ドラマは映画を超えたか?向井理主演「永遠の0」考!ドラマが伝えたかったものとは?BD/DVD発売情報と関連動画

2015年02月16日11時51分ドラマ

向井理主演で2月11日(水・祝)、14日(土)、15日(日)の3夜で贈ったテレビ東京ドラマ「永遠の0」…全3話を視聴して、ドラマが描きたかったもの、そしてドラマは映画を超えたのか?などについて考えた。ドラマの関連動画はテレビ東京番組公式サイトで視聴できる。
第3夜で明かされた「宮部出撃の日」についてはコチラで詳しく紹介⇒偶然ではなかった必然の交代!向井理主演「永遠の0」宮部出撃の日の最後の証言者は?

■原作に忠実だったドラマ
大ベストセラーを原作に映像化された映画とドラマ。映画で宮部を演じた岡田准一(V6)のカリスマに比べ、ドラマの向井理が少しひ弱に感じてしまったのは事実だが、むしろより原作には向井が好演した宮部の方が近かったように感じた。また、あえて原作に忠実だったドラマで、たった1週間でこれほどまでの強い夫婦愛が成り立つのか?と首を傾げた部分もあったが、これもまた原作通り。
さらに、テレビの宿命とはいえ感動シーンでのCM入りや3日間に分けての放送、映像や小道具などの割安感などツッコミどころはいくつもあった。だが、どちらの映像作にも「愛する人を守りたいという強い思い」はしっかり伝わった。だが、“宮部久蔵”という男にスポットを当てて描いた映画に対して、ドラマからは“宮部久蔵”を通して戦争の悲惨さ、残酷さ、そして先人たちにより生かされた今の若者たちへの強烈なメッセージ性をより強く感じた。

それが強く伝わったのが第2夜と第3夜だった。
原作にあった新聞記者・高山(山口馬木也)と元特攻隊員・武田(山本圭)の激しいやり取りもしっかり描かれ、「特攻は自爆テロと同じだ」と言った高山を武田が論破したシーンは映画ではなかったエピソードだ。
永遠の0また、第3夜では、慶子と健太郎が鹿屋航空基地に隣接された資料館の零戦展示フロアに立ち寄る様子を丁寧に描き、特攻隊員たちが喜んで特攻に行ったのではないという真実を視聴者にしっかりと教えてくれた。
そして、慶子と健太郎を通して「愛することや将来の夢について、困難かもしれないが進んで行ってほしい」という原作者の強い想いが伝わった。

■ドラマが伝えたかったこと
映画では、宮部一人に当たりすぎていたスポットを、ドラマはこれから先を歩いていく若者たちの道しるべにし、映画よりもっと強いメッセージを残したかったのだ。既報の記者会見で、佐々木章光監督の「ドラマ版の『永遠の0』が大ヒットした映画(主演、岡田准一)のリメイクを狙ったものではない。小説を読んで感じたこと、映画を見た時に感じられなかったことを描いた」という映画版との違いを語った意味が分かった。

原作本と映画版のリリースに続いて、3日間にわたったドラマも6月26日(金)に未公開映像を加えたディレクターズカット完全版としてBlu-ray / DVD BOXが発売されるので、見逃した方やもう一度、今度は通して観てみたいという方はお楽しみに。⇒ドラマ「永遠の0」を商品チェック

【冬ドラマ一挙紹介】  【「永遠の0」関連記事・各回あらすじ】

■ドラマスペシャル「永遠の0」放送日
2月11日(水・祝)夜8時54分から
2月14日(土)夜8時58分から
2月15日(日)夜8時54分から

テレビ東京開局50周年特別企画 ドラマスペシャル「永遠の0」番組公式サイト

■スタッフ
【原作】百田尚樹「永遠の0」(太田出版 刊)
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【脚本】櫻井武晴
【監督】佐々木章光
【音楽】栗山和樹
【主題歌】MISIA「桜ひとひら」(Ariola Japan)
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■協力
防衛省、陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊、鹿屋市

■制作
テレビ東京/テレパック



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