NHK土ドラ「55歳からのハローライフ」、第3話は定年退職した夫と離婚する妻(原田美枝子)の気づきを描く!予告動画

2014年06月28日19時16分ドラマ

ごく普通の中高年の人々に起こるごく普通な出来ことを通して“老いていくことの希望への気づき”を名優たちによる5編のオムニバスドラマで描くNHK「土曜ドラマ」の第3話は、原田美枝子、池内博之、そして第2話主役の風吹ジュンらの出演で、夫との離婚を考える55歳の妻の“気づき”を描く!公式サイトには予告動画と、主演・風吹ジュンのインタビュー動画が公開されている。

前回の第2話は、55歳の妻の高巻淑子(風吹ジュン)と定年退職した夫(松尾スズキ)の物語。淑子は、一人息子が海外赴任したのをきっかけに念願だった柴犬を飼い、ボビーと名付けて可愛がっていた。近所の愛犬家とも交流するなかで、淑子は夫にはない魅力の義田(世良公則)というデザイナーの男にほのかな恋心を抱く。
夫は、毎日部屋に閉じこもりブログ三昧。犬を飼うことを快く思っていない夫の態度や、かつて広告代理店で勤めていた時のクライアントの妻を褒めちぎるのも気に入らない淑子は、今では、夫がそばにいることに嫌悪感さえ感じていた。
そんな中、ボビーが心臓肥大の難病にかかってしまったことで、夫婦仲はさらに険悪に。とうとう淑子は愛犬と共に三畳間のクローゼットに閉じこもり、寝食を惜しんで懸命に介護にあたる。見かねた夫がリビングで介護をすることを認めた。実は、夫は自分よりボビーに愛情を注ぐ妻に腹を立てており、妻は夫が褒めちぎる元クライアント夫人にやきもち焼いていたのだった。夫の本心は、妻に甘え、照れてわざと妻にそっけなくしていたのだった。互いの気持ちが少しわかり、最後の1か月は夫も協力的にボビーの面倒を見てくれた。
しかし、ボビーの葬儀に付き添ってくれなかった夫に淑子は不満。そんなとき夫のブログを覗き見し、口下手な夫の自分への愛と、愛犬を亡くしたことを共に悲しんでいたことを知る。さらに、夫は、愛犬の死から「一生懸命生きることが周りの人に力を与えてくれること」に気づかされたと記していた。
ドラマラストで、もう一度犬を飼いたいという淑子への夫のことばが、想像した通りだったと大声をあげて笑った淑子に、「お前の笑い声が聞けるなら犬でも馬でも飼ってくれ」というセリフが、ひと山越えた中年夫婦の絆を見せられたようでもあった。

前回は物語以外にも楽しい味付けがあちらこちらで見られた。夫が褒めちぎる夫人を一路真輝が演じたが、さすが元宝塚歌劇団雪組トップ スターだけあって立ち振る舞いも中年と思えない美しさ。テレサ・テンの「時の流れに身を任せ」の歌声も絶品。淑子がほのかに恋心を抱く役の世良公則との会話で、渋谷ハチ公の隠された話や、魔法使いサリー、アメリカ大統領ジョン・F・ケネディの話など、同年代には懐かしい小ネタがたくさん出てきたのもうれしかった。
また、このドラマは、1話完結だが、第2話で第1話の「富裕家」が同じマンションに住んでいることをにおわせて、好奇心をくすぐる演出も楽しい。
今夜放送の第3話の出演者に風吹ジュンの名前があった。今度はどんな形で登場するのか、今夜の放送が楽しみだ。

■第3話「結婚相談所」
定年退職してからずっと家でテレビに愚痴をこぼす夫(浅野和之)に耐えられなくなった55歳の中米志津子(原田美枝子)は離婚を決意する。夫とは違うタイプの男を求め、結婚相談所に登録して見合いを繰り返すが、思うような相手は一向に見つからない。優良会員限定の合コンパーティにも招待されるが、気おくれして退場してしまう志津子。会場のホテルのバーに入ると、そこで声を押し殺し独り泣いている30代の男を見つけ…。

第3話「結婚相談所」は、28日(土)夜9時からNHK総合にて放送。再放送は、30日(月) 午前3時~3時58分放送予定(29日(日)深夜)。予告動画は番組公式サイトで視聴できる。

NHK「土曜ドラマ」番組公式サイト

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