日曜洋画劇場、少年犯罪と復讐・正義の意味を問う話題作、寺尾聰主演「さまよう刃」地上波初放送!予告動画-テレ朝

2012年08月12日10時45分ドラマ

8月12日、テレビ朝日系の「日曜洋画劇場」は待望の「さまよう刃」を地上波放送…同作は2009年公開の映画で、東野圭吾による長編小説が原作、少年犯罪とその被害者の抱える問題を浮き彫りにした社会派作品で、寺尾聰や竹野内豊、伊東四朗らが熱演、番組サイトでは予告動画が公開されている。

物語は、中学生の少女・絵摩の遺体が荒川で発見されたことから始まる。絵摩は長峰重樹(寺尾聰)の一人娘で、妻を早くに亡くした長峰にとってその死はあまりにもショックが大きすぎた。長峰は絵摩の死因について警察に説明を求めるが、実は暴行を受けた上に殺害されたという事実を、捜査担当の刑事・真野(伊東四朗)は正直に伝える事はしなかった。真実を知れば被害者遺族が苦しむだけだとする真野の言葉に、部下の織部(竹野内豊)は納得行かなかったものの、上司の言う事だけに逆らえずにいた。
絶望のあまり抜け殻のようになった長峰だったが、ある日一本の電話が衝撃の内容を伝える。匿名のその電話は、絵摩を殺したとする菅野と伴崎という少年を告発する内容だった。犯人の詳細を語る電話に半信半疑の長峰だたが、長峰は心中した伴崎のアパートで犯行の様子を記録したビデオテープを発見する。娘のあまりにも酷すぎる最期の様子に、長峰は激しい怒りと共に少年たちに復讐を誓うのだった。

近年特に複雑化する少年犯罪をテーマにしたこの作品は、公開当時モントリオール世界映画祭にも出品されて大きな話題となった。少年犯罪が凶悪化する中で、少年法によって守られる加害者と被害者の間にある温度差を冷静に描きつつ、それぞれの心理描写を克明に浮かび上がらせる手法は東野ならではの展開だ。

復讐が何も解決しないとわかっていながら、自ら犯人を追い詰めていく父親・寺尾聰の執念の演技、少年法の狭間で揺れる刑事の苦悩と葛藤(かっとう)を竹野内豊の熱演も見どころだ。竹野内といえば、2012年の春ドラマ「もう一度君に、プロポーズ」で、記憶喪失になった妻の幸せを願い、愛の形に葛藤する優しい夫・波留を演じたが、映画ではまた一味違う彼の葛藤の演技が見られる。
脚本と監督は、松竹在籍中、「アンラッキー・モンキー」(SABU監督)、「落下する夕方」(合津直江監督)、「OPEN HOUSE」(行定勲監督)などの作品に携わり、退社後は、映画のプロデュース、映画脚本、小説執筆を中心に活動の幅を広げている益子昌一が担当。

圧倒的なファンを有する東野作品であることと、「黒澤明最後の愛弟子」の呼び名も高い名優・寺尾のタッグとあって重層なドラマが期待出来るだろう。映画「さまよう刃」は12日(日)よる9時から放送。予告動画は「日曜洋画劇場」公式サイトで視聴出来る。

日曜洋画劇場|テレビ朝日

PR


セブンネットショッピング(旧セブンアンドワイ)