【最終回ネタバレ】「昭和元禄落語心中」八雲(岡田将生)落語とともに昭和を生き抜いた!見逃し配信

2018年12月15日14時30分ドラマ
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四国で行われた菊比古(岡田将生)と助六(山崎育三郎)の落語会のフィルムを見て、あの夜なにが起こったか思い出した小夏(成海璃子)!八雲(岡田)が小夏のために背負ったものとは!?NHK総合「昭和元禄落語心中」最終回(第10話)は14日放送された!予告動画は番組公式サイトで配信。NHKオンデマンドで見逃し配信。

累計200万部を突破した大ヒットコミックの実写ドラマ化。主演の岡田将生と、山崎育三郎が披露した見事な落語が評判となったドラマ「昭和元禄落語心中」。ドラマ前半〈与太郎放浪編〉〈八雲と助六編〉は比較的原作コミックに忠実だったが、後半〈助六再び編〉はかなり端折られてしまった。

とはいえ、その端折られ方はドラマの流れを損なうものではなく、むしろコンパクトにまとまっていたと言えよう。原作コミックで後半登場する通称センセイこと「樋口栄輔」は、晩年の八雲につきまとい、八雲の心を掻き乱すことをいろいろするのだが、ドラマではセンセイを登場させず、上手い具合に大切な要素だけを残し展開させていた。

さらに驚いたのが、助六(山崎育三郎)とみよ吉(大政絢)の事故死の真相。これが原作と大幅に変更されていた。しかし、原作よりもドラマのほうが利にかなっているように見えた。これもすべて、脚本の素晴らしさが成せるワザだったのではないだろうか。

このドラマの成功は、なんといっても10代から70代まで1人で演じきった岡田将生の素晴らしさ。素人ながらも見事な落語を披露したことも驚いたが、岡田がこれほどまで老け役を見事に演じきったことに感動すら覚えた。

■菊比古を継いだ信之助のその後
12月28日発売のコミック誌『BE・LOVE2月号』と来年2月1日発売の『19年3月号』(ともに講談社)の2号連続で『昭和元禄落語心中』の新作が掲載されることが発表された。

小夏の息子・信之助を主人公にした番外編で、信之助が「菊比古」を継いだその後が描かれる。天才落語家・有楽亭助六を祖父にもち、稀代の名人・八代目有楽亭八雲に育てられた信之助が「死神」と向き合う…という物語。これはファン必読の新作である。

■DVD&Blu-ray発売情報
2019年3月20日(水)より「昭和元禄落語心中」DVD&Blu-ray発売決定。DVD、Blu-rayともに5枚組、本編全10話と特典映像付き。
・DVD BOX /Blu-ray BOXともに19,000円(税抜)

■最終回(第10話)「八雲」ネタバレあらすじ
病院に運ばれ一命を取り留めた八雲(岡田将生)。その一方で与太(竜星涼)と小夏(成海璃子)は、助六(山崎育三郎)とみよ吉(大政絢)が事故死した当夜に行われた、八雲と助六の落語会のフィルムを見る。

楽しそうに「明烏」を演じる若き日の菊比古(岡田)と、見事な「芝浜」を演じる助六。そのフィルムを見て小夏は、あの日の夜に起きた出来事を思い出した。

落語会が終わった後、なかなか部屋に戻ってこない助六と菊比古を心配して松田(篠井英介)は小夏を連れて様子を見に行った。そこで2人は衝撃的な場面に出くわした。菊比古に一緒に死んでくれと迫ったみよ吉は、包丁を持って菊比古を殺そうと迫る。それを止めようとした助六が、誤って刺されてしまった。

血まみれの助六と菊比古を見た松田と小夏。部屋の隅には泣きながら謝りつづけているみよ吉がいた。小夏は母が父を刺し殺したと思い、母に「父ちゃんを帰せ!」と言い、みよ吉を突き飛ばした。そのはずみで窓から落ちてしまったみよ吉。

小夏は自分が母を殺してしまったことを思い出してしまった。若き日の菊比古は、ショックで記憶を失った小夏に、真実を悟られないようすべて自分一人で罪を被っていた。

一方、一人で退院した八雲はその足で閉鎖された「雨竹亭」に向かう。青春時代をこの寄席で過ごした八雲は、当時のことを思い出しながら高座に上がる。ロウソクに火を灯し「死神」を演じた八雲。

息も絶え絶え、最後まで演じきった八雲に拍手を送ったのは幽霊となった助六だった。幽霊の助六は死神になり「これがお前の望みだろう」とロウソクを客席に放り投げる。

瞬く間に火の海になった「雨竹亭」。八雲は死を覚悟したが、そこへ与太と小夏が助けにきた。一命を取り留めた八雲に小夏が涙を流しながら謝った。自分は母に疎まれていた、自分も母のことが嫌いだった。だから殺してしまったと嘆く小夏に、八雲は真実を語り出した。

あの時、小夏はみよ吉と一緒に落下してしまい、それを助けようと助六までもが巻き込まれる。助六、みよ吉、小夏の3人を助けようと菊比古と松田が必死で手を差し伸べたが、助六とみよ吉は「この子を助けてほしい」と小夏を菊比古に託し、2人とも落下してしまった。小夏は母に愛されていたことを知った。

信之助の学校で落語会をすることになった与太。下座として小夏も同行。子供たちの前で「寿限無」を披露することになったのだが、急遽与太は高座を降り、小夏に「ねぇさん、ここで落語をやってこい」と背中を押す。

戸惑いながらも高座に上がった小夏は、子どもたちの前で「寿限無」を披露。とても楽しかったと与太と抱き合って大喜び。そして小夏は与太に、赤ちゃんができたことを報告した。

季節は流れ、桜が満開になったころ。庭の桜を眺めながら縁側でくつろぐ八雲。小夏は八雲に「見捨てないで育ててくれてありがとう」と言う。少し照れた八雲は「あいよ」と答える。ラジオからは与太の「野晒し」が聞こえてくる。小夏は八雲に「お願いがあるんだけど…私のこと弟子にしてください」と言う。八雲は笑顔で「はい」と答えた。

気が付くと「雨竹亭」の高座に上がっている八雲、自身の姿が若返っている。そこには助六がいて「ようこそ冥途へ」と言う。八雲は縁側でくつろいていたことまでは覚えていたが、そこからの記憶はなかった。

「私は死んだんだね」と八雲は助六に言う。助六は「よく生き抜いた。おかげでおれも成仏できる」と言って八雲に手を指し出す。気が付けばみよ吉も笑顔で八雲を迎えに来ていた。

それから16年後。与太は九代目・有楽亭八雲を襲名。息子・信之助は二ツ目になり二代目・有楽亭菊比古を襲名した。今では小夏は女性真打として活躍している。

九代目・八雲は襲名披露で「死神」をかけた。客席には幽霊となった八雲、助六、そしてみよ吉が九代目の落語を暖かく見守っていた。

NHK総合ドラマ10「昭和元禄落語心中」最終回(第10話)は12月14日放送された。再放送は総合18日(火)25時30分より。原作:雲田はるこ『昭和元禄落語心中』(講談社)。出演:岡田将生/竜星涼/成海璃子/大政絢/山崎育三郎ほか。NHKオンデマンドにて見逃し配信中。

NHK総合 ドラマ10「昭和元禄落語心中」番組公式サイト

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