JAXA、古川聡宇宙飛行士ISS長期滞在ミッション報告会の模様と「きぼう」の最新情報をビデオで紹介

((C)JAXA/NASA)
宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙ステーション・きぼう広報・情報センターは、「SPACE@NAVI-Kibo WEEKLY NEWS 第156号」を公開、1月27日に東北大学で開催された古川聡宇宙飛行士による「ISS長期滞在ミッション報告会」の模様と、「きぼう」で行われている実験の最新情報をビデオで紹介する。
古川宇宙飛行士は、国際宇宙ステーション(ISS)第28次/第29次長期滞在クルーとして、ソユーズ宇宙船(27S)に搭乗し、日本時間2011年6月8日から同年11月22日まで、ISSに約5か月半滞在した。ISSに長期滞在した日本人宇宙飛行士としては、若田光一、野口聡一両宇宙飛行士に続き3人目となった。
同宇宙飛行士は、医師としての専門知識や科学者としての視点を生かし、実験設備の充実により本格運用の段階に入ったきぼう日本実験棟での実験や、ISSの維持管理を行ったほか、最後のスペースシャトルミッションとなったSTS-135ミッションの支援を行った。
ISS長期滞在ミッション報告会では、こうしたISSでの活動の様子や、宇宙で見たことや感じたことなどを、写真や映像などで紹介。パネルディスカッションも行われた。
きぼう日本実験棟船内実験室では、流体実験ラックの蛋白質結晶生成装置(Protein Crystallization Research Facility: PCRF)を使用して、1月28日から5回目の「高品質タンパク質結晶生成実験」(JAXA PCG)が行われている。
今回の実験では、実験試料を入れる高品質タンパク質結晶生成用セルユニット(2式)に96サンプル(タンパク質の種類数: 48種類)を搭載して実験を実施。マラリアなどの感染症、インフルエンザ、筋ジストロフィーなどのさまざまな疾病の治療薬の開発に繋がるタンパク質や、環境負荷の少ないバイオ燃料開発、ナイロンの分解などの環境・エネルギー問題の解決に貢献することが期待されるタンパク質を搭載する。
マランゴニ実験(テーマ1・第4シリーズ)は、流体実験ラックの異常により1月18日から実験を見合わせていたが、流体実験装置は正常であることが確認できたため、1月27日に実験を行った。実験は、2月7~8日にも実施する。
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