1月1日、NHK総合で正月時代劇「桜ほうさら」を放送、人気ミステリー作家の宮部みゆきによる時代小説を玉木宏主演で実写化、12月25日に行われた完成披露試写会の取材会動画が配信されている。

物語は江戸時代、賄賂の罪を着せられて父が切腹したために断絶となった家の次男・古橋笙之介が父の汚名を雪ぐために江戸へ上り奔走する姿を描く。父を追い込む決定的な証拠となったのは本人も驚く程そっくりの筆跡で綴られた偽の証書だった。江戸での笙之介は深川の長屋に住み着き写本で生計を立てつつ父を死に追いやった犯人を捜すべく謎を探り続ける。秘めた使命を抱きながら、江戸の人情に支えられる中で淡い恋や温かな交流を経て笙之介は事件の真相に迫る。
笙之介が住む長屋には書物問屋に代書屋、川舟宿など様々な仕事を営む人々が行き交い、江戸の文化や風情をかもし出してくれる。タイトルの「桜ほうさら」は山梨県の一部で使われる方言「ささらほうさら」（いろいろあって大変だ、の意）に作中に象徴的に登場する桜を掛けたものである。笙之介が桜の化身と思い込む和香との出会いは、謎を解く糸口を与えてくれる。

剣はさっぱりだが学問が得意で純朴な笙之介を演じるのが玉木宏、そしてヒロインとなる仕立て屋の娘・和香には貫地谷しほりが扮する。会見ではこの二人に脚本を担当した大森美香が出席し、配信中の動画では3人がそれぞれに作品についての思いを語っている。会見中、感極まった貫地谷が涙も浮かべるシーンもあり、キャストスタッフ一体となったドラマ作りに賭ける熱い気持ちが伝わってくる内容となっている。
その他出演者には橋本さとし、萬田久子、六角精児、武井壮、市毛良枝、桂文珍、高島礼子、風間杜夫、北大路欣也といった個性派と大御所入り混じる正月らしい豪華な役者陣が揃っている。

正月時代劇「桜ほうさら」は総合で1月1日（水・祝）よる7時20分から8時48分まで放送。会見動画はNHKの情報サイト「コレ見て！MOVIE」にて配信中。

◇正月時代劇「桜ほうさら」｜NHKオンライン
◇コレ見て！MOVIE