE』。1960年代の京都を舞台に、在日朝鮮人の女子高生と日本人の男子高校生の国境を越えた恋愛と、若者たちの激しい衝突を描いた青春人間ドラマ。本作で彼女はキョンジャ役に抜てきされ、同作での演技が高く評価され、2007年度全国映連賞女優賞などを受賞した。
その後も映画、ドラマ、舞台、CMなど幅広い分野で活躍。映画『天国からのラブレター』『そして父になる』、ドラマ「龍馬伝」「わろてんか」「クロサギ」など数多くの作品に出演した。2020年には「今夜はコの字で」で主演を務め、シリーズ化されるなど新たな魅力も見せていた。
■小栗旬×ハン・ヒョジュ「匿名の恋人たち」に出演
中村さんの近年の出演作として、日韓共同制作のNetflixシリーズ「匿名の恋人たち」だ。
小栗旬が人に触れられない潔癖症を抱える製菓メーカーの御曹司・藤原壮亮、ハン・ヒョジュが“視線恐怖症”を抱える天才ショコラティエのイ・ハナを演じる本作で、中村さんは壮亮の友人であり、カウンセラーでもある精神科医・アイリーン役を演じた。
アイリーンは、恋多き女性でありながら、自身もつらい過去を抱え、恋愛に臆病な一面を持つ人物。ハン・ヒョジュ演じるハナをはじめ、心に問題を抱える患者たちと向き合う一方、自身もアルコールに依存するなど不安定な部分を抱えていた。
作品では小栗旬、ハン・ヒョジュ、赤西仁、中村ゆりという同世代の俳優4人による共演が実現。Netflixも中村さんを「壮亮の友人で精神科医でもあるアイリーン」と紹介していた。
■韓国でも「パッチギ!」「匿名の恋人たち」を紹介
中村さんの訃報は韓国の芸能メディアでも速報として報じられている。
韓国では「『パッチギ!』『匿名の恋人たち』俳優ナカムラユリ、直腸がんで死去…享年44歳」といった見出しで、代表作とともに訃報を伝える記事が登場。また、「日本俳優ナカムラユリ死去、ハン・ヒョジュ&小栗旬と共演した『匿名の恋人たち』出演」といった形でも紹介されている。
特に韓国で知られる『パッチギ! LOVE&PEACE』のヒロインを務めたことに加え、近年は韓国の実力派俳優ハン・ヒョジュと共演していたこともあり、韓国の読者にとっても馴染みのある日本人女優のひとりだったといえる。
日本生まれの中村さんは、韓国にもルーツを持ち、韓国との縁も深かった。『パッチギ! LOVE&PEACE』で注目を集めてから約20年。最後まで日本と韓国、双方のエンターテインメント界で存在感を示していた。
44歳というあまりにも早い旅立ち。映画、ドラマ、舞台などで幅広い役柄を演じてきた中村ゆりさんの訃報に、日本だけでなく韓国からも哀悼の声が寄せられている。
44歳というあまりにも早い旅立ち。映画、ドラマ、舞台などで幅広い役柄を演じ、作品に確かな存在感を刻んできた中村ゆりさん。その演技は、これからも多くの人の記憶に残り続けることだろう。
中村ゆりさんのこれまでのご功績を偲び、心より哀悼の意を表します。謹んでご冥福をお祈りいたします。