自費出版がベストセラー、そして映画へ!NHKBS15日『ペコロスの母に会いに行く』あらすじと予告動画

2016年03月14日17時30分映画

当初自費出版した本がベストセラーになり、テレビドラマ化、そして映画化された『ペコロスの母に会いに行く』がNHK BSプレミアムにて15日(火)夜9時より放送!ボケた母(赤木春恵)とハゲた息子(岩松了)の笑いと涙、感動の物語!2013年キネマ旬報邦画ベストテンで1位獲得!予告動画はYouTubeで視聴できる。

認知症になった親の介護は並大抵のことではなく、家庭内ですべてをフォローすることは難しく、国や自治体のサポートが急務とされている。先日、認知症の親を抱える家族に多大な影響を及ぼすであろう裁判に判決が出た。平成19年に起きた認知症の男性(当時91歳)が徘徊し、列車事故を引き起こしてしまった問題。JR東海は遺族に賠償金720万円を求める裁判を起こした。1審では同居していた85歳(当時)の妻と別居していた長男に720万円支払いを命じた。2審では同居していた妻に360万円の支払を命じ、長男の責任は問わなかった。今年3月1日に最高裁の判決が出て、妻(93)と長男(63)に、監督義務なしとの判決が出て、JR東海の敗訴が確定した。これは同じような認知症を患う身内を介護する家庭にとって、救いとなる判決となった。

このように、少子高齢化が進む日本の社会は、これからもっと多くの認知症問題、介護問題が社会に重くのしかかることは避けられない。こんな暗いテーマをマンガにしたのが、岡野雄一作>『ペコロスの母に会いに行く』。岡野雄一は出版社勤務の後、地元長崎でタウン誌の編集長を経て漫画家になった。当初、自費出版だった『ペコロスの母に会いに行く』『ペコロスの玉手箱』は売れゆきが好調で、この2冊を再編して2012年、西日本新聞社より全国発売された。原作コミックは第42回日本漫画家協会優秀賞を受賞。2013年2月にはNHK BSプレミアムにてイッセー尾形主演でドラマ化され、同年11月森崎東監督、赤木春恵×岩松了で映画化された。

赤木春恵は88歳と175日で本作にて初主演を務め、同時に「世界最高齢での映画初主演女優」としてギネス世界記録認定された。

『ペコロスの母に会いに行く』は、認知症を患った母・みつえ(赤木春恵)と、ハゲが息子・ペコロスことゆういち(岩松了)の物語で、特に高齢になった母を持つ多くの男性たちに共感と感動の涙をもたらした。きっと、劇中のペコロスと自分の姿を重ねてしまったのだろう。

岡野雄一の近著は、昨年12月に発売された『みつえばあちゃんとボク』(西日本新聞社刊)と今年1月に発売された『ペコロスの母の贈り物』(朝日新聞出版刊)がある。

■あらすじ
主人公ゆういち(愛称ペコロス:岩松了)は地元長崎で活動する漫画家62歳。母・みつえ(赤木春恵)は認知症を患い、グループホームに入居している。面会に来た息子のことが徐々にわからなくなっていくみつえ。しかし、遠い昔、過ぎ去った日々のことを思い出して、ペコロスに語るのだった…。

【ペコロスの母に会いに行く】(2013)
監督:森崎東
脚本:阿久根知昭
原作:岡野雄一
出演:岩松了、赤木春恵、原田貴和子、原田知世、岩松了、加瀬亮、竹中直人ほか。
備考:カラー/レターボックス・サイズ

NHK BSプレミアム3月15日(火)夜9時より『ペコロスの母に会いに行く』を放送。ボケた母(赤木春恵)とハゲた息子(岩松了)の笑えて泣けるほっこり映画。出演は岩松了、赤木春恵、原田貴和子、原田知世、加瀬亮、竹中直人ほか。予告動画はYouTubeで視聴できる。

NHK BSプレミアムシネマ番組公式サイト
映画『ペコロスの母に会いに行く』予告動画(YouTube)