未来は想定範囲じゃない、希望がある!田中麗奈主演「徒歩7分」最終回見逃した方のためにあらすじと関連動画

2015年02月25日20時00分ドラマ

よりを戻したいと言った元カレ光一(福士誠治)に別れを告げた依子(田中麗奈)せっかく仲良くなった隣人咲江(菜葉菜)も四国の実家に帰ってしまった。新たな自分の目標を見いだし、外の世界へ出ようとする依子…NHKBSプレミアムドラマ「徒歩7分」(全8話)最終回は24日(火)放送。NHKオンデマンドにて全話配信中。

実験的なドラマだったのだろうか。実に不思議な雰囲気をかもしだすドラマだった。タイトルの「徒歩7分」は引きこもりの主人公・依子(田中麗奈)の行動範囲のことを示していると思われるが、7分どころじゃなく、もっと狭い範囲だったのでは? しかし、家族と元カレ以外誰とも交わらなかった依子が、隣人の咲江(菜葉菜)やストーカー(?)の田中靖夫(田中圭)など、他人との交流を持つようになった。誰かと何かをわかちあう…時間を共有しあうってことの大切さがじわじわと伝わってくるドラマだった。
全8話通して、決して劇的なハプニングが起こったわけでもないし、絵に描いたようなハッピーエンドでもなかったが、30代引きこもり女性の成長をリアルに見せてもらったようなドラマは、既存のドラマと比べて新鮮さを感じた。

最終回、依子のセリフで…
「未来は想定の範囲内だと思ってました。その未来は過去の記憶や経験で出来ていて本当の未来じゃない。想像した未来じゃなくて本当の未来、私は記憶の崖に立っていて、そこから一歩踏み出さなきゃいけないんです。私、未来に軽く絶望していたんですけど、未来は何があるかわからない。希望があると思うんです」
という言葉は、なぜか説得力があった。
だからと言って、依子が目指す漫画家という方向性にも問題はあるのだが(絵がものすごくヘタクソ)、それでも前向きに進んで行こうとする依子に共感を覚えた視聴者も、多かったのではないだろうか。漫画家として芽が出るまで一生頑張るから、私を養ってください! という田中靖夫への逆プロポーズ(?)には大笑いしてしまったが、昨今の草食系男子には刺激的なプロポーズでよかったのではないだろうか。依子と靖夫の未来は…視聴者のご想像にお任せ…的な終わり方だったが、依子の尻に敷かれた田中靖夫の姿が目に浮かぶようだ。

■回最終回あらすじ
「結婚を前提によりを戻したい」と元カレの光一(福士誠治)から言われた依子(田中麗奈)。しかし、自分がストーカーしているときは光一のことが好きだったのに、いざ向こうから言われると…もう光一の事が好きでもキライでもなくなっている自分に気づく依子。光一の気持ちに答えられないと謝った。
依子は父に反対されていた「漫画家」への道を再び歩み始めた。今から始めてどうなるのか…。そんな依子に咲江(菜葉菜)からベレー帽のプレゼント。「漫画家になるなら一日中これ被ってね」と無茶ぶりをする咲江。依子は久しぶりに友人からもらったプレゼントがとても嬉しかった。
一方、咲江は高知の実家へ帰ることになった。今まで娘の近くにいたかった、いなきゃいけないと半ば意地になっていた咲江。クリスマスに久々子どもにあった咲江は、新たな一歩を踏み出す決意をした。そして咲江引っ越しの日…涙ながらに手を振って依子は別れを告げた。
しばらく落ち込む依子。心配した田中靖夫(田中圭)が依子の部屋にやってきた。しかし何をするでもなくじーっと座り続ける靖夫。いい加減キレた依子は「慰めてくれるのかと思ってしばらく待ってましたが、何もしないなら帰って下さい」と言う。靖夫は慰めていいものかどうか迷っていて何もできなかったのだ。慌てて「慰める方向で…」という靖夫。「今から漫画家目指して芽が出なかったらどうするんですか?」という靖夫に「40までやってダメなら50まで。それでもダメなら死ぬまで頑張ります。だから養ってもらえませんか? 食費とか家賃とか家事労働お願いできません?」と言う。
あまりの出来事に茫然とする靖夫。そんなことはお構いなしにせっせと漫画を描き続ける依子だった。

NHK BSプレミアムドラマ「徒歩7分」全8話はNHKオンデマンドにて配信中。【出演】田中麗奈、田中圭、福士誠治、菜葉菜、石野真子ほか【作】前田司郎【音楽】冬野ユミ。

NHK BSプレミアムよるドラマ「徒歩7分」番組公式サイト
NHKオンデマンド公式サイト
TBSオンデマンド/GYAO!ストアで視聴
 各話:324円/8日間、見逃しパックも有

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