終戦後の東京を舞台に、独特の“おどろおどろしい”横溝ワールドが展開する横溝正史の初期傑作短編を、気鋭のクリエーターたちが池松壮亮主演で映像化する3本シリーズを、NHKBSプレミアムにて11月24日より3夜連続で放送！第1夜「黒蘭姫」、第2夜「殺人鬼」、第3夜「百日紅の下にて」、番組公式サイトで予告動画が公開されている。NHKオンデマンドでも見逃し配信される。

横溝正史（1902-1981）といえば、日本ならではの“本格探偵小説”という新境地を開拓した第一人者。特に彼が描いた名探偵“金田一耕助”は、江戸川乱歩の“明智小五郎”、高木彬光の“神津恭介”と並んで「日本の三大名探偵」と称されている。

これまで金田一耕助シリーズの長編映画やドラマは繰り返し公開、放送されており、NHKBSプレミアムでも11月19日に長谷川博己主演で『獄門島』が放送された。初期短編作は今回が初めてで、主演の風采のあがらない“日本一頼りない探偵・金田一を演技力に定評のある池松壮亮が演じる。

第1弾「黒蘭姫」の演出・脚本は映画やCM、PVなどでも活躍している宇野丈良、共演は山田真歩、レイザーラモンHG、相良樹、中村ゆうじ、山中聡、鳥居みゆき、水間ロン、涼香、矢島理佐、町田マリー、兄者、原元太仁、長勲 他。。

「黒蘭姫」は、1948年（昭和23年）1月から3月にかけて『読物時事』に連載された。角川文庫『殺人鬼』に収録されている。金田一耕助の汚く怪しげな“探偵事務所”が登場する唯一の作品となっているのでお見逃しなく。

■あらすじ
閉店間際の銀座のエビス屋百貨店3階の宝石売場で、新人店員の伏見順子の前に黒い外套を着て黒いヴェールを被った女（山田真歩）が現れ、ショーケースからブローチや指輪を次々に出させて万引きを繰り返す。“黒蘭姫”とよばれるその女を、なぜか店員は見て見ぬふり。新米の売り場主任が万引きの現場を捕らえたが腹を刺され、絶命する。
百貨店の支配人・糟谷（レイザーラモンHG）は、金田一（池松）の事務所を訪ね事件の捜査を依頼する。そんな中、さらに第二の殺人が…。

◇NHKBSプレミアム「黒蘭姫」番組公式サイト
◇NHKオンデマンド