ノーベル平和賞受賞アウンサンスーチーを支えた家族の愛と絆!『The Lady ひき裂かれた愛』あらすじと予告動画

2016年03月17日18時08分映画

ミャンマーに民主派政権を誕生させたアウンサンスーチー。2000年から長きに渡って時の軍事政権から自宅軟禁され、英国に住む家族とひき裂かれてしまった…リュック・ベッソン監督がスーチー女史の半生を描く『The Lady アウンサンスーチーひき裂かれた愛』をNHK BS18日午後1時より放送!予告動画はYouTubeで公開。

2010年11月13日、長期間の自宅軟禁を解かれたアウンサンスーチー女史。その後、ミャンマーの民主化を目指し2012年行われたミャンマー連邦議会補欠選挙にNLD(国民民主連合)から立候補し当選。2015年11月8日に行われた総選挙でNLDが圧勝、半世紀以上におよんだ軍事政権は終焉し、NLDが政権を握ることとなった。NLD党首をつとめるスーチー女史はミャンマーの憲法「外国籍の子どもを持つ人間は大統領になれない」という規定で大統領選に選出されなかったが、2016年3月16日、スーチー女史の側近ティン・チョー氏が次期大統領に選出されたことが発表された。

アウンサンスーチー女史がアジア人初のノーベル平和賞受賞者であることも特筆すべきだが、彼女の壮絶なる数奇な運命は、世界から注目をあびることとなった。ビルマ建国の父と称されたアウンサン将軍の娘として産まれたスーチー女史は、父の死後、母がインド大使に着任したためデリー大学で学ぶ。その後、イギリス・オックスフォード大学で哲学、政治学、経済学の学士号を取得。ロンドン大学東洋アフリカ研究員(SOAS)で助手を務めた後、ニューヨークにある国際連合事務局行政財政委員会で書記官補となる。後に夫となるマイケル・アリスはオックスフォード時代の後輩で、チベット研究者だった。マイケルとの間に2児の男子をもうけたスーチー女史は、京都大学盗難アジア研究センターの客員研究員として1985年から86年に来日し、父・アウンサン将軍について歴史研究を行った。
1988年、病を患った母を看護するためビルマに戻ったのが、彼女と家族の運命を大きく変えてしまった。マイケルと息子らは再三ミャンマーへの入国を求めたがことごとく拒否をされ、スーチー女史も一度国外に出ると二度とミャンマーに戻れない恐れがあったため出国できなかった。結局、マイケルとはそれっきり、会えぬまま1999年前立腺癌でマイケルは死去。国際社会はミャンマー政権を非難し、スーチー女史を支援する動きが世界中で広まった。

アウンサンスーチー女史を演じたのは、ハリウッドで活躍する中国系マレーシア人のミッシェル・ヨー。日本では2000年公開された『グリーン・デスティニー』の女剣士ユー・シューリン役でお馴染みである。夫・マイケルを演じたのは、『ハリー・ポッター』シリーズ、ホグワーツのルーピン先生役でお馴染み、デビッド・シューリス。メガホンを取ったのは『ニキータ』(1990)、『レオン』(1994)、『フィフス・エレメント』(1997)のリュック・ベッソン。

■あらすじ
ビルマ(現ミャンマー)建国の父として今もなお国民から絶大な支持を持つ将軍アウンサン(1915‐1947)を父に持つアウンサンスーチー(ミッシェル・ヨー)は、母の看護のため1988年イギリスから祖国ビルマへ戻った。時の軍事政権が若者達を弾圧するのを目の当たりにしたスーチー。ビルマの民主化を進める運動家たちはスーチーの帰国を知って選挙への出馬を要請。彼らの思いを受け、民衆の前に立ったスーチーだが、政権から激しい弾圧を受ける。そしてイギリスに残した愛する家族と長きに渡って引き離されてしまうのだが…。

【The Ladyアウンサンスーチーひき裂かれた愛】(2011)
監督:リュック・ベッソン
脚本:レベッカ・フレイン
撮影:ティエリー・アルボガスト
音楽:エリック・セラ
出演:ミッシェル・ヨー、デビッド・シューリス、ジョナサン・ラゲット、ジョナサン・ウッドハウスほか。
原題:THE LADY
備考:英語・ビルマ語/字幕スーパー/カラー/レターボックス・サイズ
『The Ladyアウンサンスーチーひき裂かれた愛』DVD&Blu-rayは角川書店より絶賛発売中。

NHK BSプレミアムシネマ3月18日(金)午後1時より『The Ladyアウンサンスーチーひき裂かれた愛』を放送。アジア人女性初のノーベル平和賞受賞者アウンサンスーチーをリュック・ベッソン監督が描く。出演はミッシェル・ヨー、デビッド・シューリス、ジョナサン・ラゲット、ジョナサン・ウッドハウスほか。予告動画はYouTubeで視聴できる。

NHK BSプレミアムシネマ番組公式サイト
映画『The Lady ひき裂かれた愛』予告動画(YouTube)