「大岡越前9」第4話、喜八・尾上寛之に盗人の濡れ衣!伊兵衛・中村梅雀が選んだ“10年越しの決断”【ネタバレ】

09月27日22時49分ドラマ
画像:NHK「大岡越前9」より

高橋克典主演のNHK BS時代劇「大岡越前9」、9月27日は、尾上寛之、大後寿々花、中村梅雀らを迎え、第4話「煙草(たばこ)の残り香」を放送。煙草屋の主人が盗人の身代わりとして捕らえられた事件をきっかけに、過去に罪を犯した男と、人生を見つめ直す忠相(高橋克典)の人情味あふれる“大岡裁き”が描かれた。



「大岡越前9」は、理性と人情を兼ね備えた高橋克典演じる大岡忠相が、笑いと涙で江戸の難事件を裁く正統派時代劇の第9弾。⇒【全話あらすじ・見どころ・豆知識】、【「大岡越前8」全話あらすじ】

■主要レギュラーキャスト
大岡忠相役:高橋克典
榊原伊織役:勝村政信
結城新三郎役:寺脇康文
雪絵役:美村里江
神山左門:嶋田久作
徳川吉宗役:徳重聡
 ほか

■第4話「煙草(たばこ)の残り香」ネタバレあらすじ
左門(嶋田久作)が行きつけの煙草屋を営む喜八(尾上寛之)と妻・千代(大後寿々花)は、稲葉屋の若旦那・大三郎(森永悠希)と、吉原を足抜けしてきた遊女・雛鶴(宮部のぞみ)が身投げ心中しようとしているところを助ける。かつて稲葉屋の大旦那に世話になった喜八は、2人を店にかくまうことにする。

しかし、わがままな大三郎の食事や、雛鶴の治療費まで抱え込んだ喜八は金に困り、雛鶴から預かったつげ櫛を質屋・伊勢源で金に換えようとする。ところが、その金をスリに奪われてしまう。途方に暮れた喜八は伊勢源の蔵で盗人・伊兵衛(中村梅雀)と鉢合わせする。伊兵衛から百両を渡された喜八だったが、その直後、町方に捕らえられてしまう。犯行は10年前に未解決となった盗みと同じ手口だった。

喜八の無実を信じる左門は、忠相に捜査を願い出る。忠相は、喜八が語った「人の好い初老の盗人」の存在を確かめることにする。一方、大三郎は自分の身を守ることばかり考え、喜八たちへの心配を見せない。その態度についに千代の堪忍袋の緒が切れる。雛鶴も千代に涙ながらに謝罪するが、その様子を伊兵衛が見ていた。

その夜、伊兵衛は千代のもとを訪れ、自分が盗人であり、喜八は無実だと告げる。そして、喜八からもらった根付を千代に渡す。翌日、千代は根付を持って奉行所へ向かい、伊兵衛から聞いた話を伝えるが、確かな証拠がないため、すぐには喜八の無実を証明できない。
さらに大三郎が姿を消し、雛鶴も吉原の男衆に見つかってしまう。男衆に乱暴されそうになった雛鶴を助けたのは伊兵衛だった。千代は立ち去る伊兵衛を追い、左門に事情を話す。左門と忠相は伊兵衛の家を訪ねる。大家によれば、伊兵衛は1年前に妻・ちよを亡くして以来、すっかり荒んでいたという。妻の墓前にたたずむ伊兵衛は、幸せだった日々を思い返していた。

喜八が自分のせいで処刑されるかもしれないと苦しむ伊兵衛に、忠相は「生きるとは己が決めた道を進むこと」と語り、「もう一度きちんと生きてみてはどうか」と諭す。その中で、忠相は伊兵衛こそが「人の好い初老の盗人」だと確信し、伊兵衛も忠助は役人だと察する。。

やがて、お白州に喜八と伊兵衛が並ぶ。伊兵衛は自ら奉行所に出頭していた。千代も参考人として呼ばれ、「盗んだのは自分だ」と伊兵衛から聞いたことを証言する。伊兵衛は10年前、「ちよ」と出会ったことをきっかけに盗みから足を洗い、人並みの暮らしを送っていた。しかし妻を亡くした虚しさから、再び盗みに手を染めようとした。ところが昔のように胸が高鳴ることはなく、奉行所の前に立ったことで、自分が進むべき道に気づいたのだった。

喜八の無実は明らかになるが、喜八自身も魔が差して盗みに入ろうとしたことを白状する。すると伊兵衛は喜八を一喝し、盗人はあくまで自分であり、喜八には関係ないと証言する。忠相は、喜八については「道を歩いていただけ」として無罪放免とし、伊兵衛には追って重い刑を科す“大岡裁き”を下す。

その後、吉原の男衆が足抜けした雛鶴を連れ戻そうとするが、左門が救出する。そこへ傷だらけになった大三郎が現れる。雛鶴を見受けする金を父親に頼もうとして、袋叩きにされたのだという。事件がすべて解決したと知り、大三郎は安堵の表情を浮かべる。

喜八と千代からの差し入れとして、忠相は伊兵衛に国分煙草を渡す。伊兵衛はうれしそうに一服し、これから受刑する覚悟を決める。帰宅した忠相も久しぶりに煙草を口にする。

■第4話の見どころ
今回の中心人物は、妻を亡くした喪失感から再び盗人になろうとした伊兵衛。かつて「ちよ」と出会ったことで足を洗った男が、妻の死をきっかけに道を踏み外しかける姿が描かれる。伊兵衛の心の迷いに気づいた忠相は、罪を責めるだけではなく、「もう一度きちんと生きてみてはどうか」と語りかける。犯人を追い詰めるだけではない、忠相らしい人情味が光る場面となる。

百両をめぐる事件の真相が明らかになり、忠相は喜八を無罪放免とする一方、伊兵衛には罪を償わせる。罪を犯した者には裁きを下しながらも、その人間の心まで見つめる「大岡越前」らしい結末となった。

タイトルにもなっている「煙草」は、伊兵衛と亡き妻・ちよとの記憶、そして喜八と千代の心遣いをつなぐ重要な小道具となる。最後に忠相自身が久しぶりに煙草を吸う場面も印象的で、夫婦の会話とともに余韻を残すラストとなった。ちなみに伊兵衛愛用の「国分の煙草」は、鹿児島・国分地方産の上質な葉たばこのこと。

また、この回では、忠助は雪絵(美村里江)に「私より長生きしてくれ」としんみり語ると、雪絵は「あなたを看取るのは嫌です。では一緒に逝きますか」と返す。夫婦の仲睦まじいやり取りもあった。

b>■次回、第5話「揺れる絆」
次回(10月4日)は、江戸庶民の暮らしと命を守る名奉行の活躍を描く痛快娯楽時代劇「大岡越前」シリーズの第9弾。江戸では享保飢饉により米騒動が起きる。忠相(高橋克典)の妻・雪絵(美村里江)が栄養不足で幼い命まで犠牲になっている時世を憂う中、食あたり騒動が続発する。

【放送情報】
「大岡越前9」
2026年9月6日(日)放送開始
NHK BS、NHK BSプレミアム4K
毎週日曜 18:45~19:28
全8回

◇NHK|BS時代劇「大岡越前9」
◇NHK ONE「大岡越前9」