生まれてきた意味とは…綾瀬はるか主演 TBS「わたしを離さないで」最終回見逃した方のためにあらすじと関連動画

2016年03月19日13時25分ドラマ

3度目の提供目前、友彦(三浦春馬)は自分が生まれてきた意味、自分の存在意義を知る。そして恭子(綾瀬はるか)とともに、穏やかな最後の時間を過ごした…1人残された恭子は友彦の形見のサッカーボールを川に放つのだが…TBS「わたしを離さないで」最終回は18日(金)放送された。TBSオンデマンドにて全話見逃し配信中。

18日の放送で最終回を迎えた「わたしを離さないで」。世界的に著名な英国人作家カズオ・イシグロ原作小説の初ドラマ化とあって放送前から話題になっていた。初回視聴率が6.2%、第2回6.2%、第3回7.7%、第4回7.4%、第5回7.7%、第6回6.8%、第7回6.7%、第8回6.2%、第9回6.5%、そして最終回視聴率は連休明け(22日)に発表されるだろう。数字だけ見れば視聴率は決してよいとは言えないが、インターネットのGガイドテレビ王国では「ドラマクチコミランキング」で総合4位(3/19付)を獲得。ドラマを継続して見続けた視聴者からは高い評価を得ている。

物語は「クローン人間」からの臓器提供で病魔の苦しみから逃れることができるようになる近未来の話。人間にとってクローン人間は、家畜と同じ、彼らには思考や感情はないとされてきた。しかし、彼らもやはり「人間」なのだ。誰かを愛し、誰かに愛されたい、必要とされてい…そして何よりも自分がこの世に生を受けた意義、アイデンティティーを求めていた。
金曜日の夜、家族団らんの時間帯に見るドラマにしては、かなり重いテーマだが、主演の綾瀬はるか、三浦春馬、水川あさみの演技に引き込まれた視聴者は少なくなかったはずだ。

最終回、残された時間を愛する恭子(綾瀬はるか)と過ごす友彦(三浦春馬)。一時は、猶予がウソだったと知って自暴自棄になったが、その後、自分が求めていた本当の夢…恭子と一緒に過ごすこと、その夢が叶っていたことに気づき、最後の時間を恭子とともに穏やかに過ごす友彦は、まるで悟りを開いた僧侶のようだった。ドラマで描かれる提供者(クローン人間)たちは、常に自分たちが生まれてきた意味を考え、求めていた。むしろ人間よりも、彼らのほうが自己のアイデンティティーについて、深く考えていたのではないだろうか。与えられた命は自分のもの、と当然のごとく考えている私たち人間は、このドラマを通して「生きる意味」「生まれてきた意味」を考えるきっかけを与えられたのではないだろうか。

■プレゼント情報
番組では「わたしを離さないで」DVD BOXを抽選で20名にプレゼント。応募ははがきに住所・氏名・年齢を明記の上、下記の住所宛てに応募。締め切りは2016年3月25日当日消印有効。
〒107-8066 TBSテレビ「わたしを離さないで」DVDプレゼント係

■最終回あらすじ
猶予の話は噂でしかなかった…その事実を知ってショックを受けた友彦(三浦春馬)のもとへ、3度目の提供指示が届く。提供者の多くは3度目を乗り切ることができない。乗り切ったとしても、1人でトイレに行くこともできないほど心身共に弱ってしまう。友彦はそんな姿を見せたくなく、恭子(綾瀬はるか)に介護人を辞めて欲しいと言う。なんでもワガママを聞いてくれる恭子と一緒にいるのが辛かったのだ。自暴自棄になった友彦を目の前に、恭子はどうすればいいのかわからなかった。
そんなある日、偶然恭子は龍子(伊藤歩)と出会う。そして龍子から、友彦を連れて少年サッカーを見に来ないかと思いもよらない提案を受ける。
提供が一週間後に迫った友彦のため、規律違反だったが恭子は友彦を外へ連れだし、龍子のもとへ行った。グラウンドでは少年サッカーが行われており、父兄の中で一人の男性がひときわ熱心に自分の子どもを「広樹!ガンバレー!」と応援していた。その男性は、かつて陽光で恭子や友彦のクラスメイトだった広樹(小林喜日)から心臓を提供された人物だという。龍子の話によると男性は、自分に心臓を提供してくれた人のことを知りたいと願い、広樹のことを知った。そして大人になり自分の子どもに「広樹」と名付けたのだ。龍子は、提供者の人権を守る運動をしていたが、その男性の話を聞いて「救われてしまった」と言った。そして友彦と恭子に「生まれてきてくれてありがとうございます」と涙ながらに深々と頭を下げた。
友彦は、自分の体を提供する意味を初めて実感、この世に生まれてきてよかったと、心の底から思うことができた。それから提供の日まで、友彦は恭子とともに穏やかな日を過ごした。
いよいよ3度目の提供の日。恭子は「もし3度目を持ちこたえてしまったら、私が終わりにさせてあげることができる」と言って手術台にあがった友彦を見送った。
遺品を整理する恭子は、友彦が一番大事にしていたサッカーボールを川に放った。まるで友彦に、自由になって欲しいと願いを込めるように…。
相変わらず恭子のもとには提供指示がこない。友彦、美和(水川あさみ)、真実(中井ノエミ)、珠世(馬場園梓)もいなくなり一人ぼっちになってしまった。
恭子は宝箱を持って望ヶ崎へ行く。そこで偶然、恵美子(麻生祐未)に会う。恵美子は恭子がまだ、宝箱を持っていたことに感激し涙を流す。なぜ、これを私たちに持たせたのかという恭子の問いに恵美子は「体は奪われてしまうけれど、あなたたちの思い出は誰も奪うことができない。それはあなたたちの心のよすがになればと思って…」と答えた。
一人になった恭子は、友彦に語りかける。もう疲れた、私もそっちへ行っていいよね…と。そして静かに海に向かって歩き出す恭子。するとあの日、川に放った友彦のサッカーボールが恭子の足下に流れ着いてきた。こんな偶然があるのかと、驚愕する恭子。そのボールを胸に抱きしめ、浜辺に向かって歩き出した。

TBS「わたしを離さないで」最終回は3月18日に放送された。大ベストセラー作家カズオ・イシグロの衝撃作を実写ドラマ化。主演は綾瀬はるか×三浦春馬×水川あさみ、共演は柄本佑、水崎綾女、馬場園梓、真飛聖、伊藤歩、麻生祐未ほか。番組公式Twitterアカウントは「@NLMG_tbs」。最終回予告動画は番組公式サイトにて視聴できる。「TBS FREE by TBSオンデマンド」ならびに最新話は「TVer」にて無料見逃し配信中。

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